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笑っていられるのも今のうち…/(C)日刊ゲンダイ
小渕氏も立件? 小沢冤罪事件“主導”した新特捜部長の過去
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/156456
2015年1月17日 日刊ゲンダイ
こんな大甘処分では「秋霜烈日」のバッジが泣く。刑事告発されていた渡辺喜美元みんなの党代表と松島みどり前法相を不起訴処分にした東京地検特捜部。渡辺氏や松島氏と同様に刑事告発された小渕優子前経産相のデタラメ政治資金問題の決着も期待薄だが、ガッカリするのはまだ早い。新たな特捜部長に、あの小沢冤罪事件を“主導”した検事が就くからだ。
“ドリル優子”のケースは極めて悪質だ。問題が発覚すると、金庫番だった元秘書の折田謙一郎・前中之条町長は突然、町長職をブン投げて雲隠れ。事務所を挙げて、会計書類を保存したパソコンをドリルで徹底的に破壊した。「証拠隠滅」は明らかで、折田氏はもちろん、「知らぬ存ぜぬ」の小渕氏もおとがめナシなら法治国家じゃない。
ところが、永田町では「折田の立件は既定路線だが、小渕は26日に国会が召集されれば不逮捕特権で手を出せない。いまだに特捜部が小渕を聴取したとは聞かず、折田ひとりがパクられ、小渕は謝罪コメントを出してオシマイでは」(与党議員秘書)なんて情報が流れている。
国会開会直前の23日に特捜部長が交代することも特捜部のヤル気のなさの表れ――と捉えられているようだ。だが、新たな特捜部長はタダ者じゃない。09年から特捜部副部長として小沢一郎氏を冤罪に巻き込み、失墜させた斎藤隆博検事の就任が内定している。
■市民団体が刑事告発
斎藤検事は、小沢氏の秘書らが起訴された陸山会事件で公判担当として法廷に立ち、小沢氏が強制起訴された検察審査会の審査員向けの報告書を書いた。これは、元特捜検事の田代政弘・現弁護士がデッチ上げた捏造捜査報告書がベースで、斎藤、田代両検事はともに市民団体から偽計業務妨害で刑事告発された(12年に不起訴)。
「小沢事件の捏造捜査報告書は、当時の特捜部長はもちろん、副部長だった斎藤検事も承知していたはず。つまり、共犯関係ですよ。そんな人物が特捜部長に昇進する人事はおかしい」(元大阪高検公安部長の三井環氏)
かつて小沢強制起訴に並々ならぬ意欲を燃やしていた斎藤検事。あらゆる手を尽くして小沢氏を法廷に縛り付けた執念を今こそ発揮すべきだろう。
小沢秘書が起訴された政治資金規正法違反事件は、4億円の不動産購入の不記載だったが、「ドリル優子事件」で消えた裏金は10億円とも20億円ともいわれている。立件する「巨悪」としては申し分ない相手だ。過去の汚名返上のためにも、小沢事件で見せた、なりふり構わぬ姿勢で「小渕立件」に突き進むべきだ。
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