http://www.asyura2.com/15/nature6/msg/837.html
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2023年4月2日 07時53分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/241623?rct=national
ダンゴムシを大きくしたような海の生き物「ダイオウグソクムシ」が、2014年、三重県の鳥羽水族館で5年間、何も食べないで生きたことが話題になりました。その謎に迫る研究が、長崎大などの研究チームから発表されました。
研究したのは、体長45センチにもなるダイオウグソクムシの仲間で、体長10センチほどのオオグソクムシ。1度の食事で最大6年分ものエネルギーをため込めることが分かったと、3月、海洋学の国際誌に発表しました。
オオグソクムシは、日本近海を含む水深300メートルほどの深海に生息しています。「海の掃除屋」とも呼ばれ、海底の死んだサメや魚の死骸を食べているとみられていますが、深海生物なので、その生態はまだよく分かっていません。
深海の生物は水圧差があるために、水面まで引き上げると途中で死んでしまうことが多いのですが、硬い殻に覆われたオオグソクムシは、深海でかごに捕らえ、研究室で飼育することが可能でした。
研究で、体重33グラムのオオグソクムシにイカを与えたところ、1度に15グラムも食べました。自分の体重の45%の量です。人間は体重の数%程度を食べるので精いっぱいで、驚異的な大食漢です。
さらに、オオグソクムシがどの程度酸素を消費したかを調べることなどで、どのくらいのエネルギーが消費されたかを調べると、この食事は安静時であれば、6年分もの消費エネルギーに相当しました。もちろん常にじっとしているわけではなく、移動、食事、繁殖などをするため、本当に6年生きられるわけではありませんが、驚きの省エネです。
オオグソクムシは、海底に穴を掘って潜んでいて、魚などの死骸があると、寄ってきて食べます。餌がたくさんある環境ではないため、餌があるときにたっぷり食べ、後はできるだけ省エネに暮らす、という戦略をとるようになったとみられます。
長崎大の八木光晴准教授によると、「胃にたくさんのひだがある構造で、できるだけ多く栄養を取り込める仕組みになっているようだが、なぜこれほどため込めるのかは分かっていない」といいます。今後はその秘密をオオグソクムシが持つ遺伝子や酵素の解析、実際の海底での生活の様子などを調べて探っていく計画です。 (森耕一)
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