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2015-02-02 03:37
昨日2月1日の午前5時過ぎに、イスラム国が同組織のサイトに後藤健二氏を殺害する映像をアップ。映像にはイスラム国のロゴなどもはいっており、信憑性が高いという。(-"-)
最初に、キリスト教徒であった後藤氏が、安らかに天に召されるように心からお祈りしたい。
『動画は約1分間にわたるもの。冒頭に「A MESSAGE TO THE GOVERNMENT OF JAPAN」のテロップが表示され、日本政府に向けた発言であるとしている。
次に映し出されたのは、砂漠のような場所にいる2人の男性。ひとりはオレンジ色の服を着てひざまずいている後藤さんらしき人物、もう1人は黒ずくめで立つ、処刑人とみられる男だ。
男は後藤さんの首にナイフを突きつけ、ことの経緯を説明する。日本政府が対ISILの戦いに参加したことを殺害を正当化する理由としつつ、「日本の悪夢が始まる」などと主張。最後に後藤さんとみられる、斬首された男性の遺体写真が表示される。(J-CASTニュース 15年月21日)』
『後藤健二さんが殺害されたとみられる映像の中で、流されたメッセージは以下の通り(原文英語)。
日本政府よ。邪悪な有志連合を構成する愚かな同盟諸国のように、お前たちはまだ、我々がアラーの加護により、権威と力を持ったカリフ国家であることを理解していない。軍すべてがお前たちの血に飢えている。
安倍(首相)よ、勝ち目のない戦争に参加するという無謀な決断によって、このナイフは健二だけを殺害するのではなく、お前の国民はどこにいたとしても、殺されることになる。日本にとっての悪夢を始めよう。(朝日新聞15年2月1日)』
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また、イスラム国のラジオも同日、後藤氏の殺害を伝える放送を流したという。
『過激組織「イスラム国」が運営するラジオ局アルバヤンは1日、イスラム国が人質の後藤健二さんを殺害したと伝えた。命を奪った理由について「(『捕虜交換』の)期限が過ぎたため」と説明している。
アルバヤンのキャスターは、イスラム国系のメディア関連組織が、後藤さんを残虐な手法で「処刑」する映像を公開したと指摘。その理由について「イスラム教徒と敵対する(欧米主体の)十字軍に日本が参加した上、イスラム国が日本に提示した期限が過ぎたため」と述べた。(時事通信15年2月1日)』
どうやらイスラム国は、日本の国を、また安倍政権を、完全に米英と共にイスラム国を潰そうとする敵軍の一味だと決め付けてしまったようだ。_(。。)_
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後藤氏の妻は、「紛争地帯で人々の苦境を報じた夫をとても誇らしく思う」との声明を出した。
『フリージャーナリスト後藤健二さん(47)の妻が1日深夜、英国拠点のフリージャーナリスト支援団体「ロリー・ペック財団」などを通じて英語の声明を発表した。「家族と私は悲しみにうちひしがれています。彼は愛する私の夫であり、2人のすばらしい子供の父親であっただけでなく、世界中の多くの人たちの友人でした」としている。
「大きな喪失感を感じています」とする一方で、「イラクやソマリア、シリアのような紛争地帯で人々の苦境を報じた夫をとても誇らしく思います」と後藤さんのジャーナリストとしての功績をたたえた。「特に子供の目線で、普通の人々への影響に光を当て、戦争の悲惨さを私たちに伝えることに情熱を注ぎました」ともつづっている。(朝日新聞15年2月1日)』
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そして、安倍政権への批判は次回以降に回したいと思うのだが・・・。一言だけ言わせて欲しい。
安倍首相は、午前6時40分、官邸入り口で、目を少し潤ませているような感じで、ぶら下がり会見を行なったのであるが。
このような事態に至っても尚(至ったからこそ?)、またイスラム国にケンカを売るような言葉を吐いていたのには、唖然とさせられた。 (・o・)
安倍首相は、単に「テロに屈しない」と言うだけでなく、「政府として全力で対応してきたが、痛恨の極み」だと。そして、「非道、卑劣きわまりないテロ行為に、強い怒りを覚えます。テロリストたちを、決して許しません。その罪を償わせるために、国際社会と連携して参ります」とアピールしやが・・・もとい、したのである。(@@)
本人は、そんなつもりはないと言うだろうが(あくまでも非軍事的な協力だとかね)、でも、ふつ〜「他国と連携して罪を償わせる」という言葉は、「他国と協力して空爆などの攻撃や経済制裁などを行ない、罰する」と受けとられても致し方ないように思うし。
<実際、mewは、ナマで安倍首相が語るのをききながら、「おいおいっ、何を危ないこと言っちゃってるの〜?」「菅やスピーチライターはチェックしなかったの?」とビツクリしたです。>
この安倍首相の発言は、後藤氏の思いに反して、今後、この問題をさらに複雑化&重大化させるのおそれが大きいし。また、日本の国民の安全をさらに脅かすことにもつながるのではないかと思われる。(-"-)saite〜
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後藤さんが殺害されたことをわかって、ネットではこんな動きが出ている。
『「共有するなら後藤さんの功績を」。フリージャーナリストの後藤健二さん(47)が殺害されたとみられる動画が公開されたことを受け、ツイッターなどのソーシャルメディアでは動画の拡散を自制し、代わりに紛争地で取材する後藤さんの姿を共有しようという動きが世界中に広がった。残忍な映像を配信した「イスラム国」(IS)側の狙いに加担しないという草の根の意思表示だ。
「あの映像を共有するな。彼らのゲームに加わるな。仕事をしている時のケンジの画像を共有しよう」
後藤さんを殺害したとする映像が配信された日本時間の1日早朝。英国のジャーナリスト、ジェームズ・ロングマンさんがツイッターに英語で書き込んだ。(毎日新聞15年2月1日)』
昨日は後藤氏のツイッターなどの言葉も、ネットで広がっているようだ。
『イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)とみられるグループが、ジャーナリスト、後藤健二さん(47)を殺害したとする映像がインターネット上で公開された後、ツイッター上で後藤さんの過去のツイートが広がっている。
「目を閉じて、じっと我慢。怒ったら、怒鳴ったら、終わり。それは祈りに近い。憎むは人の業にあらず、裁きは神の領域。そう教えてくれたのはアラブの兄弟たちだった」。中東取材も多かった後藤さんが2010年9月7日に自身のツイッターアカウント(@kenjigotoip)で発信したツイートだ。1日午後4時現在で8000回を超えるリツイートがあり、ツイッター上で拡散が続いている。
後藤さんは同年12月2日のツイートでも、ジャーナリストとしての使命感を記している。「そう、取材現場に涙はいらない。ただ、ありのままを克明に記録し、人の愚かさや醜さ、理不尽さ、悲哀、命の危機を伝えることが使命だ。でも、つらいものはつらい。胸が締め付けられる。声に出して、自分に言い聞かせないとやってられない」。このツイートも1000回以上リツイートされており、後藤さんの過去の発信に注目が集まっている。(毎日新聞15年2月1日)』
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ジャーナリストとしての後藤氏は、常に戦争その他で生活を破壊された現地の住民、とりわけ子供たちに焦点を当てて取材し、戦争の悲惨さ、平和で平穏な生活の尊さを伝えようとしていたわけで・・・。
mewも、まずはその功績を讃え、それぞれが自分のできる範囲でその遺志を継ごうとする気持ちを持つことが、何よりの後藤氏への弔いなのではないかと思ったりもする。(・・)
『後藤健二さん(47)は仙台市出身で、番組制作会社を経て、平成8年に東京で映像通信会社の「インデペンデント・プレス」を設立し、フリージャーナリストとして活動しています。後藤さんは、中東やアフリカを中心に戦争や貧困問題などを取材し、テレビなどで伝えているほか、紛争地域で苦しんでいる子どもたちをテーマにしたノンフィクション作品などを出版しています。
著書の中で後藤さんは「唯一の希望は子どもたちです。私たちにできることは、さまざまな方法で彼らに手をさしのべ続けることなのではないか」と記しています。東日本大震災の被災地でも取材を行い、地元の人によりますと、震災直後の惨状を見て「この状況を必ず伝える」と話していたということです。後藤さんは全国各地で講演してきたほか、東京の中学校の授業に毎年招かれ、少年兵の問題や教育を受けられない子どもたちの現状などを教えています。(NHK15年2月1日)』
後藤氏は、昨年5月にシリア取材に出発する前に、こんな話もしていたという。
「私が取材に訪れる場所=『現場』は、『耐えがたい困難がある、けれどもその中で人々が暮らし、生活を営んでいる場所』です。困難の中にある人たちの暮らしと心に寄り添いたいと思うのです。彼らには伝えたいメッセージが必ずあります。それを世界に向けてその様子を発信することで、何か解決策が見つかるかもしれない。そうすれば、私の仕事は『成功』ということになるのでは」(CHRISTIAN TODAY 14年5月30日)』
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英エコノミクス誌の元東京支局長(現メキシコ・中米支局長)のヘンリー・トリックス氏は、東京経済オンライン(1月28日)にこんな寄稿をしていた。
『過激派組織、イスラム国武装集団に拘束されているジャーナリストの後藤健二氏(47)は、典型的な記者ではないし、典型的な日本人でもない。しかしその勇気と、危険な紛争地帯に生きる普通の人々の姿を伝えようという責任感は、ジャーナリストとして世界一流と言っていい。昨年、後藤氏をシリアに向かわせたのも、そうした彼の勇敢な気質だった。』
『私は2010年、英エコノミスト誌の東京支局長だった時に後藤氏と知り合った。家が近所だったのだ。家族にとって彼は愛すべき父親であり、今は3人の子どもがいる。温厚で穏やかな語り口の後藤氏と、筋金入りの戦争ジャーナリストのイメージを重ね合わせるのは難しい。
だが、後藤氏のリポートには一般の戦争報道とは大きく異なる特徴がある。戦争の勝者や敗者を追いかけるのではなく、悲惨な状況に追い込まれた普通の人々、とりわけ子どもたちの姿を伝えることに力を注いでいるのだ。こうした普通の人たちの頑張る姿が自分を動かしているのだと、後藤氏は言っていた。でも、交通手段も乏しい危険地帯にどうやって入るのか――そう聞かれると、どこに行っても普通の人たちが毎日の暮らしで使っている道があると、彼は答えていた。人々が道を示してくれるのだ、と。』
(下につづく)
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『彼のリポートはNHKやテレビ朝日など大手テレビ局で放送されることも多いが、安全面の責任はあくまで自分にあると後藤氏は言い張ってきた。そこには自分が危険な状況に陥ったとき、大手メディアの友人たちが非難を受けないようにとの気遣いがある。今回、後藤氏がイスラム武装集団に拘束される直前に残したビデオで、「何か起こっても責任は私にあります」と語っていたのも、そうした思いがあったようだ。
後藤氏自身、これまでに多くの戦争の恐怖を味わってきた。リベリアでは、無数の死体がブルドーザーでプール大の穴に放り込まれるのを見た。イラクで額に銃を突きつけられたこともある。だが、そうした中でも、後藤氏は希望、とりわけ子どもたちの希望を見つけて伝えようとしてきた。2003年の『ようこそボクらの学校へ』(NHK出版)は、イラクやアフガニスタンの子どもたちが自分の学校を紹介するビデオ(DVD)付きの書籍だ。紛争で休校になっている場合もあるが、子どもたちは荒れ果てた校舎に後藤氏を案内して、未来への夢を語る。』
ほかにも後藤氏はエストニアのエイズ問題、シエラレオネの子ども兵士、ルワンダのジェノサイド、アフガニスタンの少女について本を書いている。日本の学校を訪問して、学校に行くのが「普通」である子どもたちに、紛争地帯の子どもたちの状況を話して聞かせることもある。
『ジャーナリストの池上彰氏は、NHKの『週刊こどもニュース』に後藤氏がゲスト出演したときのこと話してくれた。後藤氏は、中東の紛争がピンと来ない日本の子どもたちに、悲惨な状況をわかりやすく伝えようと努力していたという。「やさしい男であり、伝えることに義務感を持っている人間だと感じた」と、池上氏は語っている。また彼によると、一般の日本人にとって中東の紛争は縁遠いというイメージが大きいが、後藤氏の人間味あふれるリポートを見て関心を抱き、難民支援のボランティア活動に参加する人も出ていたという。
イスラム国武装勢力による拘束が明らかになった当初、日本では後藤氏の解放を求める声は控えめだった。ソーシャルメディアには、「そもそもシリアなんかに行ったのが悪い」と批判する声もあった。だが今は、フェイスブックとツイッターを使った「アイ・アム・ケンジ(#IamKenji)」キャンペーンなど、後藤氏の解放を求める声が急速に広がっている。最新のビデオを見るかぎり、後藤氏の命は今も危うい状況にある。悲惨な紛争地帯で人間味あふれるリポートをしてきた勇敢なジャーナリストが今、悲劇的な状況に置かれている。後藤氏は解放されるべきだ。』
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上の記事にも出て来た池上彰氏は、電話取材に応じて、このように語っていたという。
『イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)とみられるグループが日本時間2月1日朝、拘束していた仙台市出身のフリージャーナリスト、後藤健二さん(47)を殺害したとする新たな映像をインターネット上で公開した。「言葉が出ないですね……」。後藤さんと親交があるジャーナリストの池上彰さん(64)は1日午前、電話取材にそう言ったきり、しばらく黙り込んだ。「深い悲しみと怒り。あと、無力感ですね。後藤さん、無念だろうな」。働き盛りで幼い子の父である後藤さんを思い、涙をこらえるように語った。
池上さんが「お父さん」役を務めたNHKの「週刊こどもニュース」のため、後藤さんはイラク戦争で苦しむ現地の子供たちをリポートした。以来10年以上の付き合いになる。2013年にはヨルダンのシリア難民キャンプを一緒に取材した。「彼は弱い者の味方であろうとしていた。誰かが伝えなければ、という使命感から(シリアに)行ったのだと思う。それだけに悔しいだろうな」と話した。
04年にイラクで取材中に武装集団に拘束された経験があるフリージャーナリストの安田純平さん(40)は「状況が自分とあまりにも違うので、後藤さんの拘束されていた時の心情は簡単には察せない」としながらも、「ジャーナリストとしてまだ伝えたいことがあったはず。生きて帰ってきたら、体験を必ず伝えてくれただろう。とても残念」と話した。(毎日新聞15年2月1日)』
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『1996年にヨルダンのアンマンで取材を共にしたフォトジャーナリストの豊田直巳さん(58)は、取材中の後藤さんの姿が忘れられない。「警戒を解きほぐすような笑顔で、子供のような敏感な相手に接していた」。解放された場合に備え、現地に医師や弁護士を派遣する準備を進めていたが、かなわなかった。「イスラム国と日本政府、両者に裏切られた思い」。中東訪問中にIS対策として2億ドルの支援を表明した安倍晋三首相の事件への対応について「本当に交渉しようとしていたのか」と疑問を呈した。
ISの事情に詳しいフリージャーナリストの常岡浩介さん(45)は「何とか救えなかったのか、頭の中でグルグル回っている状態」と話した。「水面下でどんな交渉をしているのか分からない中、いい見通しがあるのではと期待して見守るしかなかったが、結果として交渉は不適切だった気がする」(中略)
障害児の支援を通して約3年前から交流があった弁護士の杉浦ひとみさんは、「死亡はうそであってほしいと祈っているが、本当なら大変残念だ。後藤さんは、子供は絶対守られるべきだとして行動してきた。生命を懸けたのは、テロや憎しみを拡大させず、戦火の子供が普通に暮らせる状況を作ることだった。政府は今後、テロや巻き添えを増やさない対応へ知恵を絞るべきだ」と話した。(同上)』
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それゆえ、私たちは、後藤氏のやって来た仕事やその死に報いるためにも、これ以上、罪のない子供たちが戦争の被害にあわないように、憎しみの連鎖によるテロや戦火を拡大を防ぐことを真剣に考えて行く必要があると思うし。
そのためにも、せめて自分にできることとして、まずは日本がしっかりと平和主義を守って、他国を有形無形、様々な形で攻撃、侵害することがないように、ひとりの日本国民として「日本がアブナイ!」と叫び続けて行きたいと考えているmewなのだった。(@@)
THANKS
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