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オバマ政権の北朝鮮への対応を批判したドナルド・トランプ氏(資料写真)。(c)AFP/ROBYN BECK〔AFPBB News〕
北朝鮮核実験に「それ見たことか」とトランプ氏 米大統領候補戦、北朝鮮への対応が新たな争点に
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/45731
2016.1.9 古森 義久 JBpress
1月6日、北朝鮮が核兵器開発のための核爆発実験を実施した。核実験は米国の大統領選でも熱い議論を呼び起こし、共和党のドナルド・トランプ候補らはオバマ政権の政策の失敗を激しく糾弾した。
■ 「すでに警告を発していた」というトランプ氏
米国大統領選の予備選キャンペーンはますます過熱してきたが、これまで北朝鮮の核兵器開発問題が論題になることは少なかった。
中国の米国官民に対するサイバー攻撃や、南シナ海での無法な人工島づくりについては、共和党側ではトランプ候補をはじめ上院議員のテッド・クルーズ、マルコ・ルビオ両候補らが一斉に取り上げ、中国の行動を非難するとともにオバマ政権の消極姿勢を批判していた。だが、北朝鮮への言及はほとんどなかった。
ところが「北朝鮮が4回目の核爆発実験を実行」「水爆だと宣言」という報が流れると、まずトランプ陣営が声を上げる。「北朝鮮の核兵器について、トランプ候補は昨年9月にすでに『北朝鮮の異常な独裁者の核武装への動きには注意しなければならない』と警告していた」というメッセージを大々的に流し始めた。
トランプ陣営のその発信には、「オバマ大統領は北朝鮮の核の危険性について放置したままだった」という批判も加えられていた。
トランプ候補の昨年の北朝鮮に関する警告は、米国のメディアに大きく取り上げられることはなかった。だがトランプ陣営は「すでに警告を発していた」と強調するようになった。
さらにトランプ候補自身も、北朝鮮の核実験が確認された後、米国の複数のメディアに「北朝鮮のあの独裁者はきわめて危険であり、核兵器を実際に使いかねない」と語り始めた。
そしてトランプ候補は次のようにも述べた。「オバマ政権は北朝鮮の独裁者になんの警告も抗議もしていないようだ。核兵器の保有は絶対に認めないという強い意思をはっきりと伝えるべきだ。そのうえで米国としては中国に圧力をかけて、北朝鮮の核武装を阻止するよう要求すべきだ。中国は北朝鮮を完全にコントロールできる立場にあるはずだ。中国が北朝鮮に『核兵器の開発を絶対に止めろ』と命じれば、北朝鮮は止めるしかないだろう」
■ ルビオ候補は踏み込んだ意見を表明
民主党側でも上院議員のバーニー・サンダース候補が、北朝鮮の核実験が報じられた直後、米国大手テレビのインタビュー番組で核問題を取り上げた。
サンダース候補は「米国政府は中国に対して、北朝鮮に国際規範を順守させることを要求するべきだ」と述べた。さらに、「北朝鮮は被害妄想の孤立した国である。中国も、そんな北朝鮮がしていることを懸念し反発しているはずだ」とも語った。
サンダース候補は同じ民主党のオバマ政権に対して、批判こそしなかったが、米国の現在の政策に欠陥があるという見解をにじませていた。
北朝鮮の核実験問題に関して最も踏み込んだ意見を表明したのはルビオ候補である。
ルビオ候補は1月6日、北朝鮮の核実験に対する声明を発表し、上院外交委員会のアジア太平洋小委員会で北朝鮮問題を取り上げてきた経緯を説明したうえで以下のように述べた。
「この核実験が確認されたならば、オバマ=クリントン(前国務長官)外交政策のさらなる失敗の実例となるだろう。北朝鮮のような米国にとっての敵が、オバマ政権の弱さにつけこんで無法な行動に出ている。オバマ大統領はこれまで北朝鮮の危険な核武装の動きをずっと放置したままだった。米国は今、金正恩のような人物の前に立ちふさがらなければならない。米国の安全を保つ能力を実証できるリーダーが必要なのだ」
■ 候補者たちは金政権を非難しつつ中国も批判
このように共和、民主両党の候補者たちが北朝鮮の核兵器開発を選挙キャンペーンの争点として取り上げるようになった。
候補たちはみな北朝鮮の金正恩政権を厳しく非難しているが、同時に中国に対しても批判的に言及している点が特徴だといえる。
こうした動きは、今後の大統領選の長いキャンペーンにおいても北朝鮮の核武装問題が主要な議題となっていく展望を意味しているといえよう。
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