ウクライナ 政権内部の対立が深刻化［ＮＨＫ］
12月17日 8時59分

ウクライナでは、警察のトップを務める内相がみずからを「泥棒だ」と批判した州知事に水の入ったコップを投げつけるなど、政権内部の対立が深刻化しています。

ウクライナのアバコフ内相は１６日、大統領や閣僚らが参加して２日前に行われた政治改革についての会議の様子をインターネット上で公開しました。

この中で、汚職対策のため大統領に要請され南部の州知事に就任したサーカシビリ氏が、「アバコフ内相は泥棒だ。ウクライナの全員が知っていることだ」などと述べ、汚職まみれだと批判しました。これに対し、アバコフ内相は水の入ったコップをサーカシビリ氏に向かって投げつけ、突然立ち上がり、会議は中断しました。ポロシェンコ大統領は、今回の件について「恥ずべきことだ」とコメントしています。

サーカシビリ氏は、かつてグルジアと呼ばれた旧ソビエトのジョージアで政変を主導し、その後大統領に就任、反ロシアの急先ぽうとして知られ、ロシアに対抗する人材として大統領みずからが知事に任命しました。クリミアの併合をきっかけにロシアと対立するウクライナでは、汚職が深刻な社会問題となっていて、政権内部での対立も深刻化しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151217/k10010343661000.html
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ウクライナ議会 首相の退任求め乱闘騒ぎに［ＮＨＫ］
12月12日 21時43分

ウクライナの議会で演説していた首相に対し、連立政権を支える与党の議員が、退任を求めて演壇から引きずり下ろそうとしたのをきっかけに乱闘騒ぎとなり、厳しい経済状況に有効な手だてを打ち出せない政府に対して不満が高まっています。

ウクライナの議会で１１日、ヤツェニューク首相がエネルギー政策について演説していた際、連立政権を支える与党の議員が、首相にバラの花束を渡して退任を求め演壇から引きずり下ろそうとしたところ、これを制止しようとした議員などとの間で乱闘騒ぎになりました。

その後、乱闘騒ぎは収まり、ヤツェニューク首相は「独立後の２０年余りで、最も人気のない政策を進める責任を負っている。首相の座にしがみついているのではない」と述べて、強く抗議しました。

乱闘騒ぎのきっかけをつくった議員は、ポロシェンコ大統領の与党に所属し、この騒ぎのあと除名処分にされました。

ウクライナ議会では今月８日、アメリカのバイデン副大統領が演説して、経済改革や汚職対策に国を挙げて取り組むよう求めましたが、ヤツェニューク首相の経済政策には、連立政権の内部から批判の声が上がっています。ウクライナでは、東部の親ロシア派との戦闘などを受けて、ことしのＧＤＰ＝国内総生産はマイナス１０％前後になる見通しで、厳しい経済状況に有効な手だてを打ち出せない政府に対して、国民の不満も高まっています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151212/k10010339341000.html

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