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「論理飛躍と矛盾のある調査報告書」(EJ第4091号)
http://electronic-journal.seesaa.net/article/423544248.html
2015年08月05日 Electronic Journal
5月7日から書き始めた今回のテーマ「STAP細胞事件」は
本日で64回を数えます。既に約3ヵ月が経過しています。今回
からは交響曲に例えると、最終楽章に入ります。どうしてこんな
結果になったのか、何かが間違っていないかをていねいに探って
いくことにします。
昨年12月25日に発表された理研の桂勲委員長による論文調
査委員会の結論は、次のようになっています。
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本調査により、STAP細胞が多能性を持つというこの論文の
主な結論が否定された問題である。その証拠となるべきSTAP
幹細胞、FI幹細胞、キメラ、テラトーマはすべてES細胞の混
入に由来する、あるいはそれで説明できることが科学的な証拠で
明らかになった。
STAP細胞論文は、ほぼすべて否定されたと考えて良い。こ
れだけ多くのES細胞の混入があると、過失というより誰かが故
意に混入した疑いを拭えないが、残念ながら、本調査では十分な
証拠をもって不正行為があったという結論を出すまでには至らな
かった。これは、本調査委員会の能力と権限の限界でもあると考
える。 ──研究論文に関する調査報告書より
─────────────────────────────
この結論は何をいっているのかというと、STAP論文に記述
されている内容は虚偽であり、STAP細胞といわれているもの
の正体は、すべてES細胞であったというのです。
誰かがES細胞を故意に混入させた結果であると考えられます
が、その誰かを調査委員会は特定不能としています。しかし、少
なくとも、「STAP細胞は最初から存在しなかった」というこ
とはいえるというのが最終結論です。
調査委員会がいう科学的証拠とは、若山研究室に残存していた
STAP細胞由来のSTAP幹細胞の試料すべてについて遺伝子
解析を施したところ、そのすべてが同研究室に存在していた複数
のES細胞のいずれかの遺伝解析の結果と非常によく似ていると
いう事実のことです。したがって、STAP細胞はES細胞と断
定できるとしています。
はっきりいって、この結論には論理の飛躍があり、あまりにも
乱暴な結論であるといえます。生前の笹井氏は、4月頃に残存試
料の遺伝子解析をやるべしという声が多く出たとき、そんなこと
をしてもSTAP現象の立証には役立たないとして、次のように
述べていたのです。
─────────────────────────────
論文の詳細を遡及的に断片的な解析をしても、STAP現象の
立証にはならない。一旦、撤回して、予断なき検証を行うことが
一番建設的であるという思いです。そうした再現実験が成功し、
第三者も再現できる環境が整ったところで、いろいろな科学的議
論を深め、転換なのか、それとも生体内に元々あった細胞の選別
に過ぎないのかなども研究コミュニティとして真面目に議論を闘
わせるのが健全だと思います。そうでないと、皆が、まるで「推
理小説」のような議論で終始してしまうのです。
──毎日新聞科学環境部/須田桃子著
『捏造の科学者/STAP細胞事件』/文藝春秋
─────────────────────────────
実は桂調査委員会はSTAP現象の立証などまるでやるつもり
はないのです。最初からSTAP現象などは存在しないという仮
説に立って、彼らが得意とする遺伝子解析の技術を使って、その
仮説が成立する証拠探しをやったのです。
犯罪捜査での犯人探しと一緒で、捜査本部が犯人と推定した人
物の証拠探しをするのと同じ発想です。それは、日本の科学の総
本山ともいうべき理化学研究所がいかに官僚的な機構であるかを
物語っています。警察組織と同様の減点主義なのです。他殺の疑
いのある事件を自殺として処理するのと同じであり、事なかれ主
義の典型です。「STAP細胞はないことにして、さっさと幕を
引いてしまえ!」という命令が上から出たのでしょう。論文の調
査委員会はそれを実行しただけのことです。こういう官僚機構か
らは新しいものは何も生まれることはないのです。
これに対して、笹井氏の立場はまったく異なります。STAP
細胞が実在すれば、日本の再生医療は驚異的な発展が期待され、
多くの人類を救うことができます。したがって、論文のあらを探
すよりも、論文が強く示唆しているSTAP細胞が本当に存在す
るかどうかを小保方氏による実証実験を公開で行うことによって
明らかにすべきではないかと主張しています。前向きであり、き
わめて建設的な考え方です。
「STAP細胞は本当に存在するのか」──これを検証するに
は、若山教授が1回だけSTAP細胞作製に成功している事実を
思い出すべきです。このときは、小保方氏の指導は受けたものの
若山教授は最初から最後まで自分で実験を行い、少なくとも幹細
胞化は成功しているのです。これは、桂調査委員長も記者会見で
認めています。
わからないのは、若山教授が一から自分でSTAP細胞作製の
すべての工程に成功している体験を持ちながら、その後再現でき
ていないという理由だけで、STAP細胞の存在に疑問を持ち、
真っ先にSTAP論文撤回の旗を振ったことです。
そういう若山氏と比較して対照的なのは、笹井芳樹氏と丹羽仁
史氏です。両氏は自らSTAP細胞こそ作製していないものの、
小保方氏が弱酸性の刺激を与えた細胞を顕微鏡下にセットし、そ
の後は小保方氏以外の研究者が観察するという状況において、高
い割合の細胞で、万能性遺伝子(Oct4)が働き、これまで見
たことのない動きをしながら塊を作っているさまを自分の目で確
認しただけで、STAP細胞の存在を認めているのです。あまり
にも差があり過ぎます。本来なら「STAP細胞はある」と主張
するのは、最も長い間にわたって小保方氏と一緒に実験した若山
氏ではないでしょうか。 ── [STAP細胞事件/064]
≪画像および関連情報≫
●『ある神話の背景』を追及するブログ
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なぜ、理化学的な重大発見の可能性がある段階で、既成の
「分子生物学会」などの日本の学術会は、論文発表間もない
時期に末梢的な論文の瑕疵を突いてSTAP細胞を否定しよ
うとしたのか?
どんな疑問点があるにしても、実際に論文通りにSTAP
細胞が再現できなければ、それは数年で消えていく運命にあ
るはずだ。あるいはその段階で、捏造の明らかな証拠が出る
かもしれない。いずれにしても、2〜3年でSTAP細胞の
真贋は明らかになったに違いないのだ。もし再現が達成され
て、STAPの実在が真実ならば小保方氏らはノーベル賞候
補になっただろう。逆に、錯覚或いは捏造の産物であり、小
保方氏にさえ再現が出来ないのなら、彼女は学者生命を失う
ことなる。そしたら、彼女は割烹着を着て仲居などをやって
人生を送る事になっただろう。
何で、論文発表から1月程度でSTAP否定の言説が噴出
したのだろうか?それについて、私は素人の直感でも、何か
おかしいと感じたからこの問題に関心を抱いたのである。山
崎行太郎氏のブログで、氏も同様な感覚を持っていると知っ
た。決して、可愛い子ちゃんが苛められているのを不憫に思
って、肩を持っているのではない事は言うまでもない。小保
方晴子氏に何かが有るのを見出しているだけである。
http://bit.ly/1VQGeE8
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