http://www.asyura2.com/15/nature6/msg/631.html
Tweet |
http://news.livedoor.com/article/detail/14197582/
2018年1月23日 14時16分
AFPBB News
【AFP=時事】地球を温める太陽光線の一部をそらすことを目的とする地球工学計画は、突然中止すると裏目に出る恐れがあると警告する研究論文が22日、発表された。結果として野生の動植物が絶滅に追い込まれ、生態系全体が破壊されるという。
論文の共同執筆者で、米ラトガース大学(Rutgers University)のアラン・ロボック(Alan Robock)教授は「地球工学計画を停止した後の急激な気温上昇は、自然環境と生物多様性にとって非常に大きな脅威となると考えられる」と指摘する。
米科学誌「ネイチャー・エコロジー・アンド・エボリューション(Nature Ecology and Evolution)」に発表された論文によると、50年間に進行する地球温暖化に相当する気温上昇分がほんの数年で元に戻ることで、多くの両生類、哺乳類、サンゴ類、陸生植物類が地域規模または地球規模で絶滅の運命をたどる可能性があるという。
太陽光を対象にした地球工学「太陽放射管理(SRM)」では、太陽光線の一部を強制的に宇宙空間にはね返して地表温度を1〜2度下げるために大量の微粒子を大気圏上層部に放出する。だが、この技術の実験はいまだに実施されていない。
賛否両論を呼んでいるSRMの推進派は、すでに大惨事を引き起こし始めている危険な地球温暖化に対する安価な応急策をSRMが提供する可能性があると主張している。
気温がこれまでに産業革命以前の時代に比べて1度上昇しただけで、世界はすでに破壊的な猛暑や干ばつ、海面上昇で激しさを増した暴風雨などの急増に見舞われている。
米メリーランド大学(University of Maryland)のクリストファー・トリソス(Christopher Trisos)教授が主導した今回の研究では、太陽光を対象にした地球工学のシナリオをコンピューターモデルで検証した。
モデルでは、年間500万トンの二酸化硫黄を2020年〜2070年の50年間にわたり、赤道上の成層圏に飛行機で放散すると想定した。
■停止ショック
検証の結果、地球の平均表面温度が約1度下がり、19世紀半ば以降の温度上昇分が実質的に帳消しとなることが分かった。
だが、SRMによる太陽光線の減光が突然停止し、地球工学が配置されていなかった場合に比べて10倍速いペースで気温が上昇する「停止ショック」シナリオが発生すると、野生生物はどのように対処するだろうかと、研究チームは問いかけている。
研究チームは、動植物が生息に適した気候内にとどまるために、どのくらい迅速に移動しなければならないと考えられるかを予測した。
その結果、多くの動物、特に両生類と陸生哺乳類は十分に迅速な移動が不可能と考えられることが明らかになった。植物は動物に比べてさらに移動能力が劣る。
事態はさらに悪化する。多くの場合、野生生物が生息に適した気温と降雨量の地域を見つけるのに、移動すべき方向が双方で違ってくることが考えられるからだ。
だが、それだからといって太陽光地球工学を検討のテーブルから外すべきというわけではないと、外部の研究者らは注意を促している。
論文の執筆者らも同じ見方を示している。「温室効果ガス排出量のこれまでの軌跡を考えると、提案されている気候工学の潜在的な恩恵とコストについて調べないのは無責任と思われる」と、論文執筆者らは記している。
米ハーバード大学(Harvard University)のデービッド・キース(David Keith)教授と同大の共同研究者のフランク・コイチュ(Frank Keutsch)氏は今年秋、米アリゾナ州の砂漠で予備的な大気圏実験を実施する予定だ。だが、実験結果が得られるのは数年先のことだと、キース教授らは説明している。
米パシフィックノースウェスト国立研究所(Pacific Northwest National Laboratory)の気象学者で、地球工学の専門家のベン・クラビッツ(Ben Kravitz)氏は「SRMなしでは、気温上昇幅を1.5〜2度に抑える温暖化対策目標を達成するのは極めて難しい」として「不可能ではないが、非常に困難だ」と述べている。
★☆★☆★☆★ ★☆★☆★☆★ ★☆★☆★☆★ ★☆★☆★☆★ ★☆★☆★☆★
やるんだったら、途中で止められないってことか。
▲上へ ★阿修羅♪ > 環境・自然・天文板6掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 環境・自然・天文板6掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。