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STAP細胞、関与否定の若山教授の血を使って実験していたと判明…理研の説明が根底から崩れる
http://biz-journal.jp/2016/07/post_15816.html
2016.07.09 文=上田眞実/ジャーナリスト Business Journal
理研から取得した小保方氏の冷凍庫保全リスト。「若山さん血液からSTAP作製」とある。ヒト血液で実験をすることを承認した議事録も残されていた。小保方氏は冷凍のマウスからもSTAPをつくることに取り組んでいた。
2014年12月に理化学研究所を退職した小保方晴子氏によるSTAP細胞実験がどのように行われていたかを調べるため、理研の情報公開制度を利用して、小保方氏の研究室にあった冷凍庫の保全リストを請求したところ、同実験ではヒトの血液でも細胞をつくり実験していたことがわかった。
同実験に使われていたのは、若山照彦・山梨大学教授の血液。試料(研究サンプル)の名称は「Teru」だ。若山氏は2013年3月に山梨大学へ移籍するまで、01年から神戸理研でゲノム・リプログラミング研究チームのチームリーダーとして若山研究室を主管。11年3月に小保方氏を客員研究員として迎え入れ、小保方氏の同実験を監督する立場にあった。小保方氏の冷凍庫はSTAP細胞論文に疑義が見つかってから14年3月18日に保全(封鎖)された。
今回請求した保全リストは同年5月14日に作成されたもの。小保方氏は14年12月21日に一連のSTAP細胞論文問題の責任を取るかたちで理研を退職している。
同実験ではマウスから取り出された血液のT細胞(リンパ球の一種)が使用されていたことが知られているが、人間の血液でも実験しており、小保方氏の冷凍庫にはその試料が残されていた。これは、人間への再生医療技術の適応まで同実験が踏み込んでいたことを意味する。
■若山氏と小保方氏の二人三脚
若山氏は14年6月16日に山梨大学で記者会見を開き、同実験について「(若山氏が)手伝ったのはキメラ写真くらい」「小保方さんがしている実験は、若山研ではほとんどやらないものなので、実験室の中で小保方さんと一緒に過ごすということがなかった」と釈明した。
小保方氏による捏造事件に巻き込まれた立場だとして実験中にマウスをすり替えられたことを示唆、「(小保方氏が)マウスをポケットにいれて持ち込んでもわからない」とも発言した。STAP細胞論文に疑義が持ち上がった当初、さかんに情報発信していたサイエンスライターの片瀬久美子氏が若山氏発言の詳細な「メモ」を残している。
しかし、開示されたリストを見ると同実験は若山氏と小保方氏の二人三脚で行われていたことが明瞭に示されていた。多くのSTAP関連試料は若山氏が作製したと記されている。そして保全された試料の一部に「若山さんの血液細胞からSTAP作製 6種類の培地」と書いてある。小保方氏は若山氏から血液を提供してもらい、さまざまな方法でSTAP細胞実験を繰り返していたのだ。
小保方氏の手記『あの日』(講談社/P.95)で12年3月にヒト細胞で実験することが触れられており、若山研究室で実験が盛んに行われていたことがうかがえる。この実験が確かに存在していたことはいくつかの資料からも確認が取れた。小保方氏のヒトの血液を使った実験を、理研が12年4月27日に承認した議事録が残されていた。
「第40回 神戸研究所 研究倫理第一委員会 議事要旨」と『あの日』の記録を照らし合わせると、リストにあるヒト血液細胞の試料はこの実験によるものであることがうかがえる。小保方氏は『あの日』でこの実験が理研の未承認のままで行われていたことを慎重な表現で読者に伝えている。
正式な名称は「STAP現象をヒト体細胞に適用する計画」とあり、これも理研の調査報告書「CDB 自己点検の検証について」のP.21で確認できる。この研究計画は若山氏が山梨大学へ移籍するに当たり、理研に新たに創設された小保方研究室へ引き継がれた。小保方氏は人体への臨床にSTAP現象が適用できると考え、研究に情熱を傾けていたのが残された資料からうかがえる。
■存在しない第三者機関
小保方氏は若山氏から渡されたマウスからSTAP細胞を作製、それを若山氏に渡し、若山氏が幹細胞に培養したり、STAP細胞を受け継いで産まれたことが確認できるキメラマウスを作製していた。それについて若山氏は前述した山梨大学における記者会見で、理研から移管したSTAP幹細胞を第三者機関に解析してもらった結果、小保方氏に渡したマウスとは特徴が異なる細胞が戻って来ていたと主張。
若山氏は会見で、自身が渡したのではないマウスから小保方氏はSTAP細胞をつくっていたと説明し、「なぜこのような幹細胞ができたのか、まったくわからない。僕の研究室から提供するマウスでは絶対にできない結果」と困惑を示し、STAP細胞論文の撤回を共著者全員に呼びかけた。「小保方氏に騙されていた」と強調したい意図が読み取れる。これを受けて、理研はいくつかの研究不正調査をした後、14年7月2日にSTAP細胞論文を取り下げた。
しかし、詳しい調査の結果、「すり替えられた」と訴えた細胞は若山研で飼育していたマウス由来であったことがわかっている。小保方氏がこの会見への反論として「すべて若山教授の研究室ルートで入手した」とコメントしていた。この主張が正しいことは、ひっそりと更新された若山研のHPで確認できる。
さらに若山氏の言うSTAP幹細胞を解析に出した「第三者機関」を調べると、千葉県にある放射線医学総合研究所だとわかったが、放医研広報は若山研からの解析依頼を正式に否定した。放医研と若山研との間に解析に関する契約書も存在していなかった。若山氏が研究室にある細胞のどれを「STAP幹細胞」だとして放医研の誰に渡したのか、「第三者」が確認することはできない。
■崩れる記者発表での主張
若山氏が山梨大で行った記者会見で自身はSTAP実験に関与していないと発言したことは、実験監督者として重大な責任回避行動だ。小保方氏に自身の血液を提供し、一緒に幹細胞にする研究をしていたのだから。
若山氏の血でSTAP幹細胞をつくる研究をしていたのなら、理研が「STAP細胞はES細胞混入の結果」とした結論を出したことには疑惑の目を向けなくてはならない。ES細胞とはマウスの受精卵の胚を取り出してつくられた胚性幹細胞を指すため、人間の血液の細胞とマウスのES細胞をすり替えていたら、大きさや形が違うので簡単にバレてしまうだろう。
英科学雑誌「ネイチャー」に投稿したSTAP細胞論文の「報道発表資料」は、当時理事長であった野依良治氏の名前で出されている。しかし論文に疑義が発生すると、若山研内で起きたできごとだとして、その原因は小保方氏にあると事件を矮小化させた。
小保方氏のみに研究不正(論文不正)認定をした「桂調査委員会」のメンバーには、若山氏が所属する山梨大学の教授である久保田健夫氏の名前が連ねてある。このような機関が執り行った調査報告に厳正さを期待することはできない。
若山氏が教鞭を取る山梨大学で記者会見を行ったのは、「国立大学の威信」をかけてのことだろう。だからこそ、メディアも国民もその発言を信頼した。若山氏には今こそ、十分な説明責任が求められている。
(文=上田眞実/ジャーナリスト)
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