http://www.asyura2.com/15/nature6/msg/119.html
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「ES細胞の混入は事実上できない」(EJ第4095号)
http://electronic-journal.seesaa.net/article/423912319.html
2015年08月11日 Electronic Journal
「STAP細胞の正体はES細胞である」──これは桂調査委
員会の結論ですが、これは次の2つの可能性があることを意味し
ています。
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1.ES細胞をSTAP細胞であるとし、それから幹細胞や
キメラマウスを作製する。
2.STAP細胞にES細胞を混入させ、それから幹細胞や
キメラマウスを作製する。
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仮に小保方氏が犯人であるとして、上記のことが実際に可能か
について考えることにします。
最初に「1」について考えます。
小保方氏は、若山教授から生後1週間の赤ちゃんマウスを受け
取り、一連の処理──刺激と培養により、緑色の細胞の塊を作る
──を施しますが、STAP細胞であるとして若山教授に渡すの
は、緑色の細胞の塊ではなく、ES細胞である場合です。
これは「ありえない」ことです。若山教授といえば、常日頃か
らES細胞の扱いに慣れている人であり、小保方氏から「STA
P細胞である」として渡された細胞がES細胞そのものであれば
目視でそれを見抜けないはずがないからです。
故笹井博士も強調していたように、STAP細胞はES細胞と
は細胞のサイズや形状が異なるからです。「日経サイエンス」が
行ったインタビューで当の若山教授は、「STAP幹細胞はES
細胞と似ているが、STAP細胞はES細胞とは違う」と、次の
ように話しています。
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――STAP細胞はどんな細胞だったか
若山:細胞が塊を作っていて,全体のサイズも細胞のサイズも桑
実胚に似ていた。増殖して塊になったのではなく,バラバ
ラだったものが集まってできたもの。そのままでは弱く,
桑実胚と違ってすぐに死んでしまう。
──詳しく教えてほしい。
若山:STAP細胞からSTAP幹細胞への樹立は、3〜5日で
できる。一方、(桑実胚よりも発生が進んだ)胚盤胞から
ES細胞を作るのでさえ1〜2週間必要だ。
──STAP細胞からSTAP幹細胞に変わるのはそんなに速い
のか。
若山:STAP細胞は増殖の速さからみて,1日目で増殖を始め
ている。樹立成績も,胚盤胞からES細胞を作るのは50
%程度だが、STAP細胞からSTAP幹細胞は、80〜
100%と非常に高い。実験当時もこのことは頭にあった
が、STAP細胞というのは本当にすごい細胞だと思って
いた。
──STAP幹細胞はどういう細胞か
若山:外見も,増えるところもES細胞によく似ている。キメラ
マウス作りもSTAP細胞は独自の工夫が必要だが、ST
AP幹細胞ならES細胞と同じ通常の手順でできる。胎児
にしかならず、胎盤にはならない点もES細胞と同じだ。
──「日経サイエンス」 http://bit.ly/1NgXb4J
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ここで「桑実胚」というのは、ごく初期の胚の名前です。胚と
いう名をもらう最初の段階です。既にご紹介しているように、受
精卵からの分裂は次のようになります。
─────────────────────────────
受精卵→2細胞期→4細胞期→8細胞期→16細胞期→32
細胞期→桑実胚期→胚盤胞期 http://bit.ly/1EuEEMU
─────────────────────────────
最初の分化は、この「桑実胚期」と「胚盤胞期」の間で起こり
2つの分化が起きるのですが、その一つ「内部細胞塊」を体外で
培養できるようにしたものがES細胞なのです。
若山教授は、STAP細胞とES細胞ではサイズが違うことに
加えて、幹細胞を作る日数も異なるといっているのです。そんな
若山教授がSTAP細胞としてES細胞を渡されて、騙されると
はとうてい思えないのです。
続いて「2」について考えます。
この場合は、赤ちゃんマウスの脾臓からリンパ球を取り出し、
弱酸性の液に浸して刺激を与え、それを培養するのですが、その
さい、培養液にES細胞を混入させることが考えられます。この
可能性についても「日経サイエンス」の記者は、若山氏に確かめ
ています。
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──もし、STAP細胞にES細胞が混入していたとしたら、説
明がつくのでは
若山:ES細胞が浮遊培養によってSTAP細胞のような塊を形
成するのであれば説明はつくかもしれないが、確認しない
限りわからない。 ──「日経サイエンス」
─────────────────────────────
この若山教授の応答に関して、「理研STAP細胞論文調査委
員会報告、改革委提言等への根本的疑問」のブログでは、次のよ
うに論評しています。
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ES細胞が浮遊培養によってSTAP細胞のような塊を形成す
るのであれば説明はつくかもしれない」というが、遠藤高帆氏は
「ES細胞は通常シャーレに接着し浮遊細胞塊とはなりませんの
でやはり見た目で区別がつきます」と指摘しており、浮遊培養が
できず、細胞塊にならない以上、ES細胞ではあり得ないはず。
「確認しない限りわからない」との発言は、専門家ならすぐわか
るはずの点を曖昧にしている感がある。 http://bit.ly/1NgXb4J
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── [STAP細胞事件/068]
≪画像および関連情報≫
●ES細胞混入仮説は科学的真実なのか
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それにしても、STAP細胞をめぐる科学的論議が深まら
ないのは不思議な限りです。「遺伝子の特徴の99.〜〜〜
%の一致により、ES細胞だ」と「権威ある不正調査委員会
の調査」により断定されたら、それで多くは思考停止状態に
見えます。(中略)
どうもよくわからないのは、「ES細胞混入仮説」は「S
TAP細胞仮説」とは別途の仮説であり、主張であるとの認
識が共有されないために、議論が混迷してしまっているよう
に感じます。笹井氏が述べたように「ES細胞混入」という
のは、「STAP細胞仮説」への反証仮説なのですから、仮
説を補強するために、矛盾する材料を説明しなければなりま
せん。ところが、「ES細胞混入仮説」を批判すると「じゃ
あ、STAP細胞があると証明してみよ」とか、「理研や調
査委に言うのが筋だろう」とか、あげくは、「権威ある委員
会が出した公式の結論を(根拠なく?)批判するのは名誉毀
損だ」とか、あるいは「小保方氏が異議申立てをしなかった
のだから、ES細胞であることは小保方氏も認めたというこ
とだから、他人がとやかく言う必要はないんだ」とか、なん
でそういう話になってしまうのかよくわかりません。「ES
細胞混入仮説に疑問を呈する議論は外野はするな!」といっ
ているように聞こえます。 http://bit.ly/1eZKJua
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