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今度は自民党の党内機関紙化、繰り返されるNHKの偏向報道には慣れさせられないことが肝心
http://no-border.co.jp/archives/30371/
2015年01月17日(土)【大貫 康雄】 NO BORDER
1月11日行われた佐賀県知事選挙での自民・公明推薦候補落選、地元では安倍氏の有権者無視、傲慢さが象徴される選挙だと見られている。
問題はNHKの報道で、自民党支持者でさえも無視する安倍総理の傲慢さに一切触れない、今回も安倍氏に都合の悪い問題の本質は徹底して隠す報道に終始した。
“嘘も百回繰り返せば本当になる“と言われるように嘘や作り話も連日繰り返し聞かされると、人は”そんなものかな“と洗脳されてくる事例に事欠かない。
騙されないためにはNHK報道の劣化に慣れてはならない。そのためにも、普段から意識してNHK報道を考える必要がある。
今回の佐賀県知事選挙でNHKは、自民党中央の公認決定の経緯も公認候補落選後の敗因分析もなく、自民党幹部の言い分をそのまま垂れ流し。ただ“保守分裂の激しい選挙となった”とだけ報じた。
今回の衆議院解散・総選挙は安倍氏の個人的利益優先、大義名分無しの「不意打ち」選挙。佐賀県知事選挙の結果はその安倍氏が放ったブーメランが安倍氏自身に跳ね返ったようなものだ。
安倍氏は玄海原発再稼働推進派の古川康前知事を突然辞任させて総選挙に立候補させた、と言われる。代わりに後任知事の候補に擁立したのが当時武雄市長の樋渡啓祐氏。地元政界と中央政界で協力して玄海原発再稼働を推進させる意図があったと指摘されている。
処が樋渡氏は地元住民の生活より企業の利益優先派と言われ、一方的で強引な手法に自民党支持者の間でも反発する人が多かった人物。
その樋渡氏を推薦したのは、安倍氏が当初地元議員らの推す候補を個人的に嫌ったからだと言う。
当然、地元農協や地元議員は安倍氏の個人的理由による一方的な決定に反発、元総務省過疎対策室長の山口祥義氏を推して保守分裂選挙になった。
処が安倍氏は与党候補の敗因は候補の選挙戦の進め方にあって(当初地元が推した候補を無理やり代えた)自分自身には関係ないかのような言い方をした、という。
まさに安倍氏が如何に傲慢に、独裁的になっているかを象徴する経緯。こんな人物が今総理の職にある以上、これは佐賀県の有権者だけではなく全国の有権者にとっても見逃しに出来ない一件だが、NHKニュースからはそうした実情が全く分からなかった。
たまたま佐賀県出身の友人から聞いて、遅まきながら初めて知った。
NHK報道の問題はそれだけではない。17日NHKは「安倍総理、自民党役員会で(佐賀県知事選の)敗因分析で統一(地方)選万全に」との見出しで、谷垣幹事長の“地方(振興)政策など党の主張が予算編成にどう生かされたかなどが地方に十分伝わるよう努力する必要がある”などの発言を報じた。
このニュースはどう見ても党内機関紙の報道であって普遍不党であるべき公共放送が報道する件ではない。
もし佐賀県知事選の結果を受けて4月の統一地方選挙関連の報道をするとしたら、それこそ全与野党の方針なり考えを報道するべきだろう。それが公正中立な報道というものだ。
(大貫康雄)
PHOTO by J o (Photo taken by J o.) [GFDL
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