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当ブログは、安倍政権の米以関係への偏重・依存を解説するため、事案の整理に当たっている。。。
今般の邦人人質事件を時系列で見て行けば、先ず、違和感を覚えるのは、昨年末の降って沸いたような衆院解散(12月2日公示)である。
安倍首相が解散を決意した時期が後藤健二氏拘束時期(11月1日後藤さんを政府情報連絡室の対象に追加/下段の記事参照)とぴったり重なる。
昨年末の衆院選は、「アベノミクス解散」と名付けられ、安倍首相の強引な解散手法が物議を醸したが、今になって整理すれば、安倍首相は、昨年8月以降のISILとの邦人人質交渉が暗礁に乗り上げ、同10月末には後藤さんも拘束されて解散に打って出ていた事が理解できる。
仮に、ISILによる脅迫(暴露)が昨年末の衆院解散時に実行されていれば、日本国内はトンでもない混乱状態に陥っていただろう。安倍政権とは異なる政権が誕生していた公算もあるが・・・
昨年末、ISILはピッタリ止まって動かなかった。
まるで、ISILは、安倍首相が選挙で勝ちあがって中東歴訪に出向き、「テロと戦う国々への2億ドル供与発言」をした挙句、イスラエルと日本の国旗に挟まれての大失態演説をするまで時間的猶予を与えたようだ。
米以関係者とISILの意思の疎通すら感じられる。。。
そんな思いが沸いてくるのだが、この件については今後十分検討を加えて行く事として、現時点での整理は・・・
そもそも安倍政権は、昨年8月、湯川遥菜さん拘束を受けて、隠密裏にヨルダン対策本部を設置している。。。その後、様々な折衝があったのだろうが、事態は10月末の後藤健二さん拘束という最悪の展開となった。
恐らく後藤さんは政府から何らかの要請を受けて危険地帯に出向いていたと考えられる。安倍首相は、邦人人質救出に為す術がなく、後藤さん拘束という失敗を重ねた。。。これを隠す必要があったのだろう。
邦人人質事件が明るみに出ないうちに解散する必要性があったのだ。
更に意見を続けるとして、先に参考記事を見れば・・・
(以下、記事転載)
【安倍首相による解散表明を伝える昨年11月18日の記事】
「イスラム国」とみられるグループによる日本人人質事件で、政府は27日、湯川遥菜はるなさん(42)が拘束された昨年8月中旬にヨルダンに現地対策本部を設け、人質解放に向けて早くからヨルダン政府と連携してきたことを明らかにした。
安倍首相は27日の衆院本会議での代表質問で、「行方不明事案の発生を把握した直後に現地対策本部を設置し、協力要請を行ってきた」と答弁した。
菅官房長官は同日午後の記者会見で、湯川さん拘束後の昨年8月16日に現地対策本部、翌17日に首相官邸の情報連絡室、外務省の対策室をそれぞれ設置し、11月1日に、後藤さんの行方不明事案も加えたと説明した。そのうえで、「事案の性質上、非公表とした」と語った。
【2014年】
8月中旬 湯川遥菜さんがシリアで過激組織「イスラム国」に拘束された疑いがあることが表面化。首相官邸に情報連絡室を設置
10月末 後藤健二さんがシリアで行方不明に
11月1日 後藤さんを情報連絡室の対象に追加
【2015年1月17日】 中東歴訪中の安倍晋三首相がカイロで演説し、難民支援など2億ドル程度の無償資金協力を表明
20日午後 過激組織「イスラム国」によるとみられる日本人殺害警告動画を日本政府が確認。72時間以内に身代金2億ドルを支払うよう要求
(2015/01/28-23:48)
(以上、記事転載おわり)
このように整理すれば、安倍首相の変貌に驚かされる。
第1次安倍政権を過度のストレスによる大腸炎悪化によって放り出した安倍首相の、人が変わったような怖ろしい鉄扉面振りである。。。『役者が違う』と言わざるを得ない。
安倍首相は、何故、こうも変貌を遂げたのか・・・
安倍首相が此処まで完璧に演技を貫き通せる背景には、ISILとの人質交渉から解散時期なども含め、「日本政府の方針について米以関係者からアドバイスを受けている。」。。。という仮説を立てて説明する以外ない。
日本は主権国家にあるまじき内政干渉を許すどころか、政府方針を米以関係者に依存しているのである。。。ヨルダンにしても、邦人人質事件を逆バネにしてようやく自国パイロットと女性死刑囚との人質交渉を声高に主張出来るようになった。
日本とヨルダンは同じ病理に蝕まれている。。。完全なる「米以依存症」だ。
これほどまでに米以依存症は酷い病なのだ。
こうなると、最早、ヨルダンも日本も自治国家とは言えない。
このブログを書いている時点(1月31日朝7時)で、ISILは、後藤さんと女性死刑囚の人質交換を要望したまま沈黙を続けている。。。
様々な憶測が飛び交っているが、ISILは、日本やヨルダン・サウジ・UAEなどが米以関係に依存して主権国家としての判断を見失い、米国を追随していれば「楽」という観念しか持てなくなっている各国民に『目を覚ませ!』と呼びかけ、考える時間を与えているかのようだ。
テロは勿論いけない。
しかし、簡単に米国追随を唱えていれば良いという事ではない。
フランスは米国に同調して空爆に参加し、パリの新聞社襲撃事件の惨禍を見た。
殺し合いにどちらかが一方的に悪い事などない。
そんな錯覚に陥るのは私だけだろうか。
果たして、この感覚が錯覚なのかどうかも疑わしくなってきた。
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