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http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2019-05/23/content_74815419.htm
中国のゴミ輸入禁止、日本のゴミ処理神話を崩壊させる
タグ:技術 制度 ゴミ 環境 輸出国
発信時間:2019-05-23 15:47:48 | チャイナネット |
日本の環境省が3月に行った調査によると、日本の自治体の3割超のゴミの保管量が国の基準を上回り、昨年7月の調査時より7倍増加した。中国が海外からのゴミ輸入を禁止すると、各主要ゴミ輸出国の環境問題が浮き彫りになっている。ゴミの分別と回収で有名な日本も同じ苦境に陥っており、政府は地方自治体にゴミの排出を減らすよう呼びかけている。
これまで我々は、欧米及び日本の環境及び経済の調和的なバランスの取れた状態を、その技術や制度の「先進性」のためと結論づけていた。例えばゴミの分別とリサイクル技術により、ゴミを減らし資源化するなどだ。またゴミ処理の料金設定と徴収により、消費行為の変化を奨励するなどだ。ところが浮き彫りになった各ゴミ輸出国を見ると、彼らの美しい環境は中国という巨大なゴミ輸入市場の上に成り立っていたことが分かる。それではこれらの国が貫いてきた発展理念は、世界の持続可能な開発の目標につながる解決の道なのだろうか。
技術と制度の面からゴミ及び関連する環境問題を解決するのは確かに、理論と実践の経験に合致する。理論的に見ると、ゴミによる環境問題は本質的に、環境保護と経済発展の関係の「不均衡」、技術と制度の不足による環境要素の配置ミスであり、生産者と消費者の行為を歪めている。実践面で、我々は先進的な技術(リサイクル技術)と厳しい規制(ゴミ分別のポイント加算)を導入しているコミュニティが、環境及び生活の質が相対的に優れているのを目にしている。我々は長期的に、技術と制度の両面から、ゴミと環境の問題を理解し解決しようとしている。海外と国内の一部都市が厳しい強制的なゴミ分別制度を実行しているが、これは「技術と制度がすべてを決める」という説の最良の例になっている。
ところがゴミ問題はこの説によって根本的に解消されていない。技術と制度の両面でゴミ問題を解決することには、大きな犠牲が伴う。ゴミのリサイクルを例とすると、この非常に理想的に見える技術・制度は国際社会でも長年推進されてきたが、いつまでも自国内における好循環を生んでいない。世界各国を見ると、リサイクル産業と経済が政府からの補助という輸血に頼っていない国はない。これは技術と制度の手段はゴミの環境コストを引き下げると同時に、社会の経済が別のレベルの犠牲を強いられることを説明している。
また技術と制度の両面からゴミ問題を解決しようとするならば、「成長」という最も打ち負かしがたい「敵」に直面しなければならない。世界経済は数十年に渡り成長を続けているが、ゴミ問題は減らないばかりか増えている。その表面的な原因は、技術と制度が生み出す限りあるゴミ削減効果では、経済成長がもたらす大量のゴミに追いつけないことにある。これはすべての急成長中の都市と農村部で顕著だ。より深い原因は、限定的な技術と制度の変革によりゴミの苦境を変えようとする努力が、既存の発展モデルの強い流れの中に埋もれてしまうことにある。
ゴミ問題について、個人レベルでは最良の技術を使用し最も厳しい制度を守ることができるが、技術と制度は利益最大化の願いに逆らえない。そればかりか個人の技術と制度への服従は、むしろより多くの消費と生産に転じがちだ。筆者の欧米や日本などにおける生活経験によると、徹底的なゴミ処理制度の環境において、消費規模及びその環境への影響の程度は大幅に減少していない。
話を戻す。海外からのゴミ輸入の禁止がもたらす、いわゆる国際ゴミ紛争の本質はこうだ。中国は世界貿易の中で大量の目に見えない環境コストを負担し、客観的に見て、欧米や日本の先進国の既存の発展モデルにおける不足と弊害を覆い隠した。人類は運命共同体であるべきであり、人と自然の調和的な共存の発展理念を実現することが、人類社会が持続可能な開発と文明の進歩に向かうため避けては通れない道である(筆者・李志青 復旦大学環境経済研究センター主任)。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年5月23日
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