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記事に「米国は、諸島から12海里の海域を中国領海とは見なしていない。違法に建設された人工島は領海の根拠とならない、との主張」と書かれているが、中国政府も、西沙諸島については“領海侵犯”という表現を使っているが。岩礁を埋め立てた南沙諸島については“領海侵犯”と言わず“主権領域に接近”と表現している。
いずれにしろ、アジアをめぐる米中の“対立”は、出来レースとは言わなくとも、管理された政治的駆け引きである。
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米国、南シナ海を舞台に「航行の自由」でなく「中国の忍耐力」を試す
2016年02月02日 16:32(アップデート 2016年02月02日 21:23)
1月30日、「航行の自由」なるものを口実に、米国の駆逐艦が中国の西沙諸島領海に侵入した。中国外務省の陸慷(ルー・カン)報道官は1日の会見で、米国が長年標榜している「航行の自由計画」は国際法に反しており、多くの沿岸諸国の主権、安全、海洋権益を侵しており、地域の平和と安定を深刻に侵害している、と述べた。しかし、米国は、諸島から12海里の海域を中国領海とは見なしていない。違法に建設された人工島は領海の根拠とならない、との主張である。
駆逐艦や戦闘機を使い、南シナ海の係争諸島周辺で中国の忍耐力をテストする試みは、これが初めてではない。これはお決まりの挑発行動なのだ。そう語るのは、ロシア科学アカデミー東洋学研究所のドミートリイ・モシャコフ氏だ。
「情勢は加熱している。偵察及び哨戒用航空機・艦船の間に何らかの衝突が発生し、それがより深刻な紛争に発展する恐れは大いにある。米国はあの手この手で中国を挑発し、中国に対し、中国が自国のものと主張する領域を防衛する行動をとらせようとしている。このことが非常に深刻な紛争を引き起こす可能性もある」
米国防総省は何のために南シナ海における活動を活性化させているのか?軍事専門家のコンスタンチン・シフコフ氏は次のように述べている。
「米国は中国に軍事的圧力をかけることで、地域における覇権を守り抜く、との意思を誇示しているのだ。そうすることで米国は、中東でロシアを支援しようとする中国の試みを撤回させようとしている。中国は今、中東および北アフリカにおける影響力、特に軍事的影響力を拡大しようとしている。さらに、このことは、中国を最重要敵国と規定する米国の戦略の一部をなすものでもある。米軍の艦船の南シナ海にけるプレゼンスは、そうした戦略の一部なのである」
南シナ海における領海に米軍の駆逐艦が侵入したことに対する中国のリアクションとして、主権侵害に対する外交的抗議のほかに、どのような行動がありえるか。ロシア軍戦略ミサイル部隊司令官補、ヴィクトル・エシン氏は次のように述べた。
「米軍の艦船が島に近寄れないようにと、中国の軍艦が派遣される可能性もなくはないが、直接的な軍事衝突まで事態が発展するとは思わない。中国は艦隊の増強に力を入れている。通常兵器搭載艦の改良だけでなく、大陸間弾道ミサイルを搭載した戦略潜水艦の開発も行なっている」
専門家によれば、中国は米国の戦艦に対し、攻撃力をもった戦闘機を派遣する可能性もあるという。中国側は今回、駆逐艦を監視下に置き、乗員に警告を行なうにとどまっていた。
http://jp.sputniknews.com/opinion/20160202/1534188.html
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