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イスラム国による人質事件の報道について
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52682978.html
2015年01月22日 在野のアナリスト
イスラム国による人質事件、その報道の仕方について疑問を感じます。まず盛んに報じられた「映像が加工された可能性」については、あまり重要ではありません。いつ撮られたかも分かりませんし、口だって覆っているので、台詞だって後付けかもしれない。映像そのものにほとんど価値はなく、インパクトをだすために演出されたもので、そこから判明する事実はほとんどありません。政府がそれを解析するのは吝かでなくとも、何度も報じるほどの重要度はありません。
菅官房長官が、安否について「確認していない」から「承知していない」に変わりましたが、これは確認できたことを意味するのでしょう。ただそれを明かせない、というだけです。しかし問題はその情報源の正しさ、です。今、政府は各国に協力要請していますが、大半がアリバイ作りです。どの国も交渉ルートをもっていません。その中で、唯一トルコが交渉の実績もありますが、なぜか日本の現地対策本部はヨルダンにあります。なぜトルコでないのか? ヨルダンに現地対策本部があることによるメリットは? まったく判然としません。
しかも安倍首相は中東にいたのに、現地対策本部の設立に携わらなかった。中山外務副大臣に一任する際に、引継ぎすらせず、むしろ日程を切り上げて日本に帰ってしまった。緊急対応なら、現場の近くにいた方が指揮もできます。現地の付き添いでいた外務官僚も、また安倍政権の閣僚でさえ、首相はその能力がない。と看做して呼び戻した、としか思えないのです。
さらに気になるのが、メディアが中東への2億円支援について「曲解した」と伝えるケースが多い。しかし実際に、曲解したかどうか、誰もイスラム国に確認したわけではありません。日本政府がそう言い張っているだけです。むしろ外務省の安倍氏のスピーチの英訳をみると、ストレートに「中東の安定のために2億円出す」と読みとれます。イスラム国と対立する国々に『平和と安定のために』出すのなら、それはイスラム国が消滅しないと有りえない。イスラム国が対立、と受け止めるのは自然です。人道支援を強調し始めたのはその後であって、曲解ではないのです。
安倍氏のスピーチ、英訳にはShow the Flag、安倍氏が誇らしげに日本がテロとの戦いに協力する、といったことを内外に喧伝する意図が含まれていたのでしょう。それはGW前後ともされる訪米前の地均しであった可能性が高い。人質になっていることは政府も承知の上だったはずです。しかしまさか歴訪中、on timeで身代金要求される、とまでは考えていなかったのでしょう。国会開会中の身代金要求なら、むしろ安倍政権にとって好都合だったのかもしれません。多少、日程に穴があいても巨大与党で日程はこなせますし、遅延してもそのイイワケにつかえるのですから。
そして仮に、人質が殺されれば「テロには屈しない」ことを建前に、またテロへの憎悪を掻きたて、集団的自衛権議論をすすめる気だった。安直な保守系の考えそうなことですが、今はそのアリバイ作りのため、必死で動いているように見せているだけ、に過ぎないのでしょう。何より、テロとの戦いを鮮明にし、身代金を払わないとする米英と協議しているのですから、最初から答えは見えています。今、身代金を払うと後が大変、と喧伝するのもアリバイ作りです。
政府の広報紙と化したメディアが、アリバイ作りに手を貸すのも道理ですが、なぜイスラム国と対立する国と、これほど接近するのか? について政府に問い質さない姿勢は問題なのでしょう。むしろ中東の各国と緊密に連携し、対応する方が人質の解放には有利なはずなのに。それこそ安倍氏が日本にもどってきたのは、ここぞとばかり、疎遠な米英と親しく話ができるから、といった自己都合によるものと見えてしまう。無価値な報道があふれる中、政府の行動にも疑問符がつくのであって、それが後の検証に耐えられるのか? 甚だ疑問に感じるところなのでしょうね。
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