http://www.asyura2.com/15/kokusai12/msg/500.html
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エボラ出血熱への対応などいつものことだが、WHOのズレとそれを批判しない各国政府やメディアに驚かされる。
WHOは、問題のプライオリティというか順序性の認識がズレれている。
今回の問題は、ブラジルにおける小頭症新生児の異常と言える急増であり、感染者本人は無自覚か軽い症状のZIKAウイルス感染(ZIKA熱発症)拡大ではない。
むろん、小頭症新生児増加の原因がZIKAウイルス感染である可能性は排除できないから、確実な達成は困難だとしても、蚊の発生を抑えたり蚊に刺されることを回避したりする努力は必要である。
小頭症問題を脇におくと、病態としては、ZIKA熱よりもデング熱のほうがずっと深刻である。
感染拡大地域の気候や季節さらには生活インフラ条件を考えると、生活圏で蚊の発生源をなくすことはムリで蚊に刺されることも日常的出来事である上に、ウイルスに感染しても80%ほどのヒトは発症しないとも言われているZIKA熱を小頭症新生児急増の“主犯”に祭り上げても、関係地域の人々に処理できない不安感を増長させるだけである。
蚊を媒介とするZIKA熱は、エイズとほぼ同じ感染経路であるエボラ出血熱よりも、病因のウイルス感染を避けるのは難しい。
妊婦(妊娠可能性のある女性を含め)に対し蚊に刺されないよう注意(宗教的に難しいが避妊で妊娠の先延ばしも:ブラジルでは一般的に妊娠中絶は違法)を喚起しつつ、WHOや研究者が総力をあげてやるべきことは、ブラジル(しかも中部東端のレシフェ周辺に集中:昨年の小頭症新生児の1/3)で小頭症が増加している原因について、ZIKAウイルス以外の可能性をピックアップし調査することである。
コロンビア・ベネズエラ・中米など、ブラジル以外のZIKA熱流行地域では小頭症新生児の顕著な増加は見られないという。
仮に、ブラジルにおける小頭症新生児急増がZIKAウイルス感染に起因していると想定しても、他の地域で感染しているZIKAウイルスとは“型”が違うことも考えられる。
小頭症新生児がレシフェに集中していることを奇貨として、小頭症新生児を生んだレシフェ周辺の女性の妊娠直前から妊娠期間について、医学的なものを含む“摂取物”などで何か変わったものや変わったことはなかったのかを調査することが重要である。
また、小頭症ではない新生児を産んだ女性のZIKAウイルス感染チェックも不可欠である。
(転載する記事では、「亡くなった小頭症の赤ちゃんの血液や、出産後の母親の羊水からジカウイルスが検出されている」とあるが、BBSニュースなどによるとZIKAウイルスが原因と言えるほどの検出頻度ではないという。感染が拡大した昨年5月以降に出産したケースでは、高い比率でZIKAウイルスが検出されるのは自然である)
小頭症増加の主因はZIKAウイルス感染という“仮説”をいたずらに拡大させるだけでは、別種の社会的医学的問題を発生させてしまい問題の解決から遠ざかってしまうだろう。
※ 蚊の媒介だけでなく性的交渉でも感染の疑い
「ジカ熱 米で渡航歴ない患者を初めて確認」[NHK]
2月3日 11時18分
中南米を中心に感染が拡大しているジカ熱について、アメリカで感染が報告された地域への渡航歴がない患者が初めて確認され、地元の保健当局が性交渉によって感染した可能性を示唆していることから、国が詳しい感染経路を調べています。
(以下略)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160203/k10010395451000.html
※ 陰謀論的な話になるが、ZIKAウイルス感染問題は、一昨年(14年)、代々木公園などの都内や千葉での蚊刺されに起因すると推定された「デング熱騒動」(意図的にデング熱ウイルスを拡散したと邪推)とのつながりを感じる。
※関連投稿
「北朝鮮、「エボラ出血熱蔓延の責任者はアメリカ」:“囚われの思考”でない限り、それに近い判断に至るのは自然」
http://www.asyura2.com/09/gm15/msg/296.html
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ジカ熱 知っておきたい6つの事[NHK]
2月3日 21時16分
中南米を中心に、蚊を媒介とするウイルス性の感染症「ジカ熱」の感染が広がっています。
これまでに20以上の国や地域で患者が報告され、WHO=世界保健機関は、感染の規模は最大で400万人に上るおそれがあると指摘しています。
また、ブラジルでは、流行と同じ時期に、生まれつき頭部が小さく、脳の発達に遅れが見られる「小頭症」の赤ちゃんが相次いで報告され、関連が疑われています。
まもなく開催されるカーニバルや夏のオリンピックで注目の集まるブラジル。旅行などを計画している人も多いと思いますが、渡航の際、どんなことに気をつければよいのでしょうか。
また、日本にウイルスが侵入するおそれはあるのでしょうか。
科学文化部の出口拓実記者が解説します。
(1)ジカ熱の原因は?
ジカ熱を引き起こすのは、蚊を媒介とする「ジカウイルス」です。
今から70年近く前、アフリカ・ウガンダの「ジカ森林」に生息するサルから見つかったため、この名前がつきました。日本国内で感染した例はこれまでなく、あまり聞き慣れない名前かもしれませんが、2年前に流行した、蚊を媒介とする感染症「デング熱」の原因ウイルスの仲間でもあります。
(2)感染・症状は?
ジカウイルスは、感染者の血を吸った蚊に刺されることで感染します。
これまでに、主に熱帯や亜熱帯に生息する「ネッタイシマカ」と国内にも生息する「ヒトスジシマカ」が、媒介蚊として確認されていて、感染すると3日から12日間ほどの潜伏期間を経たあと、主に38度5分以下の発熱や頭痛、それに関節痛などの症状が現れます。
予防のためのワクチンや特別な治療法はなく、「対症療法」が中心となりますが、デング熱に比べると症状は軽いと考えられていて、およそ1週間ほどで症状は治まります。また、感染しても実際に発症するのは4人に1人ほどだという報告もあります。
(3)世界で感染が拡大
もともとはアフリカで見つかったジカウイルス。人の行き来が激しくなるなかで地理的な広がりを見せ、これまでにも流行が報告されています。
3年前には、南太平洋に浮かぶフランス領ポリネシアでおよそ1万人の感染者を出したほか、翌年にはチリのイースター島でも感染が確認。
そして、去年5月、ブラジル北東部の州で確認されたのを発端に感染が一気に広がります。
WHOによりますと、これまでに中南米を中心に20以上の国や地域で、国内での感染が確認されているほか、アメリカやヨーロッパでも、流行地を訪れた人たちが帰国後にジカ熱を発症する「輸入症例」のケースが報告されているということです。
WHOは、感染の規模は最大で400万人に上るおそれがあると指摘する一方、ジカ熱は、患者の血液からウイルスを検出できる期間が僅か数日なことや、ほかの蚊を媒介とする感染症と症状が似通っていて区別が難しいなどとして、正確な患者数を把握するのは困難だとしています。
(4)「小頭症」との関連は?
さらに、各国が危機意識を強めるのには別の理由もあります。ブラジルで相次ぐ「小頭症」の子どもの報告です。
「小頭症」は、脳の発達が遅れることで知的障害などを引き起こす病気で、一般的に治療法はありません。
主な原因は、遺伝子の異常や、妊娠中の母親が何らかのウイルスに感染することで、おなかの中の赤ちゃんにも感染してしまうことなどです。
ブラジルでは、ジカ熱の流行前に報告された小頭症の患者が、▽2010年は153人、▽2011年は139人、▽2012年は175人、▽2013年は167人、▽2014年は147人だったのに対し、去年10月以降では、これまでに4000人以上が報告される事態となっています。
亡くなった小頭症の赤ちゃんの血液や、出産後の母親の羊水からジカウイルスが検出されていることから、WHO=世界保健機関は「関連が強く疑われる」として危機感を示しています。
また、ブラジル当局が行っている解析によりますと、「小頭症」になる最も大きなリスクとして、妊娠初期にウイルスに感染することが関連しているということです。
ただ、依然としてウイルスと小頭症との関連性については議論が続いており、本当に関連性はあるのか、「ある」とした場合、いつ感染すると赤ちゃんに影響するのかなど、解析や研究が進められています。
(5)海外旅行時の注意点
では、私たちは渡航の際、どんなことに注意すればよいのでしょうか。
専門家によりますと、蚊に刺されない対策が重要だということで、皮膚を露出しないように長袖を着ることや、虫よけのスプレーの使用、それに、蚊帳の中で寝るなどの対策が有効だということです。
また、妊婦については、流行地への渡航そのものが子どもの「小頭症」へのリスクを高めるとして、国立感染症研究所は「小頭症との関連について詳細な調査結果が出るまで、可能なかぎり妊婦の流行地への渡航は控えたほうがよいと考える」と発表し、注意を呼びかけています。
(6)国内への侵入は
一方、日本国内での感染のリスクはあるのでしょうか。
実は、国内では3年前に、当時、ジカ熱が流行していたフランス領ポリネシアから帰国した27歳の男性が発症するなど、これまで渡航歴のある3人がジカ熱と診断されていますが、国内で感染した例はありません。
感染症が専門で、ジカ熱の治療経験もある国立国際医療研究センターの忽那賢志医師によりますと、国内では、仮に流行地からウイルスを持ち帰ったとしても、冬の時期は蚊が飛んでいなため、感染が広がる可能性は低いと指摘しています。
ただ、北海道と青森県を除き、ジカウイルスを媒介する「ヒトスジシマカ」は広く生息しているため、「蚊が飛び始める春先以降、ジカウイルスが国内で感染する可能性は0ではない」としています。
国も対策に乗り出しています。
これまで遺伝子レベルで正確にジカウイルスの検出を行える機関は限られていましたが、今回の事態を受け、国立感染症研究所はことし3月をめどに全国の地方衛生研究所などにジカウイルスの遺伝子を検出するためのキットを配布。態勢を強化するとしています。
中南米を中心に今後もしばらくは流行が続くと考えられるジカ熱。
蚊に刺されないための対策の徹底が必要です。
http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2016_0203.html
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