http://www.asyura2.com/15/senkyo178/msg/590.html
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後藤健二氏の声とされるメッセージ画像のなかで取り上げられているサジダ・リシャウィ死刑囚は、05年11月9日にアンマンで起きた三つの外資系ホテルに対する同時多発テロに加わり自爆に失敗し逮捕され死刑判決を受けたとされる女性である。
彼女は、とりわけ大きな被害を出したラディソンSASホテルの“自爆テロ”に関わったとされ、1階ホールで催されていた300名以上の結婚披露宴に潜り込み自爆しようとして失敗したと言われている。
このヨルダン史上最悪とされる殺害事件は、日本を含む西側諸国の報道によれば、「イスラム国」(ISIS・ISIL)の前身で(故?)ザルカウィ氏が率いていたとされる「イラクのアルカイダ」(AQI)によるものとされている。
(ザルカウィ氏とバグダディ氏に共通する履歴は、米軍によって一定期間拘留されてあとで“テロ組織”を立ち上げたというものである)
※ 参考
「イラクのアルカイダ」(AQI):公安調査庁
http://www.moj.go.jp/psia/ITH/organizations/ME_N-africa/AQI_ISIL.html
しかし、05年のアンマン同時多発ホテル爆破テロについては、ホテル内部の破壊状況などから、外部から潜り込んだ人物による自爆テロではなく、天井裏に仕掛けられた爆弾が爆破したという指摘もなされている。
後藤氏解放の条件として引き渡しを求められているサジダ・リシャウィ死刑囚についても、日本人人質新映像公開後に自爆ベルトを装着した彼女の映像が放送されているが、自爆ベルトを装着した状態で現場で逮捕されたわけではない。
“夫婦自爆テロリスト(ジハーディスト)”と言われているサジダ・リシャウィ死刑囚は、ホテルの客と一緒に逃げ出し、4日後に“隠れ家”とされる別の場所で逮捕されたと言われている。腹部に装着されていたとされる自爆ベルトは爆破現場で発見されたと説明されている。
今回の事件で、あれから10年近く経った今なおサジダ・リシャウィ死刑囚が処刑されず存命であることがわかり驚いたが、彼女が、ホテル爆破の実行犯(未遂犯)であるという確固たる証拠はないのである。
10年近く前の事件を掘り出すような投稿をしたのは、「イスラム国」絡み(「イスラム国」に限らないが)の事件(テロ)は、一般国民が見聞きできるレベルでわかるほど単純な構図ではないことを理解してもらいたかったからである。
今回の日本人人質事件関連に限らず、「イスラム国」が発信する映像や画像の多くが合成を含む加工処理でできている。
半分冗談だが、今回の殺害予告映像でも登場した黒装束の“ジーハディスト・ジョン”は、現在もロンドンに在住している可能性があると思っている。(後藤氏や湯川氏は“ジーハディスト・ジョン”に会ったことがないはず)
※ 参照投稿
「豪親子の切断頭部掲げ映像の撮影も:「イスラム国」に参加した“子連れ”外国人戦士が“記念撮影”をする“定番の場所”」
http://www.asyura2.com/14/warb13/msg/915.html
「クルド多数派が“人身御供”にしたクルド少数派ヤジディー・コミュニティ:水も食糧も与えられず逃避行を強いられた経緯」
http://www.asyura2.com/14/warb13/msg/765.html
「石原慎太郎氏の書生っぽくてシンプル過ぎる歴史政治観:あまりに子どもっぽい白人支配観:白人多数派も道具化された“奴隷”」
http://www.asyura2.com/15/senkyo178/msg/491.html
昨日投稿された画像も“合成”の可能性が高く湯川氏が殺害されたとは判断できないが、日本政府は米英国家機関と違い「イスラム国」幹部と“まともな”チャネルがない(コントロールできない)と思われるので、湯川氏や後藤氏が、殺害されたとされている米英ジャーナリスト(妖しいジャーナリストだが)のように、今後も彼の地で生存を続けるとも思い切れない。
(BBCが報じたが、英国政府は「イスラム国」幹部になっているMI6のアセット(スパイ)から頻繁に情報を入手している)
そっと二人の無事を祈るだけ...
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※ 05年アンマン同時多発ホテル爆破テロ関連参考
1) アンマン同時多発ホテル爆破テロ発生を伝える日本の報道
毎日新聞05年11月10日
同時テロで57人死亡=アルカイダ系犯行か−自爆の見方、親米政権標的
【エルサレム樋口直樹】ヨルダンの首都アンマンで9日午後9時(日本時間10日午前4時)ごろ、三つのホテルでほぼ同時に大規模な爆発があり、ムアシェル副首相によると少なくとも56人が死亡、110人が負傷した。いずれも自爆テロとみられ、犯行の手口などから、治安当局は国際テロ組織アルカイダによるものと見ている。イラク戦争(03年)後、ヨルダンで外国人の宿泊するホテルを狙った同時テロは初めて。
アンマンの日本大使館は在留邦人の安否確認を急いでいる。
爆発があったのは市中心部にあるラディソンSAS、グランドハイアット、デイズインの3ホテルで、いずれも欧米諸国の宿泊客に人気の高級ホテル。治安当局はアンマンの主要ホテルや各国の大使館などで厳戒態勢を敷いた。
特に被害の大きかったラディソンSASでは、1階ホールで結婚披露宴が開かれていた。300人以上の招待客で混雑する中、爆弾を身に着けた犯人が潜り込み、自爆したとみられる。同ホテルは欧米諸国のほか、イスラエル人観光客に人気があったとの情報もある。
また、AP通信によると、グランドハイアットでは背広姿の中年男性が、ロビーで治安当局者に職務質問を受けた直後に自爆した。男はアラビア語のアクセントからイラク人とみられ、ロビーの監視カメラにも映っている。同ホテルでは石造りの正面玄関が大破。周辺にはガラスの破片が散乱し、大量の血が飛び散った。
デイズインでは爆弾を積んだ車両がホテル前で警備員に止められ、その場で自爆した模様。
ムアシェル副首相は、犠牲者の多くはヨルダン人だと述べたが、AP通信によると米国や独、エジプト、サウジアラビア、イラクの被害者も含まれている。また、新華社電によると、中国軍事代表団の3人が死亡、1人が負傷した。
ヨルダンのアブドラ国王は公式訪問のためカザフスタンに向かっていたが9日夜、急きょ予定を取りやめ帰国の途についた。国王は国営ペトラ通信を通じ、「罪のない人々を標的にした犯罪者には、正義の手が及ぶだろう」と非難する声明を出した。
国連のアナン事務総長は10日に予定されていたアンマン訪問を取りやめた。(毎日)
2)サジダ・リシャウィ死刑囚の自供を報じた記事
アンマン・テロ、「自爆失敗」女性の自供映像が国営テレビに
2005.11.14 Web posted at: 10:28 JST- CNN
アンマン(CNN) ヨルダン国営テレビは13日、アンマンの同時自爆テロで4人目の自爆犯になるはずだったとされるイラク人女性が自白する様子を放映した。女性は黒いガウンの下に爆弾を巻き付けていた。
放送によると、治安当局に拘束されたこの女性はサジダ・アルリシャウィ容疑者(35)。白いスカーフを頭に巻き、黒いガウンで体を包み、ガウンの下には腰にぐるりと爆弾を巻き付けていた。
アルリシャウィ容疑者はカメラの前で、「夫は自分の爆弾を起爆させた。私もそうしようとしたが、失敗した。人々は走って逃げまわっていて、私も一緒に走って逃げた」と話した。
アルリシャウィ容疑者は「夫が全てを計画した」と発言。結婚式場の隅と隅に離れて立って、同時に自爆する予定だったという。夫と自分はイラク・ラマディ在住のイラク人で、11月5日に偽造旅券を使ってヨルダンへ向かったと話した。
「白い車がイラクまで私たちを迎えに来た。運転手と別の乗客がいて、いっしょにヨルダン入りした」と容疑者。アンマンでアパートを借り、夫に爆発物の扱いを教わったと説明した。
国営テレビで放送された映像がどういう状況で撮影されたものか、詳しい情報は明らかにされていない。
ヨルダン当局によると、アルリシャウィ容疑者の夫フセイン・アリ・アルシャマリ容疑者はラディソンSASホテルの結婚式場で自爆し、38人を殺害した。自爆に失敗して逃げたアルリシャウィ容疑者は13日朝、アンマン市内の隠れ家で発見・逮捕された。
ヨルダン当局はこれまでに、アルリシャウィ容疑者のほかに12人を拘束したとしている。
同時テロについてイラク・アルカイダ機構は11日、ウエブサイトに犯行声明を出し、さらに続く声明で実行者について「指導者アブ・ホベイブ、アブ・モアドとアブ・オメイル、さらに4人目はわれわれの良き姉妹オム・アオメイル。彼女は夫に連れ添って殉教の道を歩くことにした」と言及していた。
ヨルダンのムアシェル副首相は、アルリシャウィ容疑者の兄弟が、イラク・アルカイダ機構の指導者でヨルダン人のザルカウィ容疑者の「副官」とされる側近だったと話している。この人物はイラク・ファルージャで殺害されたという。
ムアシェル副首相はCNNに対し、逮捕時のアルリシャウィ容疑者が爆弾ベルトを付けていたわけではないが、近くに爆弾ベルト2つが発見されたと話した。ベルトの片方には高性能爆薬RDX(ヘキソーゲン)、もう片方には殺傷力を高めるためのボールベアリングが詰まっていたという。
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200511140001.html
3)ザルカウィ氏の「イラクのアルカイダ」(AQI)による犯行声明を伝える記事
アルカイダ系が犯行声明=ザルカウィ氏、攻撃継続予告−ヨルダン同時テロ[時事通信]
【エルサレム10日時事】ヨルダンの首都アンマンで9日夜起きた同時爆弾テロで、ロイター通信などによると、ヨルダン人テロリスト、ザルカウィ容疑者率いる「イラクの聖戦アルカイダ組織」は10日、犯行声明をインターネット上のウェブサイトに掲載した。
声明が事実なら、ヨルダン出身のザルカウィ容疑者による祖国への本格的テロは初めて。声明は親米姿勢を維持するヨルダン王室への憎悪を鮮明にしており、同容疑者は反米武装闘争の場を拠点のイラクから近隣諸国に拡散し始めた格好だ。
声明は「ヨルダンの独裁者が信仰の敵であるユダヤ人や十字軍たちの裏庭とした幾つかのホテルが標的として選ばれた」と指摘。「アンマンの暴君に、ユダヤ人を保護すればムジャヒディン(イスラム戦士)の標的となり、最悪を予期すべきだということを思い知らせよう」と、攻撃を続けると予告した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051110-00000143-jij-int
4)アンマン同時多発ホテル爆破について自爆テロ説を疑うネット記事
「ヨルダンの連続ホテル爆破事件はイラク人と無関係?/アラビア・ニュース」(薔薇、または陽だまりの猫)
http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/a832c3972268cdeb440705e9aa3b0024
○阿修羅より
「ヨルダン川には嘘が流れる・・・(Ximphora):全文対訳付き」
http://www.asyura2.com/0510/war76/msg/165.html
投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2005 年 11 月 15 日 07:47:34:
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