http://www.asyura2.com/15/senkyo179/msg/250.html
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2人とも殺害されてしまった(インターネットの投稿画像)
接触も交渉も「なかった」…安倍政権が踏み入れた泥沼報復戦
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/156898
2015年2月2日 日刊ゲンダイ
過激派組織「イスラム国」による日本人人質事件は、湯川遥菜さんに続き、後藤健二さんの殺害画像もインターネット上に公開され、事態は発覚後13日目に最悪の結末となった。
安倍首相は「非道、卑劣極まりないテロ行為に強い憤りを覚える」と非難したが、この間、日本政府がやっていたのは、はっきり言って、パフォーマンスだけだ。
後藤さん殺害動画を受けて記者会見した菅官房長官は「犯行組織と日本政府の直接的な接触はあったのか?」と問われて、「なかった」と答えた。「身代金交渉は?」と問われると、「まったくなかった」と明言した。
後藤さんの妻はイスラム国と直接、メールでやりとりしていたのに、政府は何にもしなかった、ということだ。
「テロに屈しない」ということは、「テロリストと交渉しないこと」という理屈らしいが、だったら、この12日間、一体何をやっていたのか。「情報収集」という名のアリバイづくりだ。緊急閣僚会議にしても、テレビに映させるために集まっただけ。「全力を挙げています」というポーズである。
■「その罪を償わせる」と報復を宣言
改めて、安倍政権の無能、無力、いい加減さに呆れるが、悲劇的な結末に安倍首相は反省するどころか、興奮、高揚している。
「テロリストたちを決して許さない。その罪を償わせるために国際社会と連携していく」
記者団に囲まれた安倍首相はこう言い放ったのである。
「“罪を償わせる”ってなんですか。まさしく、報復の思想ではないですか。私は9・11テロ後のブッシュ大統領のセリフを思い出しましたよ」(政治評論家の森田実氏)
米ブッシュ前大統領は同時多発テロを受けて、「これは戦争行為だ」「善対悪の歴史に残る戦いだ」「戦いに時間はかかっても米国は必ず、敵に打ち勝つ」と宣言した。その後、米国はアフガン侵攻を経て、泥沼のイラク戦争に踏み込んでいく。
「結局、イラクの大量破壊兵器保有の疑惑はデッチ上げでした。この戦争が今日の中東の泥沼を招いたのに、安倍首相は同じことをやろうとしている。戦争は一度、踏み込んだが最後、後戻りはできない。だからこそ、トップは一時の感情に流されてはいけないのに、勇ましさだけの安倍首相はそこがわかっていない。恐ろしいのは安倍首相の好戦思想には感情論だけでなく、確信犯の要素もあることです。後藤さんの殺害もあらかじめ分析、織り込み済みで、こういう対応をしているのだとしたら、怖くなります」(森田実氏)
英キャメロン首相は「この殺人犯を捜し出し、裁くためにできることは何でもする」と訴え、日本に対し、イスラム国撲滅に向けた共闘を呼びかけた。安倍首相に報復合戦をやらせたら、もう後戻りはできなくなる。
<「日刊ゲンダイ」2月3日号より ※本紙では3ページに渡り特集記事を掲載しています>
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