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Einsteinの光量子説から波動論が生まれた。Neumannの超絶的技巧で得られた結果に、日本人でただ一人武谷三男が「結論の方向が間違っている」と声を上げた/西村肇
8.Einsteinの光量子説から波動論が生まれた
X 言葉で考える物理学
〔6 von Neumannの場合〕
Heisenbergの不確定性関係、これを基礎原理にして後はNeumannの超絶的技巧で築き上げられたのが彼の名を不朽にした著書『量子力学の数学的原理』です。ここに述べられている諸結論は、基礎となる事実から出発して純粋に数学的演算で得られたものですから、不確定性関係を事実として認める限り絶対に反論できないものです。
…
これに対し「それは間違っている」と思う物理学者は少なくないでしょうが、誰も声を上げません。ところが、昔、日本人でただ一人、声を上げました。Taketani(武谷三男)です、24歳、京大の学生の頃です。…Taketaniは物理学の歴史と哲学を徹底的に研究していました。そこに現れたNeumannの論文を見て、結論の方向が間違っていると 認識したTaketaniは、直ちに批判の論文を書いて公表しました。
日本の小さな雑誌に出たTaketaniの批判はNeumannの目に触れる筈はありません。触れても無視したでしょう。適用するのは間違いというのは感情的主張で論理的主張になっていないからです。
丁度同じころ、SchrodingerもTaketaniと同じ理由からNeumannを批判する論文を公表しました。しかし、Schrodingerといえども巨視的対象全体に量子力学を適用することの間違いを論理的に証明することはできません。
そこでNeumannの結論のおかしさを徹底的に印象づける方針を取りました。それがSchrodingerの猫です。
Neumannは数学派物理学者からは神のごとく畏敬されている物理学者ですが、私は、この人は言葉で考える物理学には弱かった人と見ます。
〔7.再びLagrangeについて〕
Lagrangeはほぼ完璧な形で言葉による物理を実行して見せてくれました。これは非常に難しいことです。「式と計算でやる物理」も能力の完璧さに加えて、Philosopherでなければできないことだからです。自身が知力抜群のPhilosopherだったFriedrich大王が自分の身近に置く科学者としてEulerに替えてLagrangeを選んだのは、EulerにPhilosopherの不足を感じたからでした。
【出展】
西村肇著「自由人物理 波動論 量子力学 原論」本の森‘17年
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- Newton物理学は私のような純粋の物理派の目から見ればキリスト教物理学ですー物理派と数学派の対立/西村肇 短足鰐 2019/12/05 12:12:35
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