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ISILによる人質事件について
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52683937.html
2015年02月01日 在野のアナリスト
今朝になり、ISILによる人質事件が最悪の結末を迎えたことが、YouTubeによる動画で明らかにされました。結局、48時間以上も何の声明もなかったのは映像編集の時間であり、これまで通り要求が通らなければ人質殺害、という行動自体に変化はなかったようです。昨日指摘した後藤氏を生かしておくのなら、日本人の価値を認めたことになる、ということはこれで覆されました。彼らにとって、日本人は敵となった。そしてそれは、各国で広がるテロと同様、世界中どこにいても、日本国内であってもテロの標的になり得る、ということを示したのでしょう。
今回、『自己責任』という言葉が独り歩きしている懸念もありますが、官邸の対応も湯川氏殺害のときと、後藤氏のときでは明確に態度を別けていると感じます。しかし『自己責任』を突きつめれば、無政府主義や個人主義にまで行き着きます。山で遭難しても、海で漂流しても探す必要はありませんし、殺されても自己防衛しなかった側が悪い、という話になります。国が、個人を守る必要がないのですから、国ですら不要です。勿論、これは極論ですが、今の『自己責任』論が、安倍政権の責任の切り離しのためだけに用いられている点に、大きな危惧を感じます。
早くも「政争の具にすべきでない」や「国政を停滞させてはいけない」と述べる人が現れましたが、安倍政権に人質事件への対応能力がない、誤った対応をした、ということなら責任論になりますから、必然的に退陣かどうかが問われることになります。そこで安倍氏が居座れば政局になりますが、その原因が野党なのか、与党なのか、は程度問題です。政権が退陣すべき失態があれば、与党が原因で政争ですし、そうでないのに攻めれば野党が原因です。その区別もなく、単に「政争の具に…」として議論を封殺するのは、むしろ政治を堕落させます。能力不足の人間が首相となり、首相としての経験を積むうち…という話になれば、成長を待つ間に不利益をうけるのは国民です。その間に失われる国益を考えれば、そんな首相は交代すべき、となるのです。
安倍氏は「非道、卑劣極まりないテロ行為に強い怒りを覚える。許さない」としますが、ムスリムの米軍などの誤爆で家族を奪われた人も、同じことを言います。テロとの戦いはテロを増殖させるのです。それなのに安倍氏は「罪を償わせる」と言います。米軍の罪を問わず、ISILだけを追求するから、日本もテロの標的になるのです。そもそも安倍氏が人質事件を急展開させる引き金をひいたのですから、その罪はどうなるのか? それこそ検証の結果として、安倍氏の問題が浮き上がれば、自ら「罪を償う」のか? 罪の判断に自己都合の雑じる点が、対立を生む原因なのです。中東の諺、『獣が君を脅す前に、君が獣を脅すことだ』では、問題解決能力がないのです。
今回、遺体引渡しでさえ金銭を要求してくるかもしれない。まだ先の長い話であり、決して終結ではありません。そのときに対決姿勢を鮮明にすれば、交渉のカードが吊り上げられるのですが、それすら安倍氏は理解していないようです。北朝鮮の遺骨問題はすすめる気でも、ISILに残る遺体は放っておくのか? そうやって自己都合で態度を使い分けることが、まず首相としての能力を疑わせます。日揮事件のときも同様、今回も国民の不幸を利用して安保問題をすすめるつもりなら、どちらが「政争の具」にしているかは、よく考えなければならないのでしょう。
中東の諺をもう一つ。『自分から学ぶ人は賢人、他人から学ぶ人は才人、何ものからも学ばない人はバカ』です。何ものからも学ばない、学べないようでは、すでにそれが政争の具になるのです。安倍政権では『国民が政治に何かを突きつける前に、政治が国民を脅すこと』だと考えているかもしれない。今回の事件の情報には、よくよく気をつけなければいけないのでしょうね。
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