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ウルフルズ 『借金大王』
http://www.asyura2.com/15/music16/msg/213.html
投稿者 チベットよわー 日時 2015 年 4 月 21 日 16:24:09: Xy93FIMaJupUQ
 


小林よしのりがゼメキスと対談したときに(たしかその時だったはずだが・・・・)
「日本の映画界がぱっとしないのは、才能が漫画界へ流れたからだ」という主張を
していた。


はあ、そうなのかな。それはそれで事実かもしれない。実際に日本のアニメ映画は天下を
とったし、予算や技術支援がしっかりしていれば実写の歴史もかわったかもしれないな。
しかし、私は小林よしのりが原作だったか脚本だったかを担当した邦画「逆噴射」なんたら、
というのを早送りしながら見たことがある。あまりの下らなさに「有名な漫画家でも、映画は
また別物だからな」という感想を持っていたくらいで、そこにはより説得力のあるThesisが
あると思うのだ。


それは「日本の映画がぱっとしないのは、才能のある人間がテレビドラマに流れたから」
ということである。これは明確な事実だろう。ドラマをやる人間がみな文芸ジニアスなんてことは
ないものの、邦ドラマには宗教国家にはないような独特の人間関係学における深みがあり
現実を揺さぶる力を生み出しているように思える。日本では現代シアターというものが非常に
弱く発達していないので、文学と映像劇が欧米よりより直結した関係にあり、記録媒体が
現実の瞬間へつける距離感というものに高い思潮性が反映されるのである。


私は映画「男はつらいよ」より、ドラマ「男はつらいよ」のほうが好きだし、
映画「家族ゲーム」とドラマ「家族ゲーム」でもドラマに軍配をあげる。
映画「あしたのジョー」よりドラマ「あしたのジョー」のほうが本当のジョーの魅力が
わかると思うし、ドラマで売れた作品を映画化するのはよく失敗すると思う。


青木雄二による『ナニワ金融道』は、テレビドラマ化が成功し、国民的タレントの中居正広を
主人公にした2時間ドラマが非定期的に注目を集める。青木によって「パクリの帝王」などと
皮肉られた大阪サラ金業界を描くもう一つの漫画『ミナミの帝王』はVシネで長期にわたるシリーズ
大作となった。


はじめはやはり本家の「ナニワ金融道」に対して後発の「ミナミの帝王」、
民放ドラマの「ナニワ金融道」に対してビデオ映画の「ミナミの帝王」、
全国タレントのジャニーズ中居正広に対して、Vシネ俳優の輩キャラ竹内力・・・・・・・・・・・・・・
単純に「ナニワ金融道」のほうが正統だ、より作品価値が高いはずだという印象が
否めなかったが、実際にどちらもみてみると、どちらもたがいにひけをとらない力作だと
いうことがわかった。一般映画ではないような細かなやり取りが現実味を引き出しており
どちらもドラマ側といえる作り方をしている。


しかし、主題歌に関していうなら両者の間に差は大きい。『ミナミの帝王』では
主人公の竹内力が自らボーカルをとっており、それはファンにはいいのだろうが、あまり
ご機嫌な歌唱とはいえない。フジTV『ナニワ金融道』では地元大阪の人気ロックバンドの
ウルフルズがテーマを軽快に提供している。


私は何を隠そう、大阪があまり好きではない。阪神タイガースも嫌いだし、パナソニックも
あえて欲しいと思わない。コシノシスターズも山本寛斎も悪趣味だと思う。与謝野晶子など
泥酔状態でも絶対パスである。ウルフルズというバンドも大阪でございますとでもいいたげな
ノリですぐにチャンネルを変えたものである。しかし、この曲は甲本ヒロト風の歌い方はともかく
よくできている、おかしい、と思ったらやっぱりトータス松本というのは大阪人ではなかった。
納得である。


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2015年4月21日 21:22:09 : 7nh8nzqEv2
ウルフルズ ワンダフル・ワールド
https://www.youtube.com/watch?v=RCpFC14oyWA

02. 2015年4月21日 21:25:26 : 7nh8nzqEv2
こちらは原曲
SamCooke Wonderful World
https://www.youtube.com/watch?v=jNO72aCnVr0

03. 2015年4月21日 21:29:59 : 7nh8nzqEv2
このカバーが一番好きだったりする
横山の剣さんが若かりしCOOLSRC時代に新たに作詞した
クールス版 ワンダフルワールド
https://www.youtube.com/watch?v=cGaPsYQTNgg

04. チベットよわー 2015年4月22日 14:33:49 : Xy93FIMaJupUQ : N3LkLJRWpI

トータスのワンダフル・ワールド、悪くないね。

私が長距離トラックを運転していたとして、県道沿いのパチンコ店駐車で仮眠をとる。
50メートルほど下った道路の向かい側にある24時間営業のコンビニ以外には完全に
寝静まった小さな北国の郊外路。銀紙の包みが助手席に2つ。一つには食パンにマーガリンと
メープルシロップをつけて焼いた甘いトースト。もひとつにはツナマヨを芯にした海苔巻をさらに
卵焼きで巻いた賞味期限の微妙な恵方巻。そしてボトルの水。子供用の自転車にまたがった
30がらみの婦人が歩道を逆方向に走り去る。いったい、こんな時間にどこいくのやら。
日の出まで推定25分。靴下をはく。肌寒さにたえれずエンジンをかける。もう大丈夫。
ちょっと早いがタイヤを回す。空浄のため30秒窓をあける。いや、10秒で十分。寒い。
灯りは信号がでてくるまでのあいだ、コンビニからこぼれるたよりない蛍光灯の囁きだけ。
客なんかいるのかな。通り際にのぞこうとするとき光が路面の溶けた雪に跳ね返った。
黒猫ヤマトにオデンのちらし、そして中継地点まで推定50分。二番目の信号で大きく左折。
静かな農地が開ける単車線を電線に平行して突っ切っていく。どこまでも。東の空に火種が
ともり、徐々に夜霧を押し上げて新世界、いや新しい日の訪れを告げる。俺が一番乗りだ。
電線の鳥たちの白い息がそれを否定する。ラジオをつけると深い声の初老の女性が朗読を
している。また今度ね、とダイヤルをひねると、飛び込んできたのがウルフルズの
ワンダフル・ワールドだったらそのまま聴いていたいと思うだろうか。

横山剣の改詞バージョンにはこれを思い出したな。
https://www.youtube.com/watch?v=YMXemGUQySQ



05. チベットよわー 2015年4月22日 16:01:49 : Xy93FIMaJupUQ : N3LkLJRWpI

Sam cooke のWonderful world

Don't know much about history
Don't know much biology
Don't know much about a science book,
Don't know much about the french I took.
But I do know that I love you,
And I know that if you love me, too,
What a wonderful world this would be.
Don't know much about geography,
Don't know much trigonometry.
Don't know much about algebra,
Don't know what a slide rule is for.
But I do know that one and one is two,
And if this one could be with you,
What a wonderful world this would be.
Now, I don't claim to be an "A" student,
But I'm tryin' to be.
For maybe by being an "A" student, baby,
I can win your love for me.

ルイ・アームストロングのWonderful world

I see trees of green, red roses, too,
I see them bloom, for me and you
And I think to myself
What a wonderful world.
I see skies of blue, and clouds of white,
The bright blessed day, the dark sacred night
And I think to myself
What a wonderful world.
The colors of the rainbow, so pretty in the sky,
Are also on the faces of people going by.
I see friends shaking hands, sayin', "How do you do?"
They're really sayin', "I love you."
I hear babies cryin'. I watch them grow.
They'll learn much more than I'll ever know
And I think to myself
What a wonderful world
Yes, I think to myself
What a wonderful world


勉強できねー性欲おさえられねー VS 生かされていることへの感謝の自然な現れ

では、あまりに差がある。サムが1960年。アームストロングのほうが1967年。
サム・クックが殺害されたのが1964年。これはアームストロングによる手直しというか、
同じ黒人としてあまりに愚鈍な奴の歴史を修正したいという試みだったのではないだろうか。

マイケル・ムーアによる「ボーリング・フォー・コロンバイン」では、911のツインタワー
追突崩壊のバックグランドにこのアームストロングのほうの(What a)Wonderful Worldを
使用している。あれは問題になってもおかしくなかったはずだ。黒人にとってのWonderful World 白人にとっての破滅を意味するのか。


06. チベットよわー 2015年4月22日 16:12:22 : Xy93FIMaJupUQ : N3LkLJRWpI

アホ黒人の味方などはできないが、サム・クック殺人事件(正当防衛で有罪にはならず)には
陰謀説があったらしい。

バーで知り合った女(みた感じアジアの混ざった白人のようだ)をモーテルに連れ込んだ
33歳既婚のクック。シャワーを浴びているすきに、女に逃げられる。服までもっていかれた
のでモーテルのオフィスにいって女を探しているうちに酒も手伝って興奮がおさえられず
暴力的な行動をとったことで危機感をおぼえたモーテルの従業員女性に射殺される。

しかし遺体を観察したエッタ・ジェームスは「リンチを受けた」ことが明白だったと証言。


07. チベットよわー 2015年4月23日 12:59:08 : Xy93FIMaJupUQ : N3LkLJRWpI
ウルフルズ 『借金大王』

歌詞を通してきいたら、全然サラ金とは無関係な話だった。
これは「大人になれずに無職無収入で人に迷惑ばかりかけている
少年時代からの友人」の歌だ。

無職!といえないかわりに借金王といいかえているだけの話である。

トータス松本は井上ひさしの『ナイン』という小説は読んでいただろうか。
私は井上ひさしは他の同世代の小説家が踏み入ることのなかった人間心理の
極みについて今でいえばイニャリトゥや園子温が喜びそうなタッチでなにげなく
描写するのが優れていたことを知っているのだがこのナインだけは駄目だった。

大人になれない奴。なにやっても長続きせず、一人前に扱われない。昔の
仲間の家にいりびたり、家計にたかるは、カミサンを誘惑するわ、どうしようもない
ゴロツキであることがわかっても「子供の頃はいい奴だった」などといって同情しては
子供の倫理で大人の世界を裁こうというナイン(少年野球のチームメンバー)の
友情を井上は短編に書きあげている。

泥棒や乞食が親の教育、親の与えた環境のせいだ、ということで親に面倒みさせる。
これならわかるが、どうして泥棒や乞食を社会がのばなしにして甘やかすことが正統化
されようか。私はこういう思想の背景にシナを見る。魯迅はこういうのだ「喉のかわいた
旅人が農家の西瓜を盗んで食べても犯罪ではない」。こんな気の狂った価値観を
武士道の国、日本に持ち込んで犯罪をまかり通らせるサヨクというものには断固厳しい
眼を向けるべきだろう。

悪いことは悪い。悪い奴はきっちり制裁するべきであり、できない場合はこちらの
志が崩壊する。自分はお前らにはわからない悲惨な境遇をかかえていたのだなどと
いって背徳の道を一生突っ切る覚悟を持つのなら、市民の倫理でさばかれることを拒否
したいのなら、ヤクザになるか出家すべきだろう。

だいたい、大王というのがすでに、シナの字面である。


08. 2015年4月25日 22:06:41 : o7LkzoxYeo
この曲は私も好きですね。
大阪があまり好きではないのも一緒じゃないですか。チベよわさんと気が合った。
トータスは大阪人じゃなかったのか〜。
むしろあのベースの人となら気が合うかもという気が勝手にしていた。ジョンBチョッパーていう人。
「日本の映画がぱっとしないのは、才能のある人間がテレビドラマに流れたから」
なるほどねえ。
しかしいまはテレビドラマもぱっとしなくなってませんか?
まったく見てないけどきっとつまらないはず。
俺は日本のテレビ文化70年代黄金期説をなんとなくとってるんですが、それは各分野の才能ある人がテレビ中心に集まったからですよね?
映画→テレビ→・・・現代の才能ある人はどこにいってしまったんじゃろか〜。
地下に潜った?それとも才能ある人がいなくなった?日本人の劣化というやつか?
ところでふとこの前テレビをつけたら水曜歌謡祭とかいう新歌番組をやっていた。
ひどすぎて唖然としましたよ。なんというひどい歌番組。
私がつけた時は工藤静香がスピッツのロビンソンを歌っていたんだが、そばにケチャップをつけるとかそんな感じの気持ち悪さだった。
ネット記事で見たんですがこの番組は森高の「私がオバさんになっても」を和田アキ子に歌わせたりもしてるらしいですよ。
もうだめだ日本オワタ\(^o^)/
70年代のヒットスタジオを繰り返し見てるほうがよほど良さそうだ。

石松


09. チベットよわー 2015年4月27日 16:22:47 : Xy93FIMaJupUQ : Jkmx0WuqsU

大阪嫌い、いいですね。

僕は自慢じゃないですが、公的機関使用や開催地訪問以外の目的で大阪に行ったことは
一度しかなくて大阪城と古墳を散策しただけでした。殆どシリア人がイスラエルに立ち入らない
ようなものだろうか・・・・・・

大阪発の漫才などお笑い文化は好きなのですが、僕が好きだった吉本芸人は100%
非大阪で、上沼恵美子・ダウンタウンは兵庫、島田洋七は広島、島田紳助は京都。

つかこうへい(福岡)が文芸春秋で「ニューヨークに行ったとき、日本人観光客から
大阪弁が聞こえてきてマンハッタンに興ざめした」といっていた。僕もそれがよくわかる。
も〜〜やめれ〜〜あっちいけよ〜〜とw。武田鉄矢(福岡)も学生時代の得意ネタは
関西弁をこき下ろすことだったと自伝で言っています。小林よしのり(福岡)は手塚治虫
や筒井康隆といった自身にとってのヒーローが大阪出身なのにかかわらず関西人を毎回の
ように愚弄している。牧瀬里穂(福岡)なんか映画で関西人の役をしたとき本当にガイタレ
使ったほうがまだマシであるかと思わせるような棒読みをしていた。よっぽど馬鹿にしていない
とあれはできない。

島田雅彦(福岡系関東人)が小説『大道天使、声を限りに』というカルトな秀作の中で主人公を大阪のサヨク運動勢力へ合流させるような展開を描いていて、朝鮮料理や部落民との恋愛などが出てきて、なんとなく非関西人の視点として興味を持ってしまったことがありますが、結局、行きませんでした。(かわりに鹿児島に行って補導されかかりましたw)

ビートたけし(大阪人クォーター)は自分の芸才は大阪出身の祖母からきているものだと自覚しているし、大阪漫才をキャリアに選び、大阪の女性と結婚しました。フライデー事件でカミサンが家を出て大阪の男のところに駆け込んだことや、自分自身が大阪に愛人を囲っていたことなど、彼の人生には常に大阪がつきまとい、あれだけ闘争心の強い武闘派の人間なのに関わらず「ひょうきん族」では関西人脈の優勢を許していた。はじめは高田純次とのコンビでやっていくはずが、年下のサンマと五分になり、後期には立場が逆転していた。

TVは70年代に黄金期を迎えたのでしょうか?僕はバブルの時代にローカル放送局や民放深夜などでその時代のドラマに触れ、その文芸的なクォリティーの高さ、技術的なクォリティーのお粗末さに感心しながらみていました。

国民行事であったプロ野球が選手の人格を超えたところにスター性を温存させていた頃からして、今では高給なブルーカラー職業として扱われ万人の夢が破れてしまっている。
TVの仕事というのも特権度が薄れ、桜田淳子(統一教会)の法廷での証言の言葉を
かりれば「普通の人ばかりになってしまった」ということなんでしょうか。才覚に富んだ人は
想像力をクリエイトなどでなく起業アイデアにつなげることがより高いステイタスであるとされる時代なのでしょうか。


10. 2015年5月02日 11:28:14 : o7LkzoxYeo
私のテレビ70年代黄金期説は単にその時代のビッグバンドの音を私が好き、というだけの100%主観によるものです(笑)。深い考察はありませんw
ドラマも大して観てないし。

70年代までのビッグバンドは演奏の自由度が高くてとてもいいですよ。ジャズ出身なんでおそらくコード譜くらい渡されるだけであとは各パートに任されてたっぽいんですよね(ストリングスやホーンはそうもいかないでしょうが)。
レコードの録音さえ演奏者のフィーリングに任せてるようです(むろんサウンドPのチェックは受けるわけでしょうが)。
リズムもいわゆるドンカマってやつがないんで一定じゃないんだけど、その分ドラムやベースの熱い肉体的(?)な演奏が楽しめる。
ドラマ音楽もスタイリッシュだったり内容に応じてホロリとさせたり職人技が光りますね。

あとはあれですね、石立鉄男的なあの感じに妙に憧れるというw
自分もバブル期以降の文化が同時代なんで、石立的なものはリアルタイムじゃないんだけど、後追いで「なんか、ええやんか、」とw「キムタク的なものより、ええやんか、」とw
石立鉄男にしろ桜田淳子にしろダン池田にしろ、バブル期を境に姿を消したわけだけど、いい風に言えばきっと純粋で良い人だったから、ついていけずに干されたり変なものにハマったりしたんではないかと。
逆に言うとバブル期前後を通じてテレビで活躍し続けている者は、器用だけど不純で悪人なんだろう(例:堺正章、和田アキ子など)。
「普通の人ばかりになってしまった」・・・テレビ製作者も情熱がなくなって文化の担い手というより広告ビジネスのみになっちゃった、という意味でしょうか。テレビのど真ん中にいた桜田淳子さんの証言ですから真実味があります。

70年代の音像が好き、というだけのことを長々と書いてしまいましたが、つまり私が同世代や下世代の流行に心からのれなくて悲しい、ということでした(笑)。

石松


11. 陣中見舞い 2015年5月02日 12:52:25 : 3pEdi1PI5rkGQ : PV8Jzmk0us
今でこそ、
スキンヘッドはファッショナブルな地位を獲得してるのだけど、70年代の、これから青年期を迎えんとする若者にとっては、生死を左右する大問題でした。
これが最期と決意した若者は、芸能人に宛てて一通の手紙をしたためます。

程なくして彼にもたされた返信。

なんとそこには、その苦しみに悶えた自分の過去とその過去を凌駕せんとする自分の現在が切
々と語られていたのです。

石立鉄男が私の知人を救った瞬間です。
石立鉄男は、
少なくとも、自分と一人の人間を救った。


12. 陣中見舞い 2015年5月02日 17:57:26 : 3pEdi1PI5rkGQ : PV8Jzmk0us
 やはり70年代後半、
歌舞伎町でしたたかに酔っ払っての帰り道。
道に落ちてたボトルカード(笑)一枚を巡って物語は始まります。

「よっしゃー! 先輩〜、も一軒行くべよ〜。笑」
「どーれ、見せてみな。笑」
「おーい、○ビル十階て・・・ T会ビルじゃねーか!」
「関係ね〜よ〜。」
「何かあったら、後は先輩、よろしく〜。笑」

 
これがシックな調度を設えた大店の店構えで。
薄暗い照明に照らされた大理石調のテーブルに案内されるやいなや、
さっき拾った会員カードを黒服に「おっ!」・・・て。笑


「お客様、ボトルが見当たらないのですが・・・」
「ニューボトルで宜しいでしょうか?」
「他にも入ってんだろうが。」
「よう探せや。 鈴木だー!」(カードにそう書いてあった。笑)

  あ〜ら不思議、
 ちゃんと出てくるのね、スカーッチ!

「ロックでよろしく〜。 つまみはナッツだ。かかか。」 
「女の子いないのねんのね〜ん。」
「店長か? おまえでいいや、相手しろや。笑」

 暫くして、
おだあげながら酒をあおる二人の酔っ払いのテーブルを、
これまた不思議、
黒服が五人、六人、七人と取り囲みます。
アホの二匹をねめ回しては、席を支点にゆっくり回り始めるのです。

「おまえら、メリーゴーランドか! 目回るわ。」
「お客様、ちょっとこちらの方へ!」
「用ある奴、こっち呼べや。」
「い〜からっ! こっち来いや〜っ!」(いよいよ巻き舌かい、笑)
「ガル〜ウウ〜、おんどれら〜、○×△!ねんど〜!!」
(意味不明な先輩のがなり声)

『こちら、ってどちらよ。笑』
『相撲取りみたいな先輩はやるに任せて、コチラに行くまでが勝負や!(爆笑)』

その場で灰皿ぶん回せば済んだことですが、(別な意味で済まない。笑)
70年代の我々と彼らの間には、またまた不思議な、暗黙の紳士協定のようなものが 存在していました。
古き良き時代の武士道精神の残滓のようなものが。
なぜか互いにジェントル。
ホールを抜けてトイレに向かう回廊に出るその時迄は・・・

殺伐とした情景描写はカットです。

互いに大暴れしても、まだ元気ハツラツー。(でも一息、笑)

時を見計らった様に、
目が据わり物腰も柔らかな一人の紳士がやって来て、
肩で息する二人をなだめて次の間に案内します。

その部屋の奥にある一対のソファーセット、
手前の皮の長椅子に深く身を預け、
ブランデーグラス傾けていたその御仁が振り向きつつ、
先輩の顔を認めて声を発します。

「何だー? おまえかー! 笑」

裕次郎じゃありませんよ。笑
パンチバリバリのダン池田その人です。

ダン池田が人生に於いて、己を救えたか否かは定かでないが、
ボンクラ二名を救ったのは事実であります。


13. 2015年5月03日 21:46:45 : o7LkzoxYeo
う〜ん、なんだかよくわからんけどいい話だ。
石立鉄男、やっぱりいい人だったのかな。
あんまり彼のいい話聞かないもんね。いつも遅れてくるとか、気難しいとか、ネガティブな話が伝わってるから。
テレビの中のように熱くて人情味のある人だったんだとしたらなんか嬉しいよね。
例えば西田敏行は役柄と違ってなにやらドス黒いものを感じるんで(笑)、石立鉄男はそうであってほしくないなあ。

ダン池田は、、、イメージぴったりのエピソードですね(笑)。見た目は完全にチンピラwですけど、全盛期はバンドマンとしても夜の世界も天下取った感があったでしょうね。
80年代中盤ころの風潮に物申したくなるのは良くわかりますよ(例の暴露本は読んでませんがw)。

面白い話をどうもありがとうございました。陣中見舞いさんは濃い人と接点がありますね(笑)。

石松


14. チベットよわー 2015年5月04日 09:21:12 : Xy93FIMaJupUQ : KCnqexGBTM

ヤバ筋の高給バー(これって東亜会経営CCCでなかろうか..)であろうがなかろうが、他人の酒を無断でがめるのは現行犯逮捕の犯罪じゃないのだろうか???

70年代のお題でえらいことになってしまったみたいだが、まあこれは陣中さんの知り合いの話ということで聞き流しましょう。

髪の悩みの相談を、よりによってアフロ石立にするというのもヘンだが、まあこれは友人の話、いやこれも、友人の話ということでいいでしょう。

松っさんよ、石立鉄男さんは芸能界最強説(吉田豪)まであるようですが、三毛猫ホームズでの犯人追跡マラソンは本物ですよ。刑事モノは石原軍団だろうが、コメディアンであろうが、主人公は走るシーンでタフネスを表現しなくていはいけないという規定がありますが、石立はアラフォーで現役ボクサーみたいなペースで粘りまくっていましたね。あれは家庭持ちじゃ無理だな、やはり結婚相手と25年別居していた孤独の証のような気がします。わかめラーメン食べてフテ寝してるだけじゃなかったんだ。


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