CO2濃度、過去80万年の最高記録を更新 WMO発表 2017.10.31 CO2濃度の急増に国際機関が警鐘を鳴らす(CNN) 世界気象機関(WMO)はこのほど、地球温暖化の原因とされる大気中の二酸化炭素(CO2)の濃度が昨年、過去80万年の最高記録を更新したと発表した。 WMOは原因として人間活動と、東太平洋の海水温が上昇する「エルニーニョ現象」の影響を挙げ、「ここ70年でみられた大気の急激な変化は前例がない」と強調している。 WMOのターラス事務局長は「CO2など温室効果ガスの排出量を素早く削減しない限り、今世紀末までに危険な気温上昇が起きる」「将来の世代が受け継ぐ地球ははるかに住みにくい場所になる」と警告した。 WMOによると、過去にCO2濃度がこのレベルまで上昇したのは300万〜500万年前。当時の気温は現在よりさらに2〜3度高く、海水面は10〜20メートル高かったとされる。 これとは別に、世界環境計画(UNEP)は31日、世界各国の温室効果ガス排出量に関する報告書を発表する。 UNEPのソルハイム事務局長はWMOの報告を受け、「数字はうそをつかない。我々のCO2排出量はまだはるかに多すぎる」と強調。「過去数年で再生可能エネルギーの導入が大きく進んだが、こうした技術の発展に向けて努力を強化する必要がある。問題に立ち向かう解決策はすでにたくさんある。今必要なのは、世界が政治的意志と新たな緊迫感を持つことだ」と指摘した。 _______ 大気中の二酸化炭素が増えると、まず寒暖の差が極端な異常気象になって、最終的にはこうなります:
古代の南極には森林が? 2億8千万年前の化石を発見 2018.01.21 Sun posted at 19:21 JST https://www.cnn.co.jp/fringe/35113051.html 写真特集:南極で発見された化石の数々
(CNN) 現在の南極は厚く固い氷に覆われた不毛の地だが、2億8000万年あまり前には木々が生い茂っていた――。米ウィスコンシン大学などの研究者が、そんな可能性を示唆する化石を発見した。 地質学者のエリック・ガルブランソン氏らは前回の南極の夏、これまで南極で発見された中で最古の森のものとみられる化石に遭遇した。最初の恐竜が地上を闊歩(かっぽ)する以前の時期のものだ。 研究チームは現在、かつての南極で森が繁茂するに至った経緯について手がかりを見つけるべく、再び氷の地に足を踏み入れている。 2億8000万年前の南極は今日よりもはるかに温暖だった。当時の南極はまだ、現在のアフリカや南米、アラビア半島、インド、オーストラリアを包含する「ゴンドワナ大陸」の一部だった。 ガルブランソン氏によれば、大陸の南端は当時、高さ40メートルまで伸びるシダ種子植物に覆われていた可能性がある。こうした樹木は4〜5カ月ほどに及ぶ真っ暗闇の時期を生き延びることができていたようだ。 南極における化石探しでは、大陸を東西に分ける南極横断山脈の一部を登る場面もある。 しかし零下の気温や強風の中で氷河や雪原を横断するのは簡単なことではない。ガルブランソン氏らのチームは登山用ハーネスでお互いの体を結び、靴に鉄のスパイクを装着。氷河の割れ目に転落するのを避けるため氷の亀裂を探した。 化石探索が始まるのは、研究チームが山頂にたどり着いた時からだ。手がかりを求めて岩を探る。「樹木の化石を見つけるのは特に難しい。岩の中に溶け込んでおり、若干目立たなくなっているためだ」 ウィスコンシン大学ミルウォーキー校教授であるガルブランソン氏は専門家らのチームとともに、7年間にわたり南極の化石を探してきた。13種類の樹木の化石などを発見したのは2016年11月〜17年1月の旅でのこと。「予想だにしていない驚きの発見だった」という。 化石はボートで5カ月をかけて運び、世界のさまざまな研究所に送られた。現在では各種専門家が植物の部位を継ぎ合わせたり、葉の化石や幹、年輪を調べたりする作業に当たっている。 大きな課題の一つとなっているのは化石の年代特定だ。ガルブランソン氏は、2億8000万年というのは大まかな推定に過ぎないと説明。前後に2000万年のずれがある可能性もあるとしている。 森の大体の年代については、付近で見つかった葉の化石や、堆積岩内に保存されていた植物花粉の年代を特定することで判断した。 今回の旅では、正確性で上回る放射性年代測定のため火山灰から「ジルコン」と呼ばれる鉱物を抽出する計画。この種のウラン・鉛年代測定法により、約1万年という誤差の範囲でより正確な年代把握が可能になる見通しだ。 研究チームはまた、こうした南極の森を「新しい」木の化石と比較し、大量絶滅の期間中に南極の生態系がどのように変化したかを調べたい考え。 2億5000万年前に起きたペルム紀末の大量絶滅では、南極の森を含め生物種の90%以上が地上から姿を消した。 ガルブランソン氏によれば、大量絶滅の原因については正確に分かっていないが、20万年間にわたり大量の二酸化炭素が大気中に流入したことに要因を求める理論もある。結果として、地球規模での気温上昇や海洋の酸性化が起きたという。 大量絶滅後には大気中の二酸化炭素量が減少する一方、常緑樹や落葉樹の多様性は拡大し、生態系もはるかに安定したという。 ガルブランソン氏は自身の研究について、現代の気候変動の影響を理解するうえで一助になる可能性もあると指摘。「大気中のガスの集中と、将来予想される環境面での地球の状態との間に一定の関連がありそうなことは分かっている」と話す。 https://www.cnn.co.jp/fringe/35113051-3.html 温暖化で平均気温8℃上昇の予測、北極が熱帯に 化石燃料を燃やし尽くし、氷河期が終わる「最悪のシナリオ」2016.05.26 http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/052500185/
科学者らは、もしこのまま化石燃料を使い続ければ、温暖化によって極地の氷が解け、「大地がむき出しになって極地地方の熱吸収が活発化し、それがさらなる温暖化を促すだろう」と指摘する。(Photograph by DIANE COOK AND LEN JENSHEL, National Geographic Creative)
これまでの研究では、とりわけ深刻な予測をしているものでさえ、今世紀末には地球温暖化の速度は緩やかになっていくだろうとされてきた。しかし、カナダの学者らによって5月23日付けの学術誌『Nature Climate Change』に発表された論文には、そうした楽観的な言葉は一切ない。気温は二酸化炭素排出量とともに確実に上昇し、石油の最後の一滴、石炭の最後のひとかけらが消費されるまで続くだろうと書かれている。
この論文によれば、もし地球上のすべての化石燃料が燃やされたなら、地球の気温は2300年までに産業革命以前の水準と比べて平均8℃上昇し、大気中には5兆トンの炭素が増加。北極の平均気温は17℃も上昇するという。 これらの数値は、従来の研究で示されてきたものよりも数℃高い。 専門家らは、本当にこの気温になったら、温室効果ガスの働きによって地球規模で食料が激減し、人間が住めない場所が増え、多くの動植物が絶滅するだろうとしている。 英オックスフォード大学の気候ダイナミクスグループの代表者、マイルズ・アレン氏は、氷河期が終焉を迎えるために必要な気温上昇は6℃であることを指摘し、「ここで議論されている変化とは、それほどに深刻なものなのです」と述べている。(参考記事:「気候変動 大特集 地球を冷やせ!」) アラスカにヤシが繁り、北極でワニが泳ぐ
8℃の気温上昇というのは、昨年、パリで各国が合意した「世界の平均気温上昇を2℃未満に抑える」という目標をはるかに上回る数値だ。(参考記事:「【解説】COP21「パリ協定」勝ち組になったのは?」) これだけ気温が上昇すれば、アラスカにヤシの木が繁り、北極でワニが泳いでいた5600万〜5200万年前の始新世初期の気候に近い状況になるだろう。(参考記事:「気候変動 瀬戸際の地球 薄氷の北極海へ」) 哺乳類は始新世という高温の時代を生き延びた。初期の霊長類が現れたのはこの頃だ。しかし一部の馬は、暑さや炭素のせいで変化した食料事情に適応するため、イエネコほどのサイズに小型化した。米スミソニアン研究所の化石植物の学芸員であるスコット・ウィング氏は、現在の生物や生態系は、この先200〜300年という短い期間で起こる気温上昇に適応できない可能性もあると語る。 ウィング氏はまた、始新世の気温上昇が始まったとき、地球の極地は現在のように氷に覆われてはいなかったと指摘する。「気温の上昇によって氷床が解ければ、大地がむき出しになって極地地方の熱吸収が活発化し、それがさらなる温暖化を促すでしょう」(参考記事:「世界各地で氷河が融解」) 極地の氷の融解は海水位を上昇させ、そうなれば世界人口の40パーセント以上にあたる海岸地帯に住む人々は大混乱に陥る。(参考記事:「海面上昇は予想を上回るペース、NASA」) 新たな論文は、熱帯太平洋では降水量が4倍になる一方、南北アメリカでは最悪3分の1にまで、またオーストラリア、地中海、アフリカ南部、アマゾンの一部では2分の1にまで減少すると予測している。 アレン氏によると、熱帯雨林のシステムは崩壊し、さらには南欧や北米で起こる干ばつによって「農業が壊滅的な打撃を受ける」可能性があるという。 今回の論文を執筆したカナダ、ビクトリア大学の研究者であるカタジナ・トカルスカ氏のチームは、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)による報告書が触れていない重要な問題を指摘するため、新たにモデリングを行った。IPCCが提示した最悪のシナリオは、2100年までに増加する累積炭素量を最大2兆9000億トンとして計算したものだ。トカルスカ氏のチームは新たな研究において、もし既知の採掘可能な化石燃料資源がすべて消費された場合には何が起こるのかを考察している。 排出量の累積に上限を IPCCの最悪のシナリオでは、2100年までの気温上昇は2.6〜4.8℃とされており、それより先の未来を予測した数少ない研究はどれも、濃度が高くなった時の温室効果ガスの物理的特性によって、温暖化は減速するだろうとしている。トカルスカ氏のチームは、そうした予測においては、地球の複雑な炭素循環システムが考慮されていないと指摘する。なにより深刻な問題は、海が――ちょうど水がいっぱいに染みこんだスポンジのように――熱や炭素を吸収する能力を失うことだ。そうなれば、熱や炭素はもう大気中にとどまるしかない。 もちろん、人類が石油や石炭をすべて使い切るまで燃やし続けるかどうかはわからない。しかしクリーンな代替エネルギーの価格が下がり、世界中で使われるようになるまでは、化石燃料の使用継続は事実上避けられないだろうと専門家は見ている。 パデュー大学およびニューハンプシャー大学の地球科学者、マシュー・フーバー氏は、IPCCによる期間を限定した予測は、大きな誤解を生む原因となると述べている。(参考記事:「目標「気温上昇2度以下」は無意味?」) 「2100年までに何が起こるかを決まったことのように述べるのは有害であり、より長いタイムスケールで検討した場合に見えてくる重大なリスクを無視しています」 フーバー氏自身は、北極が熱帯化するほどの変化は、極地の気温が、新たな論文で指摘されているよりも10℃以上上昇しなければ起こらないと考えている。 それでも、気温の上昇は人口が密集する地域に殺人的な熱波を引き起こすだろうと彼は言う。 今回の論文の執筆者らは、彼らの研究が、気候政策に「炭素予算(累積排出量の上限)」の設定を組み込む動きを後押しするだろうと考えている。 アレン氏もまた、パリ協定では炭素予算についての言及を避けたが、科学が政策の方向修正をするよう働きかけるべきだと指摘する。 「ゼロエミッションを実現するためにまず必要なことは、それを達成しなければならないと我々が認識することです」(参考記事:「温暖化対策の切り札が地球にとっては逆効果?」) http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/052500185/ CO2減少が氷河期や地球寒冷化の原因
石炭紀末の寒冷化 石炭紀(せきたんき、Carboniferous period)は、地質時代の区分のひとつ。古生代の後半で、デボン紀の後、ペルム紀の前の時代を指し、これはおおよそ現在より3億5920万年前から2億9900万年前までの時期にあたる。この期間はデボン紀末の大量絶滅からペルム紀直前の数百万年に及ぶ氷河期で区切られている。 名前の由来はこの時代の地層から多く石炭を産することによる。この地層から石炭を産するのは当時非常に大きな森林が形成されていたことの傍証となる。 陸上では、シダ植物が発達し、昆虫や両生類が栄えた。 巨大なシダ類が繁栄し、中でもリンボク(レピドデンドロン)は大きいもので直径2m、高さ38mのものが存在し、このような巨大なシダ類が湿地帯に大森林を形成していた。これらの巨木は標準的なものでも20m〜30mの高さがあった。 末期には数百万年に渡る氷河期が到来し多くの生物が死滅した。 石炭紀で多くの地域は年間を通して季節の変化はあまりなく、1年中湿潤な熱帯気候であったといわれる。
一方で南極では氷河が形成されるなど、寒冷化が進行しつつあった。 石炭紀には木材のリグニンを分解できる菌類が十分に進化しておらず、森林の繁栄により大量の炭素が石炭として固定化され、ペルム紀初期の大気中の酸素濃度は35%に達したといわれる(現代は21%)。このことが動植物の大型化を可能にしたと考えられている。 また、植物が繁栄したことで大量の二酸化炭素が吸収され、その多くが大気中に還元されずに石炭化していったため、大気中の二酸化炭素濃度が激減した。これが寒冷化と氷河の発達、ひいては氷河期の一因とされる。 巨大な陸塊であるゴンドワナ大陸の南部が南極にあったこともあり、ここには大規模な氷河(氷床)が形成されていき、終盤に氷河期が訪れた。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E7%82%AD%E7%B4%80 地質時代と地球環境[geologic period and globalenvironment] 植物は成長・繁殖する際に自身の光合成産物を使うのであるから,光合成生産は子孫の存亡を左右する.すなわち光合成は植物の進化にも大きく関与する.また光合成が地球環境の変化をもたらすこともあった. シアノバクテリアなどの原核光合成生物が誕生したのは今から約30億年前の海中で,約9億年前に真核光合成生物(植物)が誕生した.これらの生物の光合成によってつくられた酸素が大気中に蓄積していき,ついにはオゾン層が形成されるに至った. オゾン層には紫外線を吸収する効果がある.約4億年前には,オゾン層の発達によって地上の紫外線量が生物の致死量以下になり,陸上植物が誕生した. その後,中生代白亜紀の終わりまで地球は全体に温暖湿潤であったので,植物はよく茂り巨大化した.特に約3億年前には,巨大シダが密林をつくり,枯死体が分解されずに堆積して分厚い石炭層をつくったので,石炭紀と呼ばれる. 植物の誕生以来中生代まで,C3光合成を行うC3植物のみであった.これに対してC4ジカルボン酸回路を有するC4植物は,中生代から新生代第三紀にかけて進化したものと考えられている. この進化には,大気中の二酸化炭素濃度の変化が大きく関与しているとされている. 現在の地球の大気中の二酸化炭素濃度は約370 ppm, 酸素濃度は約21%である. しかし地球誕生から光合成生物の誕生に至るまで約15億年間は,地球の大気中には酸素はほとんどなく,二酸化炭素濃度は約3%と,現在の100倍もあった. 原生代以降,大気中の酸素濃度は上昇を続け,二酸化炭素濃度は,火山活動期以外はほぼ一貫して現在の濃度の3〜4倍程度であった. ところが中生代白亜紀から新生代第三紀にかけて,二酸化炭素濃度は低下し,新世代第三紀の氷河期には, 180 ppmと現在の約半分程度になることもあった. 低二酸化炭素濃度下では,C3植物は光呼吸によってATPやNADPHを消費し,しかも二酸化炭素を放出してしまうため,高い光合成生産を行うことができない.一方C4植物では,光呼吸がほとんど起こらないため,光合成は二酸化炭素濃度の影響を受けにくい.すなわちC4光合成系は,二酸化炭素濃度の低下に対応して進化してきたと考えられている.C4植物は葉内の細胞間隙の二酸化炭素濃度が低くても高い光合成生産をあげることができるので,一般に気孔開度を小さくして気孔コンダクタンス(気孔抵抗の逆数)を低く抑えている.このため蒸散による水の消費量が少なく,乾燥にも強い. CAMは,乾燥地帯のC3植物から,乾燥化に対応して進化してきたとする仮説がある. 地球の平均温度と大気中二酸化炭素濃度の変化には,地質年代的にみてたくさんの変動があるが,これらは同調的に起こってきた.すなわち, 温度の高い時期には二酸化炭素濃度も高く,逆に温度の低い時期には二酸化炭素濃度も低かった. 最終氷期以降,2万年前から,地球は一貫して温暖化し,二酸化炭素濃度は増加してきた.増加がおさまったのが1万年くらい前で,過去の周期からすれば,現在は気温も二酸化炭素濃度も増加期ではなく,むしろ低下期にあるはずであった. ところが産業革命以降,人類による化石燃料消費量の激増に伴い,わずか160年ほどで二酸化炭素濃度は280 ppm から370 ppm に増加し,地球の平均温度も1℃近く上昇した. 「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の2000年度報告書では,21世紀中に二酸化炭素濃度が最大で700 ppm を越え,地球の平均温度がさらに最大で6℃近く上昇する可能性が高いとされている.このような急激な地球環境変化は,過去に起こった変化の100倍以上も早く,地球史上かつてないものである. http://photosyn.jp/pwiki/index.php?%E5%9C%B0%E8%B3%AA%E6%99%82%E4%BB%A3%E3%81%A8%E5%9C%B0%E7%90%83%E7%92%B0%E5%A2%83
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