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いつかこの日を振り返ったときに
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2015-02-01 八木啓代のひとりごと
人の命の重さに軽重はないという意見があった。イスラム国で人質となり殺害された2人のことだ。
しかしながら、後藤さんと湯川さんでは立ち位置はまったく違う。湯川さんは、実態はどうあれ、傭兵会社の代表として武器を携行して現地に行っている。兵士であるから、民間人である後藤さんとひとくくりにはできない。
とはいえ、戦時下であっても降伏している人間を処刑するのは明確なジュネーブ協定違反なので、湯川さんの死は自己責任でも何でもない。後藤さんの処刑はなおさらである。国際法違反行為を行ったイスラム国に非があるのは自明であり、そこに同情の余地はない。
むろん、敵国であるシリアも虐殺を行っているとか、米国の主導する空爆でも多くの民間人犠牲者が出ているという指摘もあるが、それはそれでやはりジュネーブ協定違反の戦争犯罪なのであって、一方が戦争犯罪を犯しているから、もう片方の戦争犯罪が容認されるわけではないのは自明のことだ。
しかし、それをさておいても、日本政府の対応や一部の世論は、人質を救うどころか、処刑してくれと言わんばかりのものだった。
そもそも、昨年の10月から2人が人質になっていることを知りながら、手をこまねいて何もせず、あげくにイスラエルという国がアラブ世界でどのように見られているかを知りながら、(知らないなどという言い訳は通用しない)、それまでは日本に対して敵対的な対応をしていないイスラム国に対して挑発的な言動を行い、その結果、人質を処刑すると脅されると、交渉をまともに始めるよりも先に、閣僚が身代金を払わないと断言するなど、まともに交渉をする気もルートもないことを露呈させた。
強硬な態度を取るふりをしていれば、向こうが勝手に「悪うございました」と反省して人質を解放してくれるとでも思っていたとしたら、相当な平和ボケである。
過去の例で見ても、交渉をした国は(おそらく身代金を払って)人質を無事に解放してもらい、そうでない米国は人質を殺され、かつ、その後も国民が標的とされ続けているのだから、イスラム国がどういう対応を取るのかは明らかであったはずだ。
中田元教授や常岡浩介氏といった、世界でも稀な「イスラム国とのパイプを持っている人」を国民に持ちながら、その貴重なパイプを有効利用するどころか、足かせを嵌めて、人質救出交渉を事実上妨害してきたのは、もちろん、政府と公安のメンツの方が大事だったからだ。
クソコラで遊んでいた人たちも、同様に平和ボケが脳の中心まで来ている人たちなのだろう。相手が真剣であるときにふざけた真似をすれば、火に油を注ぐことはあっても、「一緒に笑っておしまい」になるわけがないことがわからないのだから。
その挙げ句に、イスラム国は、これから日本国民がテロの標的になるであろうことを予告してきたというわけだ。彼らからしてみれば、これこそ自己責任ということだろう。
むろん、そのような愚かな政権を選んだのは国民なのだから。
そして、今になって、警察はモスクなどで厳戒態勢を取るという。極めて愚かだ。イスラム国には、ヨーロッパ諸国や中国から流入した非アラブ系の戦闘員もたくさんいる。血の雨が降らなければわからないだろうと思われたのだから、相手は本気で血の雨を降らせにかかってくるだろう。
しかし、安倍総理は、これを機会に自衛隊を海外派遣できるようにしたいらしい。シリア軍やイラク軍は言うに及ばず、米軍ですら人質の救出ができないイスラム国相手に、自衛隊が大健闘できると本気で思っているのだろう。もはや何とかにつける薬はないとしか言いようがない。
2015年の2月1日は歴史に残る日になるだろう。
この日、私たちは、あっさりと泥沼の戦争に巻き込まれてしまったかもしれない。
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