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絶対的な立場に立つプーチン氏は、ロシアをどこへ導こうとしているのだろうか(※イメージ)
絶対的な立場にあるプーチン 演説から探る「次の一手」〈AERA〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151112-00000010-sasahi-int
AERA 2015年11月9日号より抜粋
ロシアで8割以上の支持率を得ていると報道じらたプーチン大統領。絶対的な立場に立つプーチン氏は、ロシアをどこへ導こうとしているのだろうか。
クリミア半島を併合、ウクライナ東部の親ロ派を支援、シリアの空爆で世界を揺さぶり続けるプーチン氏の次の一手は何か。
ヒントを与えてくれるのが、10月22日にプーチン氏がロシア南部のソチで行った演説だ。「バルダイ会議」の名で知られ、世界の有識者やロシア専門家を集めて開く年に一度の国際会議。プーチン氏はこれまでもこの機会を利用して、ロシアの外交指針を示してきた。
今年の演説を特徴付けているのは、米国に対して例年以上に直接的・具体的に批判・牽制する言葉の数々だ。
プーチン氏は演説の中で「冷戦の終結はイデオロギーの対立を終わらせたが、地政学的な紛争の種は消えなかった」と指摘した。冷戦が終わっても、大国同士は地域の覇権をめぐって競争関係にある、という主張だ。
プーチン氏が、米国による一極支配の試みとして、いの一番にやり玉に挙げたのは、欧州やアジアに配備を進めるミサイル防衛(MD)システムだ。
米国は、欧州に配備するMDを、イランからの核ミサイル攻撃に備えるため、と説明してきた。オバマ大統領は2009年4月にプラハで行った「核兵器のない世界」を目指す有名な演説で「イランの脅威が消えたら、欧州にMDを配備する理由はなくなる」と述べていた。
そのイランは今年、核開発の縮小で米国やロシアなど関係6カ国と合意した。プーチン氏は「米国がMDを配備する理由はなくなったように思える。しかし、すべては継続されている」と、米国を強く批判した。
MDはイランではなく、実際にはロシアの無力化を狙ったものだ、という従来のロシアの主張が裏付けられたと、プーチン氏は受け止めている。今後最新のMDに対抗できるような新型の核ミサイルの配備を急ぐことが予想される。それが、国際社会でのロシアの発言力の強化につながる、とプーチン氏は考えているのだろう。
次にプーチン氏は経済問題に話を広げ、「今日のグローバル経済の現実は、貿易と制裁による戦争である」と断言した。
ウクライナ問題で米国からロシアが受けている制裁だけではない。トヨタ自動車が09〜10年にかけて起こした大規模リコール(回収・無償修理)問題で、米司法省に12億ドル(約1210億円)の支払いで合意した例や、フランスのBNPパリバやドイツのコメルツ銀行といった銀行大手が、米国の制裁違反などを理由に巨額の罰金を科せられた例も挙げた。
日本や欧州が米国の恣意的な政策の犠牲になっているという構図を強調することで、米国と日本・欧州の間にくさびを打ち込もうという意図が感じられる。
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