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アメリカの愚かしい‘報道’機関
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2016年3月14日 マスコミに載らない海外記事
Eric ZUESSE
2016年3月13日
3月4日金曜日、トルコでは民主主義が終焉したが、出来事からほぼ一日後、アメリカ東部標準時午後4時、主要(そして大半の小規模な)アメリカを本拠とする‘ニュース’サイトの国際‘ニュース’を読んでいては、到底それを知ることはできない。
ニューヨーク・タイムズのオンラインWorld News面は、“イエメンの介護施設で、武装集団が16人を殺害”のすぐ下で、"報道弾圧が続く中、トルコ政府、ザマン新聞を占拠 ”メイン・ページの三分の一近くを埋めていた。ニュース報道は、トルコ最大の新聞と、アメリカのAP通信社にあたる同社関連企業を政府が管理下においたのが、エルドアン大統領が、トルコの民主主義を終焉させた、象徴的な出来事であることにすら触れなかった。これとそっくりだ。NYTは、ジョージ・W・ブッシュが“サダムのWMD”に関して、彼が持っていた証拠についてウソをついたことを一体いつ報じただろうか? 決して報じていない。
ところが、そのページにある囲み記事の“一番電子メールが多かった”見出しは、“1位 報道弾圧が続く中、トルコ政府、ザマン新聞を占拠”だ。タイムズ経営陣が、この出来事と、その重要性をどれだけ過小評価したがっていても、読者は依然、この面の他のどの記事より、これにメールを送っているのだ。どうやら、読者の関心は重要なのだが、経営陣が読者に知って欲しいことは、それとは違うようだ(しかもアメリカの主流ニュース’報道でも、大半の非主流‘ニュース’報道でも、正確に語るのではなく、欺瞞がまん延している)。多分、企業は、大衆には、ある種の話題に注目して欲しくない(例えば、NATOやトルコがNATO加盟国である狙いは、‘アメリカ的価値観’やら‘アメリカ国家安全保障’ではなく、究極的に、ロシア征服が狙いであること)主要広告主からの広告収入で経営を埋め合わせているのだ。それでも、人々は購読し続けているのだろうか? そう、購読している。彼等は大枚を、この酷い‘ジャーナリズム’に払っている。結局、それが様々なアメリカの全国的褒賞を獲得している(そうした賞が決して新聞の質を本当に示すというわけではない- そうではないのだ)‘ジャーナリズム’だ。
対照的に、イギリスのインデぺンデント紙は、現実をより正しく評価し、この話題を一面に、そして、ホームページでは、あらゆる記事中のトップ・ニュースとして大きく扱っているが、実際その通りなのだ。“ヨーロッパにおけるトルコの立場を危うくしかねないとEU幹部が警告する中、新聞社を管理下に”。(しかし、トルコの居場所は、アメリカが運営するNATOにはないのかも知れず - 結局、アメリカ支配層は、アメリカが長きにわたって打倒しようとしている、ロシアの同盟者バッシャール・アル・アサドの非宗教的、非宗派的政権を置き換えようとしている聖戦士を殺害するロシア爆撃機を撃墜するようなことで、トルコを必要としているのだ。)
ハフィントン・ポストのホームページでは、“155人の代表団が危険に”が大見出しで、20%下に“EU幹部がトルコの報道弾圧実績に失望する中、トルコ警察、新聞社に催涙弾を発砲”という見出しがある。このニュース報道は、ハフィントン・ポストではなく、ロイターのもので、見出しも、むしろ面白味がなく、この出来事の本質を確実に無視しており、ホームページを20%下って、見つかるのは、たとえそれが本来あるべき場所ではなくとも、記事があるのはさほど恐ろしいことではない - 記事はホームページのトップにあるべきだ(しかも“トルコで民主主義終焉 ”というような出来事とその重要性を正しく表す見出しで。)
一方、ハフィントン・ポストのWorldpost面も、この話題をトップにしておらず、その代わりに、“女性にとって危険な国: パプア・ニュー・ギニアにおける性的暴力の衝撃的現実” - その国での悲劇的な文化的現実だが、本物のニュース記事ではなく、まして世界中の将来の歴史に影響をあたえる可能性があるニュース記事ではない。更に、APの見出しとしてだけ表示され、取り上げた記事全ての下に(写真もある)、ハフィントン・ポストのWorldpost面の下方にこれがあった。“トルコ政府が新聞社を接収した後、抗議行動参加者、催涙弾砲撃を受ける”。これはNYTより酷い。ところが、NYTとは違い、読者は全てのHPを無料で読める。だから、どんな記事であれ、読んでも、読者の財布は痛まない。
報道機関が読者に提供しているものの、ほぼ等しい低品質を考えれば、アメリカで、一体なぜ人は‘ニュース’媒体にお金を払うのかは解決が難しい質問だ。
アメリカ支配層が、今日以上にあからさまに‘ニュース’‘報道’を操作したことがあっただろうか? ‘ニュース’が、読者が正確に解釈し、理解するために必要な歴史的、文化的、政治的に重要な文脈が欠如しているだけでなく、ニュースの配置も、明らかに - 最も重要な記事は、最も重要な場所に配置されるべきだという読者ニーズのようなものに答えることではなく、他の思惑によって動かされているのだ。
隠された動機が、アメリカ‘報道’機関を動かしている。彼らを‘自由な’報道機関と呼ぶには、以下の疑問を提起することになる。一体誰が報道機関を所有していて、‘報道’機関の社員(記者や編集者)は、実際、一体誰の権益のために働くよう雇われているのだろう? 広告主のためだろうか? 所有者のためだろうか? 購読者のためでないことは確実だ。
アメリカの‘報道’機関が信頼できないとすれば、そこには実に確たる理由がある。彼らは信じられるべきではない。そして、それは、大衆が彼らを信頼すべき合理的な理由が全くないためだ。皆無なのだ。
記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2016/03/13/america-laughable-news-media.html
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