http://www.asyura2.com/15/music16/msg/647.html
Tweet |
ビートルズなんかを意識して聴き始めたのは(もちろん「受動喫煙的」には聞いてたが、麻雀荘とか喫茶店で)7,8年前。きっかけは、ハノイで、ビートルズベストみたいなアルバムのCDを、一枚、一ドルで買い込んだこと。(数年前に行ってみたが、さすがに今は、そういう店はない。ここでは、黒澤映画もほぼ全作品購入した。なんせ一枚一ドルなんだから)
それまで、なんで聞かなかったかというと、歌詞の意味がわからないので面白くなかったから。聞き取りができないので、いらいらするし、理解できないものに感動させられるのがイヤだったんだな。ところが、ネット時代になって、歌詞の書き起こしが簡単に読めるようになった。文字で書いてあれば、辞書さえ引けばなんとか意味はとれる。とういうわけで、かの有名なビートルズというやつを、いっちょう聞いてみようという気になったわけだ。それから、ジャズのスタンダードとか、他の洋楽も歌詞を意識して聞き始めた。
で、わかったのは、漠然と聞いていて、漠然と意味を誤解していた歌が多いということだな。そのひとつが、このブルームーン。おれは、これはてっきり、失恋した女性(ないしは男性が)月を見て自らを慰めている歌だとおもった。なんせ、ブルーなんだからね。それと、始めて聞いたのが、この人のバージョンだったからかも。
このビリーホリディの、全く高揚感のない、メランコリックな歌い方に惑わされたのだな。どういう風に誤解していたかと言うと、ずーっと、Without a dream in my heart, without a love on my own と歌っていると聞き間違えて、「お月様が一緒だから、恋が成就しなくても、寂しくない」と負け惜しみを言っているのだお思ってた。
With と Without の違いさえ聞き取れないオレもオレだが、しかし、やっぱり、このビリーホリディの歌い方は、どう聞いても失恋の歌だよな。なんというか、宗教的諦観さえ感じさせる雰囲気を醸しだしているね。これが例えば、シナトラのバージョンで最初に聞いていたら、こういう誤解は生じえなかったろう。
すごいね、この「絵空事感」(笑)
あるいは、メル・トームのこれでもよい。ちょっと雰囲気が違うが・・・・。
うーん、これはちょっと・・・やっぱり勘違いしたかも。
しかし、こうやって、歌の意味を勘違いしながら、ずーっと聞いてきて、いざ、本当の歌詞の意味を知っちゃうと、なんかしっくりこないのだな。正しい意味の方が。もう、これは失恋の歌だという気構えで常に聞いてきて、いきなり、本当はこれ、「おれー、めっちゃラッキー、告白されちゃった」みたいな意味だと言われても困るのよ(笑)
で、どうしても、オレとしては「本来の解釈」にこだわぅってしまう。例えば、Blue Moon には、「ものずごく珍しいこと」「僥倖」みたいな意味あるそうだか(Wikiによるとそう)。だから、これは現実に恋愛が成就したわけではなく、歌の主人公は、「不可能を可能にしてくれるブルームーン」に託して自分の、願望、幻想を歌っておるのだ・・・とかね(笑)そういう風に無理やり解釈する。
そういう風にこじつけて聞くと、ビリーホリディのブルームーンが、映画「タクシードライバー」のラストシーンのようなニューロティクな気味悪さを帯びてくるのよな・・・・。でも、それでもシナトラのバージョンなんかよりは数段よいね。だから、オレは、「わが道を行く」ぞ!この解釈でこれからも、「失恋の歌」として聞くことにする。
以下、ネタばれ注意。タクシードライバーのラストシーン。
ではでは
- Blue Moon - Tony Bennett で爺 2015/10/30 21:52:00
(0)
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。