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前回より真の民主主義とは何でしょうということで、民主主義の実現とは、人類の進化に相当する大多数の利益実現であるべきで、企業や産業はその達成のために最初からその目的や理念に、その終焉や大幅な縮小を掲げなければならないという点について、製薬産業を例にとりあげました。
Wikiによると、資本主義とは、経済の仕組みの一種で、資本の運動が社会のあらゆる基本原理となり、利潤や余剰価値を生む体制である。「資本制」とも言う。 社会に貨幣を投下し、投下された貨幣が社会を運動してより大きな貨幣となって回収される場合、この貨幣が「資本」とよばれる、とあります。
故に資本主義社会は経済の膨張を前提としているとも考えられるでしょう。 これは、大多数の利益実現を第一優先で思考したとき、資本主義では、企業産業のあるべき姿とは合致しません。 これはどういうことかといえば、資本主義下では企業産業は発展、成長し続けることが前提であり、決して投下したものがマイナスとなって帰ってくることを良とはせず、それはもう資本ではなく、債務でしかないでしょう。 ましてや企業や産業自身ができるだけ早期にその規模を大幅縮小したり、または、その消滅を目標にしたりするのは、企業や産業の立場からみて、到底受け入れられないのは明白でしょう。
では、なぜ、民主主義と資本主義はそのような矛盾を生むのでしょう。
資本主義では国家、地域、職種や職能等の違いによって単位時間あたりの賃金に格差が生じます。 また、西側諸国の多くでは、ファミリートラスト等を設立することで、実質的に相続税支払いの全額あるいは大幅な額を回避することも可能で、これらが近年のさらなる格差の拡大を招いているのではないでしょうか。
そして、資本主義社会は階層型競争社会であるために(実体であるパイは一つしか存在しない中での利益争奪戦は、やっぱりパイのうちのいくらかでしかないのに、お金だけがその残高を天文学的に増やしている状況も実体と貨幣との関係矛盾をおこしているのではないのでしょうか。)、そこに貨幣というなんら実体のない紙切れの存在が使用者である種の欲望を剥き出しにして、一生を意味のない富の収奪戦へと駆り立てます。 貨幣はまた、使用者に対して立ち位置を利己に強要しつづける作用ももっています。
以上が資本主義の真の実体であるならば、まだましなのでしょうが、それはその外見でしかないでしょう。 現代社会においては、強大な軍事力を背景にブレトンウッズ体制から始まって一連の基軸通貨としての役割奪取やオイルダラー、基軸準備通貨システム等を通じて、壮大な犯罪的利益還流システムの構築が、米国FRBを頂点とする、各国法の上位に存在する中央銀行群によって図られてきたのではないでしょうか。
このような利益衝突型競争社会において、ある通貨(今回はUSドルですが。)を通じて世界的階層型利益簒奪システムを構築したのはいいのでしょうが、それは最早、民主主義とは相容れることのない、さらなる富の集中にベクトルを固定した、金融奴隷制度に相違ないのではないのでしょうか。
さらに、先ほど来述べてきた富の偏在は世界的な貧困飢餓の惹起のみならず、戦争までもビジネスの一貫としてその出現を社会は許すことでしょう。 そして最終的には核兵器や生物兵器等の環境に対して不可逆的な変化を齎す可能性のある重大兵器の使用が、その種をも滅ぼす可能性が高いことを今の歴史が証明しています。
貨幣という実体のないフィルターを通して見る世界は、多くの動機付けが儲かるのか、そうでないかに収斂され、殆どすべての組織は、決して大多数の利益実現を前提に働くことはないでしょう。 むしろ、環境や大多数は搾取の対象でしかないでしょうし、本来民主主義と資本主義は共存できないのにそうさせているために、様々な他の矛盾をも起こしていることでしょう。
では、真の民主主義が論理的に資本主義を受け入れられないと、私たちが認識できたとき、次にくる思考は何でしょうか。
次回はそれについて考えたいと思います。
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