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http://mewrun7.exblog.jp/22767470/
イスラム国の人質事件に関して、25日に『IS人質事件、1人殺害か+湯川の民間軍事会社設立までの経緯http://mewrun7.exblog.jp/22755130/』をアップしたのだが。今回は、25日以降、事件がどのように展開しているのかについて書いておきたいと思う。
イスラム国は、日本時間の1月24日夜に後藤健二氏(47)の静止画像と音声(英語)をサイトにアップ。後藤氏は、湯川遥菜氏の遺体だと見られる写真を胸の前に掲げながら、イスラム国が24時間以内にヨルダン政府に収監されている死刑囚・サジダ・リシャウィを釈放することを要求していると。そして、サジダが引き渡されれば自分は解放されるが、そうでなければ殺されるとのメッセージを伝えて来た。
日本政府は、このメッセージを受け、ヨルダン政府に後藤氏の救出に協力してくれるように求めている。
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ただ、ヨルダン政府としては、昨年12月24日に有志連合の一員としてイスラム国の爆撃に参加した際に、同組織に拘束された空軍パイロット・ムアズ・カサスベ中尉(26)の救出を優先したいことから、イスラム国側にリシャウィ死刑囚とカサスベ中尉の身柄を交換したいと伝えた様子。
それを受けて、イスラム国は27日夜に、今度はカサスベ中尉の写真を持って写った後藤健二氏の静止画像と音声(英語)を公開。後藤氏にこのように言わせた。
『私は後藤健二だ。(妻の名前)、日本の国民、そして日本政府へ。これが最後のメッセージになると言われている。また、私の解放をいま妨げているのは、ヨルダン政府がサジダ(リシャウィ死刑囚)の引き渡しを遅らせていることだけだとも言われた。
すべての政治的圧力をヨルダンにかけるよう、日本政府に伝えてくれ。残された時間はもはや非常に限られている。
これは私と彼女(リシャウィ死刑囚)の交換だ。なぜ理解できないのか。彼女は10年間、服役囚だった。私はわずか数カ月捕らわれているだけだ。彼女と私の一対一の交換だ。
ヨルダン政府によるこれ以上の時間の引き延ばしは、彼らのせいでヨルダン人パイロットが死ぬことを意味する。それに続いて私も死ぬことになるだろう。
私が生きるために残された時間は24時間しかない。パイロットに残された時間はもっと少ない。
お願いだから、私たちを見殺しにしないで欲しい。これ以上、引き延ばし戦術を続ければ、私たち2人は殺されることになる。ボールはヨルダン側にある。(朝日新聞15年1月28日)』
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ヨルダン政府は、このようなメッセージを受けて、当初、かなり困惑しているように見えた。^^;
リシャウィ死刑囚は、2005年にヨルダンの首都アンマンのホテルで、60人が死亡する大規模な爆破テロ事件を起こしたグループの一員であり、政府としても安易に彼女の釈放し難いところがあるし。また安易に釈放すれば、ヨルダン国民から反発を受けることになりかねない。(-_-)
しかも、ヨルダンの後ろ盾になっている米国が、人質救済のために身代金を支払うことに反対しているだけでなく、人質同士の交換にも基本的に反対しているため、ヨルダン政府はますます動きにくいところがあったようなのだ。(~_~;)
ただし、『米国は人質交換に関する姿勢を軟化させた。米国務省のサキ報道官は28日の記者会見で、これまで通り「米国はテロリストに譲歩しない」とする米政府の原則的な立場を強調しつつも、「すべての国が決定を下す能力と権利を持っている」と語り、日本とヨルダンの人質交換交渉を容認する考えを示した』という。(日刊ゲンダイ15年1月29日)
<こんな時にまで、米国の顔色を伺わなければならない日本とヨルダンって。_(。。)_>
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イスラム国は、あくまでもリシャウィ死刑囚と後藤氏を交換するという形にこだわっているようなのであるが。ヨルダン政府としては、リシャウィ死刑囚を釈放するからには、自国の軍人であるカサスベ中尉の解放を絶対的な交換条件にしたいところ。<ヨルダン政府は、後藤氏も一緒に解放されれば、尚いいと考えている。>
そこで、ヨルダン政府は、リシャウィ死刑囚の釈放を準備を進める前提として、イスラム国側に何度も、カサスベ中尉の生存を示す材料を提供するように何度も要求しているようなのだが。イスラム国からは何の返答もないという。(-"-)
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そんな中、29日午後にはイスラム国の関係者のツイッターに、後藤健二氏の音声(英語)とアラビア文字だけのメッセージが流された。<パイロット殺害に関する部分は、あえて赤い文字で記されていた。>
『音声メッセージは、「イスラム国」と関係があるとみられる人物のツイッターに投稿された。声の主は後藤健二さんを名乗っている。
音声メッセージ「私は後藤健二です。これはあなたたちに送るよう言われている音声メッセージです。(イラクの)モスル時間の29日木曜の日没までにリシャウィ死刑囚と私をトルコ国境で交換する準備ができなければ、ヨルダン人パイロットのカサースベは即時に殺害されるでしょう」(NNN15年1月29日)』
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『専門家は、トルコ国境の具体的な場所は、アクチャカレではないかと推測している。この場所は昨年4月にイスラム国に拘束されていたフランス人ジャーナリスト4人が解放された場所だ。(日刊ゲンダイ15年1月29日)』
ただ、ヨルダンとトルコの間には、シリアとイラクが横たわっていることから、リシャウィ死刑囚をトルコ国境まで運ぶのは、決して容易なことではないし。
ヨルダン政府の閣僚は、、カサスベ中尉の生存が明らかにならない限り、リシャウィ死刑囚を国外に出すことはないと発言しているという。(・・)
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イスラム国は、リシャウィ死刑囚の釈放がなかなか実現しないのにイラ立ってか、ヨルダンのカサスベ中尉の親族に脅迫メールを送っていたとのこと。(@@)
ヨルダンのカサスベ中尉の親族の下には、イスラム国からこのような脅迫メールが届いたという報道が出ていた。
『過激派「イスラム国」を名乗るグループが、サジダ・リシャウィ死刑囚の釈放要求にヨルダン政府が応じなければ、ヨルダン軍のパイロットと後藤健二さん(47)の2人を殺害するとパイロットの親族を脅迫していたことが分かった。地元英字紙ヨルダン・タイムズ(電子版)が29日までに報じた。
脅迫した時期は不明だが、犯行グループが当初の期限として設定した28日までの死刑囚釈放が実現しなかったため、ヨルダン政府に揺さぶりを掛けたとみられる。
パイロットの親族が受け取った犯行グループの声明は「ヨルダン政府に圧力をかけろ。さもなければパイロットと日本の捕虜の遺体を見ることになる」と表明していた。(共同通信1月29日)』
さらに、イスラム国は、後藤氏の妻にも、国際的なメディアにアピールするように、脅しのメールを送っていたという。(~_~;)
<尚、週刊誌によれば、後藤氏の妻は東大卒のJICA職員で、後藤氏が画像の中で名乗っている「ケンジ・ゴトウ・ジョーゴ」のジョーゴというのは、妻の姓(城後)だという。>
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後藤氏の妻は、これまで沈黙を守って来たのであるが。この脅迫を受け、英国の支援団体、海外の通信社を通じて、以下のようなコメントを発表した。
『イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)に拘束されているジャーナリスト、後藤健二さんの妻は、フリーランスジャーナリストを支援する英国の団体を通じて29日、初めて声明を出した。英国の団体に寄せた声明の内容は以下の通り。
私は後藤健二の妻です。後藤はシリアで武装集団に拘束されているジャーナリストです。彼は2014年10月25日に私の元から連れ去られ、私は彼の解放のために水面下で動き続けて来ました。私は子供や家族を守るためにこれまで何も話さずに来ました。
夫と私には2人の小さな娘がいます。健二が出発した時は我々の赤ちゃんはまだ3週間です。姉はわずか2歳で、父親に再会することを望んでいます。
私の夫はシリアの苦境に陥った人たちを報道するためにシリアに行った、いい人です。私は健二が(昨年8月身柄を拘束された)湯川遥菜さんを捜そうとしたのかもしれないとも思っています。私は湯川さんの死に悲しみ、私の思いは彼の家族に向けられています。私は彼らが経験したことが痛いほどわかります。
私は(昨年)12月2日に健二を拘束したグループから電子メールを受け取り、健二がトラブルに遭っていることに気付きました。(今年)1月20日、湯川さんと健二の命と引き換えに2億ドルを要求している映像を見ました。それ以来、彼の命を救おうとして、犯行グループとの間で何度かメールでやりとりしました。過去20時間以内に、誘拐犯は最も新しく、そして最後の要求と思われるメールを送ってきました。
「このメッセージを国際的なメディアに公表しろ。さもなければ次は健二だ。もし1月29日の日没までに、健二と交換するためにサジダ(死刑囚)をトルコ国境に連れて来なければ、ヨルダン人パイロットは直ちに処刑される」
私はこれが夫にとって最後のチャンスになることを恐れています。そして、彼の解放を確実にし、ヨルダン人パイロットの命を守るには、あと数時間しか残されていません。
ヨルダンと日本の政府には、2人の命がかかっていることを理解してほしい。私は両国政府による全ての努力、両国国民の思いやりに感謝します。
私は幼い頃、家族とヨルダンで暮らし、12歳までアンマンの学校に通いました。そのため、ヨルダンとその国民に親愛の情と懐かしい思い出があります。
最後に、私の娘たちと私への支援に対し、感謝します。夫とヨルダン人パイロットの命のために祈ります。(毎日新聞15年1月30日)』
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後藤氏のメッセージの中でリミットとされていた「モスル(イラク北部)での日没時間」というのは現地で29日午後5時半ごろ、日本時間だと29日の午後11時半ごろになるとのこと。
『ヨルダン政府のモマニ情報相は、犯行グループが「期限」とした「日没」の1時間前に記者会見を行い、リシャウィ死刑囚の釈放は自国のパイロットの解放と引き換えだとの立場を改めて強調しました。犯行グループが要求している後藤健二さんとの交換に関しては、「日本人の解放も願っている」と述べるにとどまりました。
一方、パイロットの家族らは、ヨルダン政府に対し、リシャウィ死刑囚の釈放を求めました。
「『イスラム国』の政府のある部門から、彼がまだ生きているとの知らせを受けている」(パイロットの家族の代理人)
犯行グループはリシャウィ死刑囚と後藤さんとの1対1の交換を主張していて、リシャウィ死刑囚を釈放したとしても、パイロットの解放が実現するかは不透明です。(TBS15年1月30日)』
後藤氏がリミットだとした時刻を、12時間近く過ぎた30日の午前11時頃の時点では、後藤氏やカサスベ中尉に関する新たな情報は出ていない。(-"-)
ヨルダン政府が、カサスベ中尉の生存を確認できない限りは、リシャウィ死刑囚を釈放しないと判断したこと自体は正当だと、また止むを得ないことだとも思うのだけど・・・。
ただ、できるなら、何とかヨルダン政府とイスラム国との間の交渉がうまく行って、カサスベ中尉と後藤氏とセットで、リシャウィ死刑囚と交換できるような形が作れないものかと、心から願っているmewなのだった。(-人-)
THANKS
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