http://www.asyura2.com/15/kokusai11/msg/746.html
Tweet |
ロシア陸上競技界で組織的ドーピングが横行していたとして、世界反ドーピング機関(WADA)の第三者委員会がロシア陸連の資格停止を勧告した。国際陸連が今後示す方針次第では、来年のリオデジャネイロ五輪から 締め出される 恐れも。プーチン政権は対応に苦慮、スポーツによって国威発揚と国民統合を進める路線に暗雲となって垂れ込めている。
▽求心力
「根拠がない批判は受け入れられない」(ペスコフ大統領報道官)。「ロシアはいつも悪者にされる」(ムトコ・スポーツ相)。9日の勧告発表直後、政権幹部からは強硬な発言が相次いだ。
しかし11日になると様相は一変。プーチン大統領は南部ソチでのスポーツ関係者との会合で「責任が生じるとすれば個人が引き受けるべきだ」と述べ、ドーピングの可能性を事実上認めつつ、ロシア陸上選手全体を五輪から排除するべきではないとの見解を示した。政権がドーピングを容認していたとの臆測を打ち消す思惑もありそうだ。
強気の発言を繰り返していたムトコ氏も、検査体制に問題点があれば改善すると表明。資格停止されたモスクワの検査所の所長を外国人にしてもいいとまで語った。
ロシアが態度を軟化させたのは、国際陸連の臨時理事会が13日(日本時間14日未明)、ロシアへの処分を協議するため、ひとまず恭順の姿勢を示し、リオ五輪出場権を確保したほうが得策と判断したためとみられる。
さまざまな民族、宗教の人々が広大な国土に散らばるロシアは、強い求心力でまとめなければばらばらになりかねないとの危惧をプーチン政権は抱いている。国家の求心力を増す手段として、政権はソ連崩壊とともに損なわれたスポーツ大国の地位復活を急いできた。
▽スポーツマン
ソチ冬季五輪を夏季五輪も含め史上最高の予算を投じてまで強行し、2018年にはサッカーのワールドカップ(W杯)を開催するのも、スポーツで国民の結束を強める戦略と無関係ではない。
一方、柔道家のプーチン氏は、健康不安が大きな要因の一つとなって国民の離反を招いたエリツィン元大統領の後継者として登場。このため「大国を率いる強い指導者」として頑健な身体を誇示するため、テレビを通じ「スポーツマン大統領」のイメージを国民に植え付けてきた。
こうした背景から、ロシアが五輪出場の機会を奪われる痛手は深刻で、プーチン氏は何とか妥協を図りたい。だが今回のドーピング問題には、出身母体の情報機関、連邦保安局の関与も指摘される。同氏が得意の寝技に持ち込み、疑惑を抑え込めるか否かは予断を許さない。(モスクワ共同=松島芳彦)
http://www.47news.jp/47topics/e/270920.php
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。