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ベルリン(CNN) ドイツ西部のケルンで大みそかの12月31日に暴行や強盗などの事件が多発し、難民の受け入れを巡る論議が高まっている。メルケル首相は5日、ケルン市長との電話で事件に対する憤りを示し、一刻も早く容疑者を見つけ出して逮捕するよう促した。
ケルン警察によると、12月31日に市内で通報があった事件は90件に上り、うち4分の1が性犯罪だった。犯人像について被害者は、アラブや北アフリカの男の集団に襲われたと話しているという。多くの場合、被害者の注意をそらし、携帯電話などを盗み出すための犯行だった可能性が高いとみられる。
現場はケルン大聖堂の最寄り駅の周辺で、防犯カメラには、大みそかのお祭り騒ぎに紛れて犯行に及んだり、花火を人混みに向けて投げたりする集団が映っていた。
この日はハンブルクでも、ケルンと同じような事件が複数報告されたという。
ケルンで被害に遭った女性の1人は、「男たちに囲まれて身体を触られ、振り向いた隙にバッグを奪われた」と証言。別の女性は「あまりに人が多くて逃げられず、自分の身を守ることができなかった」と話している。
事件が報じられたことを受けてドイツ国内では難民問題を巡る批判の声が高まり、現場では抗議集会が開かれた。ドイツは中東やアフリカから欧州に流入した難民を最も多く受け入れてきたが、これに反発する国民も多い。
ケルン市長は5日、警察との緊急対策会議を招集した後に記者会見し、再発防止に向けた対策を講じると表明した。2月に開かれるカーニバルでは行動規範について解説する冊子を発行する計画も明らかにし、「カーニバルの陽気さは性的開放の証しではない。文化の違う人たちにそのことを説明する必要がある」と強調した。
ドイツのマース司法相も5日の記者会見で事件に触れて「再発を許してはならない」と述べる一方、一連の事件と難民問題を単純に結びつけることはできないと指摘した。
これに対してメルケル首相率いるキリスト教民主同盟の議員はツイッターで、難民の受け入れを減らして国境警備を強化するといった対策の必要性が、今回の事件ではっきりしたと訴えている。
http://www.cnn.co.jp/world/35075804.html
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