http://www.asyura2.com/15/senkyo178/msg/520.html
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「中田考さんの言っていることは「人道支援」の基本を踏まえていて、極めて「常識的」:toriiyoshiki氏」
http://sun.ap.teacup.com/souun/16449.html
2015/1/24 晴耕雨読
https://twitter.com/toriiyoshiki
要するに安倍さんは、2億ドルの資金援助をぶち上げることで、「対テロ戦争」という名の戦争に当事者として「参戦」するという立場を旗幟鮮明にしたわけだ。
イスラム国側のリアクションはその当然の帰結であって、これが「最初で最後」ということにはならないだろうという暗い予感がある。
これは戦争「ごっこ」ではないのですよ、安倍さん…。
おそらくは戦後初めて、日本人はリアルな戦争の真っ只中に叩き込まれてしまったのです。
本望ですか?…というか、安倍さんが、我々をリアルな「戦争」状態に叩き込んだわけだ。
本人にその自覚があったかどうかは知らないが。
ちょっと冷静になって考えると、安倍さんが中東でどのような「言葉」で語ったかが問題。
2億ドルが純粋な「人道支援」ならば、「イスラム国」という名指しは慎重に避けたはず(産経は「イスラム国対策」という言葉を使ったが…)。
ま、官房長官が「テロに屈せず」と言ってしまえば元の木阿弥なのだが。
やっぱり云うとるなあ、安倍さん。
朝日新聞の記事によれば「首相は『ISIL(イスラム国の別称)がもたらす脅威を少しでも食い止める』と訴えた」…イスラム国側からみれば、宣戦布告みたいなものじゃないか。
全町避難を続けている福島県楢葉町を舞台にしたドキュメンタリーを編集中だが、日本の大きな曲り角になるかもしれない事態に鬱々として仕事に集中できない。
すべて投げ出して酒でも煽りにいきたい気分だ。
安倍さんの「対イスラム国」発言が意図的なものだったのか、単なる軽率なのかは知らない(たぶん後者だろう)。
しかし、勇ましぶった政治家の発言がきっかけとなって、命の危険にさらされる二人はもちろんのこと、「対テロ戦争」とやらに否応なく巻き込まれることになる国民はたまったものではない。
きょう外国特派員協会で行なわれたイスラム法学者・中田考氏の記者会見を伝える新聞記事。
朝日と産経で同じ事実を伝えているとは到底思えないほど違うのが凄い。
基本事実であるはずの中田氏の提案の内容にほとんど触れようとしない、産経の敵意丸出しの論調には今更ながら恐れ入る。
これが「報道」か?
こういう場合、人質救出への願いを「平和ボケ」と罵る輩が必ず現れるが、そういう連中こそ実は度し難い「平和ボケ」であることが多い。
血で血を洗う紛争地帯に出かけて行って、相争う一方を名指しで敵対を宣言、もう一方に全面的に肩入れする発言をしてしまう宰相はその極みか。
不必要な血を流すのみ。
ついでに言うなら、外務省は二人の日本人が拘束されていること、少なくとも後藤さんについて言えば家族が身代金を要求されていることも知りながら、二人を追い詰めるのが明白な中東での安倍発言にストップをかけなかったわけだ。
「平和ボケ」でなければ、許しがたい「人命軽視体質」である。
「人道支援」とは本来非政治的なもので、敵味方を分け隔てなく助けるからこそ「人道的」なのである。
紛争当事者の一方をあからさまに非難し、一方に肩入れするのであれば、それは単なる「後方支援」である。
そのあたりの「日本語としてのイロハ」を無視してリアリストを気取る専門家・識者には呆れる。
もし日本政府の中東外交が一貫して「人道支援」に基づくものであるならば、安倍首相は舌先三寸で国策を捻じ曲げたことになる。
今回の事件において「日本の中東政策は人道主義に基づくもので脅迫は故なきとばっちり」と主張する論者は、まず安倍首相を徹底して批判するところから始めたまえ。
中田考さんの言っていることは、その点、「人道支援」の基本を踏まえていて、極めて「常識的」である。
そして「現実的」であり「建設的」だ。
確かに一見「常識的」とは思えないところのある方だが、もっともらしい「リアリスト」の言より百倍の信がおける。
お力を借りるべきだと思う。
いつものことだが、またぞろ「自己責任」を言い募る輩が湧き出しているようだ。
生活保護も、人質も。
「福島に住んでいるのは自己責任」という変種もあった。
つい先日、世界の1%の人たちが50%の富を得るというニュースがあった。
こういう人たちは自分が1%に入るという妄想を抱いているのだろう。
俺は「99%」だと自覚しているので、支えあいを大切にしたいと思っている。
ビジネスチャンスだと思って中東に飛び込んでいった奴に俺は共感しないが、その彼を救おうと死地に飛び込んでいった人に俺は敬意を覚える。
自分にはできないから。
だから二人とも助かって欲しいと切に思う。
「イスラム国」が「国」であるかどうかは極めてセンシティヴな問題なんだけどなあ。
それはイスラエルが正統な「国」であるか、台湾や北朝鮮、パレスチナを「国」として認めるかにもつながる正に政治的なテーマなのだけれど。
わかるかなあ、わかんねえだろうなあ…(古い)。
現に一定地域を実行支配し、そこに統治機構を機能させているとするなら、「国家」として承認しないまでもそれなりに「尊重」するのが大人の知恵というもの。
現に台湾に対してはそうしてきたでしょう?
俺は大人気ないから、台湾は独立した「国家」だと認識してるけどねw
「イスラム国」での人質事件が明らかになって以来、思うところをTwitterで連続投稿してきました。
短文ゆえに意の尽くせないところがあったかもしれず、改めて考えを整理したうえでブログに書きました。
「『対テロ戦争』の憂鬱」 http://bit.ly/1L4pe7M
(ブログ捕逸)要するに中東での「安倍首相発言」を事実上撤回して、日本は今後とも敵味方の分け隔てなく行う「人道支援」に徹することを改めて内外に宣言するしかないと思う(水面下の交渉と併行しながら)。
それは憲法9条をいただく日本の国是だから「テロリストの脅迫に屈した」ことにはならない。
なんやかやがありまして、いま大急ぎで福島に向かっているところ。
72時間を過ぎた事態の推移は気になるが、ぼくの“主戦場”は目下のところ福島なので。
…気がつけば、フォロアーが5千人を超えている。
コトがコトだけに喜ぶ気にもなれないが。
でも、読んでくださる方には「ありがとう」を。
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http://bit.ly/1L4pe7M
2015年1月23日金曜日
「対テロ戦争」の憂鬱
後藤健二氏と湯川遥菜氏が「イスラム国」に拘束され、
まもなく「殺害予告」の期限・72時間を迎えようとしている。
事件が明らかになって以来、
仕事が手に付かないほどの憂鬱のなかにいる。
(とはいえ、忙しくしている。きょうもこれから出張だ。)
二人の命の危険が迫っているのはもちろんだが、
「平和」を国是としてきた日本の国家ないし社会のあり方が
かつてないほど大きく揺さぶられていると感じるからだ。
Twitterにも繰り返し書いたことだが、
日本の中東外交が「人道支援」に基づくものだとするなら、
今回の安倍首相の発言は完全に逸脱していると言わざるを得ない。
戦争を招来するに至った「政治」とは異なる文脈で、
敵味方の分け隔てなく行うのが「人道支援」だろうからだ。
当然、紛争当事者の一方を名指ししての非難は避けるはずである。
そこに政治性を介在させ、
「イスラム国がもたらす脅威を少しでも食い止める」等と言えば、
これは明らかに紛争当事者の一方を敵視し、
一方に肩入れをする姿勢を明確にすることになってしまう。
一国の首相がこうした極めて「政治的」な発言をすれば、
いくら「人道支援」だと言い繕ってみても説得力を持たない。
「敵」として名指しされた「イスラム国」から見れば、
日本の援助は対立する勢力への「後方支援」であり、
日本に宣戦布告されたに等しい文脈で受け取ってしまうだろう。
首相サイドはそのあたりに想像力が及ばなかったのだろうか?
それとも、それさえ計算し尽くしてのことだったのか?
ぼくは「イスラム国」を支持しているわけではない。
極めて残忍苛烈な暴力性を嫌悪さえしている。
しかし、彼らが「知的」であることは認めざるを得ない。
残念ながら、知性と残忍さは両立するのだ。
彼らの「脅迫文」なるものは極めてロジカルである。
ぼくは日本語に翻訳されたものでしか読んでいないが、
彼らのロジックは次のようなものだ。
1.我々は日本を「敵国」だと考えてこなかった。(暗黙の前提)
2.然るに日本の首相は8千キロ以上の距離を超えてきて、
敢えて「イスラム国」に敵対する発言を行なった。
3.かくなる上は我々は日本を「敵国」と見做さざるを得ない。
4.「敵国」である以上はテロの標的とする。(暗黙の恫喝)
5.しかし、日本人は本当にそれでいいのか?
首相の発言は日本人の総意に基づくものなのか?
…「イスラム国」が
「誘拐ビジネス」によって資金を得てきたことは知られている。
しかし、身代金の金額を
「対イスラム国」資金援助と同額の2億ドルに上げてきた時点で、
それはもはや「ビジネス」ではなくなっているのではないか。
日本人に対して、
同胞の血を流す覚悟で「対テロ戦争」に参戦するのかと、
踏み絵を迫っているようにぼくには思われる。
そして、その「同胞」とは、
当然、いま彼の地に拘束されている二人に限らないはずだ。
従来の「国家」の枠組が大きく揺らぐ世界史的局面のなかで、
「戦争」の意味もまた変わっているのは自明のことだ。
「対テロ戦争」という新たな殺戮戦に足を踏み出すのかどうか、
ぼくら日本人はいま容赦ない決断を迫られている。
なし崩しにこのまま「戦争」へと突入していくのか。
憲法9条の廃棄を念願とする安倍さんには本望かも知れないが、
ぼくは真っ平御免である。
toriiyoshiki 時刻: 10:22
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