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米中国防相が会談 米艦艇の活動継続伝える(KL):中国軍制服組トップと米軍司令官が会談(北京)
http://www.asyura2.com/15/kokusai11/msg/657.html
投稿者 あっしら 日時 2015 年 11 月 04 日 01:03:03: Mo7ApAlflbQ6s
 


米中国防相が会談 米艦艇の活動継続伝える[NHK]
11月4日 0時06分

ASEANの国防相会議に合わせてマレーシアを訪れているアメリカのカーター国防長官と中国の常万全国防相による直接の会談が3日夜、行われました。この中でカーター国防長官は、南シナ海で中国が造成する人工島の周辺で今後もアメリカ軍の艦艇が活動を続ける方針を伝えたということです。

マレーシアのクアラルンプールでは4日にASEAN=東南アジア諸国連合の拡大国防相会議が開かれ、アメリカのカーター国防長官と中国の常万全国防相も出席することになっていて、これを前にカーター国防長官と常国防相による米中国防相会談が日本時間の3日夜8時前に始まり、およそ30分後に終わりました。

米中両国の間では先月27日、南シナ海の南沙(スプラトリー)諸島で、アメリカ海軍の駆逐艦が中国が造成する人工島の周辺12海里以内の海域を航行したことを受けて、せめぎ合いが続いています。

アメリカ政府としては国際法上、人工島は領海の基点にはならないとして中国の領海を認めない立場で、国防総省の当局者によりますと、カーター国防長官は会談で中国側に、今後も南シナ海で中国が造成する人工島の周辺でアメリカ軍の艦艇が活動を続ける方針を伝えたということです。

中国政府は、アメリカ軍の艦艇による人工島周辺での航行について中国の主権と安全を脅かす行為だと強く反発する一方で、アメリカとのこれ以上の対立は望まないという姿勢もにじませています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151103/k10010293161000.html
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中国軍制服組トップと米軍司令官が会談[NHK]
11月3日 23時43分

中国人民解放軍の制服組トップがアメリカ太平洋軍のハリス司令官と北京で会談し、中国が南シナ海で造成する人工島の周辺の海域をアメリカの駆逐艦が航行したことに強い不満を示す一方、さらなる対立は望んでいないという立場をにじませました。

中国人民解放軍の制服組トップの范長竜中央軍事委員会副主席は3日、北京を訪れているアメリカ太平洋軍のハリス司令官と会談しました。
中国側によりますと、会談で范副主席は「アメリカの艦艇の航行は中国の領土の主権や安全を脅かすもので、強い不満を持っている」と述べたということです。

その一方で范副主席は、「アメリカが大局的な観点から危険なふるまいを停止し、両国の軍の関係を健全で安定したものになるよう推し進めてほしい」として、軍事分野での協力の必要性を呼びかけ、さらなる対立は望んでいないという立場をにじませました。

これに対してハリス司令官は「両国には対立する分野があるが、軍事交流を一層深めていきたい」と応じたということです。

アメリカと中国は、カーター国防長官と常万全国防相が3日夜、ASEAN=東南アジア諸国連合の国防相会議が開かれているマレーシアで会談しました。

同じ日に北京でも会談を行ったことは、南シナ海での不測の事態を避けるためにも軍どうしのチャンネルは維持しておきたいという両国の意思を反映したものとなりました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151103/k10010293251000.html


 

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コメント
 
1. 2015年11月05日 07:35:50 : jXbiWWJBCA
遅すぎた米国「FON作戦」がもたらした副作用
中国軍艦が「航行自由原則」を振りかざして日本領海を通航する?
2015.11.5(木) 北村 淳
FON作戦を実施した米海軍P8哨戒機
 アメリカ海軍駆逐艦が南沙諸島のスービ礁沿岸12カイリ内水域を航行した。スービ礁は中国が人工島を建設中の岩礁である。

 駆逐艦には哨戒機も同行し、上空からの偵察監視活動も実施した。本コラムで数回に渡り紹介した「FON作戦」(「航行自由原則維持のための作戦」、以下「FONOP」)がようやく実施されたのである。

(参照)
「人工島に軍用滑走路出現、南シナ海が中国の手中に」(http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44833
「ホワイトハウスが米海軍に圧力『中国を刺激するな』」(http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44877
「日本がじれったい米国〜南シナ海の中国人工島がどれだけ日本を脅かすか分かっているのか?」(http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/45040

FON作戦を実施した米海軍「ラッセン」
実態は“穏やか”、誤解されがちなFONOP

 あくまでFONOPの目的は、海洋での航行自由原則の侵害に警告を発するデモンストレーションである。中国による南沙諸島人工島の領有権そのものを否定するための軍事的威嚇が目的ではない。

 遅ればせながらとはいえ、アメリカ政府がFONOPの実施にゴーサインを出したのは、「航海自由の原則はいかなる海域においても維持する」というアメリカの国是がいまだ健在であることを改めて目に見える形で示したという点で評価できる。

 しかしながら、このようなFONOPの国際海洋法的意味合いは、「領有権紛争への圧力」といった方向へと誤解されたり、曲解されたりしてしまっているのが実情である。

 実際に、中国当局は「アメリカ海軍の今回の活動は中国領海内での“軍事的威嚇”であり、国際海洋法に違反する行為である」と非難している。これは、明らかにアメリカ海軍によるFONOPを「中国の領有権紛争に対する介入」へとねじ曲げるための反応である。

米海軍の防御能力を凌駕してしまった中国の対艦ミサイル

 もっとも、少なくとも第一列島線内海域において極めて強力な海洋戦力を手にしている人民解放軍にとって、アメリカ軍が今回実施したFONOP程度では、現実的な軍事的脅威にはならない。それどころか、軍艦や航空機を繰り出してFONOPを実施するアメリカ海軍側が今回以上の“挑発的”なFONOPを実施するには、人民解放軍からの対艦対空攻撃に怯えざるを得ない状況になってしまっている。

 すなわち、オバマ政権下での国防予算の大幅削減に伴って、アメリカ軍の戦力は過去数年間にわたって低下し続けてきている。もちろん量的縮小を質的向上で挽回しようという努力は行われているものの、東アジア海域における海軍戦力の停滞は否定しようがない事実である。

 それに反比例して人民解放軍の海洋戦力(艦艇、航空機、そして何よりも長射程ミサイル)が強化され続けているのは、これもまた否定しようがない。

 このため、アメリカ海軍関係戦略家たちは「我々が停滞している間に、人民解放軍の持続可能なOPTEMPO(作戦進行速度)は米軍を上回ってしまっている。いくつかの兵器システム、とりわけ対艦ミサイルに関しては我々の防御能力を凌駕してしまった」と嘆いている。

 当事者であるアメリカ海軍関係者たちは、このような事態に立ち至ってしまったことに改めて“軍事状況の変化”を痛感しているというのが実情である。

FONOPのタイミングがあまりにも遅すぎた

 アメリカ太平洋艦隊参謀を務めていた退役将校は、かねてよりFONOPを主張していた。しかし、永らくホワイトハウスがそれを許さなかったことに対して、次のように怒りを隠さない。

「この程度の単純なFONOPを今頃実施するくらいならば、我々がすでに数年前から主張していたように、南沙諸島での定期的なFONOPを継続していれば良かったのだ。そうすれば、中国側も大騒ぎをせずに我々の警鐘を受け止めることになったであろう。

 しかし、人工島がほぼ完成してしまい、米連邦議会でFONOPを実施すべきであることが取り上げられ、さらにそれから数カ月経ってようやくゴーサインが出るという事態は、まさに戦略的大失敗の一言に尽きる。

 ホワイトハウスの優柔不断な態度によって、FONOPが実施されるのか否かに関して内外のメディアなどが注目してしまったために、中国側も“大仰に”反応せざるを得なくなったのだ」

 もちろん米海軍関係者たちは、「FONOPの実施そのものはアメリカが公海自由原則の守護者であることを表明するためには必要である」という点に関しては異論はない。しかし、上記のようにタイミングがあまりにも遅すぎた点を批判しているのである。

FONOPを口実に地対艦ミサイルを設置か

 今回のFONOPに対して、中国当局は「領域紛争への介入であるアメリカ軍艦による中国領海12カイリ水域内航行には断固抗議する」との態度を表明した。それだけでなく人民解放軍は、南シナ海に対する前進拠点である永興島にJ-11戦闘機を展開させ“アメリカの軍事的威嚇”に備える姿勢を示している。

人民解放軍が永興島に展開させたJ-11戦闘機
 ここまでは、今回のFONOPが予期していた通りである。しかし中国側の反応は、おそらくそれだけでは済まない。

「中国共産党は“FONOPによって中国の主権が著しく脅迫されている”と言い立てて、“中国の領土”である南沙諸島をアメリカ軍の侵攻から防御することを口実として、7カ所の人工島に地対艦ミサイルと地対空ミサイルを設置するであろう」と予測する海軍関係者も少なくない。

 つまり、タイミングが遅かったFONOPのおかげで、人民解放軍に対して“正々堂々”と各種ミサイルシステムを人工島に配備させる“立派な口実”をアメリカ自身が与えてしまったのである。そして、人民解放軍が持ち込むであろう地対艦ミサイルと地対空ミサイルの中には、アメリカ海軍にとって防御困難な極めてやっかいな代物が少なくない。

 このように「純軍事的には、中途半端なFONOPと引き換えに、人工島の要塞化を後押ししてしまったかもしれない」のである。

FONOPにはFONOPを

 今回のアメリカ海軍のFONOPは、中国が建設している人工島、スービ礁、の沿岸12カイリ以内の水域を駆逐艦ラッセンが単に航行して通過しただけである。追尾していた2隻の中国軍艦に対して(中国海軍が時折行うように)レーダーを照射したり砲口を向けたりしたわけでもなければ、12カイリ内水域で各種調査活動を行ったわけではない。

 軍艦を派遣した側の真意がいかなるものであれ、軍艦が沿岸12カイリ内水域を「ただ通過」しただけならば、それがある国の領海内であろうがなかろうが、何ら国際海洋法に抵触する行為とは見なされない(もっとも、どこの国の領海とも見なされない沿岸12カイリというのは南極沿岸だけである)。

 したがって、「中国が今回のFONOPを逆手にとって、アメリカや同盟国に対する“中国版FONOP”を実施するかもしれない」という警戒の声も上がっている。

 すなわち、次のような可能性があるというのだ。

「数週間前に中国海軍小艦隊がアリューシャン沖12カイリ内水域を航行した(本コラム「アラスカ沖のアメリカ領海を中国艦隊がパレード」http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44738)ように、中国艦艇がグアム沖やハワイ沖で『無害通航』を実施し、公海自由原則の尊重を逆アピールするに違いない」

「それだけではない。調子に乗って、人民解放軍軍艦が尖閣諸島(中国側によれば中国領域だが)や沖縄、それに東京湾口沖12カイリ内水域を『無害通航』しないとも限らない」

 アメリカのFONOPに支持を表明した日本としても、中国海軍艦艇による日本領海内での“中国版FONOP”に備えなければなるまい。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/45163


2. 2015年11月06日 17:05:35 : OO6Zlan35k
[FT]中国は大国の態度を学ばなければならない
2015/11/6 15:30日本経済新聞 電子版
Financial Times
 米軍艦が南シナ海を航行したことに対し、中国は抗議し、周辺諸国は喝采した。米政府は、領有権が争われる岩礁を中国が埋め立てて人工島に変えようとするなかで、航行の自由を確保するものだと述べた。中国政府は、域内に主権を持たない部外者の挑発に警告を発した。その他の私たちは、トゥキディデスが書き残したペロポネソス戦争の陰鬱な決定論を想起させられた。

中国外交部の定例会見で質問を受ける陸慷報道局長。米国が駆逐艦を航行させたことに対し「監視し、追跡と警告をした」と明らかにした(10月27日、北京)=ロイター
中国外交部の定例会見で質問を受ける陸慷報道局長。米国が駆逐艦を航行させたことに対し「監視し、追跡と警告をした」と明らかにした(10月27日、北京)=ロイター
 中国が領海と見なす海域を航行した米国の海軍力の示威によって、東アジアの軍拡競争につながっている歴史的な領有権争いと地理的事情、パワーバランスの変化が絡む複合的な衝突が浮き彫りにされた。今の西太平洋には、かつての北大西洋と同じくらい多数の潜水艦が出ているとも言われる。ベトナム、フィリピン、台湾、マレーシアも、南シナ海での中国の宗主権を定める「九段線」にあらがっている。日本と中国は東シナ海で別の領有権争いの中にある。

 米海軍のイージス駆逐艦「ラッセン」が出航する直前、筆者は北京で毎年開催される国際安全保障会議に参加し、多数の人民解放軍幹部と同席した。星の並ぶ肩章をあんなに見たのは初めてだ。

 中国軍事科学学会の主催によるその香山フォーラムもまた、時代の変化を示す象徴の一つだ。少し前まで、西側の人々にとって人民解放軍は秘密に覆われた組織、さらには不吉な組織という印象まであった。香山フォーラムは、シンガポールで以前から開催されていたアジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)に対抗する性格もあり、国際舞台での発言を望む軍幹部が参加している。

 中国の台頭は、2008年の世界金融危機で西側が甚大な損害を負ったことも一因となって、当の中国指導部が想像していたよりも早く訪れた。中国政府は今、大国であるということの意味を学ばなければならない。これは高みから見下ろして言うのではなく、現実としての捉え方だ。中国は過去2世紀、初めは世界情勢の犠牲者として、その後はおおむね傍観者として過ごした後、この20年間で米国に次ぐ大国に躍り出た。

■西側の耳に聞こえる2つの不協和音

 言葉では簡単に聞こえるが、実際には違う。特に近隣諸国の大半が情勢の変化を望んでいないとなれば、なおのことだ。中国は今、自らも近隣諸国と同じように中国の台頭に適応しなければならないことを悟りつつある。筆者は、この点を香山フォーラムでの議論に垣間見た。人民解放軍は外からの侵攻に対して領土を守る地上軍として創設された。それが今、将軍たちは兵力を大幅に減らし、海空軍による遠征能力の構築に向かっている。これは新興大国の常というものだ。しかし筆者は、彼らがこの移行の進め方に頭を悩ませている印象を受けた。

 同様に文民の政策立案者たちも往々にして、彼ら自身が中国の正当な主張と考えるものと、新興の大国が必要とする認知とのバランスを計りかねている。領土に対する不可侵な主権の宣言と、中国政府が武力を用いて勝とうとすることは絶対にないという香山フォーラムで何度も聞かれた冷静な保証。西側の耳には、この2つの不協和音が聞こえている。

 習近平国家主席が前任者たちと違うのは、国内では自らに権威を集中させる──旧来の集団指導体制の解体──と同時に、国外に力を投射する決意を固めていることだ。南シナ海での岩礁の埋め立ては後者のほうの一つの明示だ。筆者には、ユーラシア全体に中国の影響力を広げるという「一帯一路」戦略のほうがなお野心的な目標に思える。

■変わる東アジアに新しい秩序を

 退任を控えた台湾の馬英九総統との会談──1949年の分断後初の中台首脳会談──を決めたことにも、習氏のリスクを取ろうとする姿勢がうかがえる。仮に来年1月の台湾総統選挙で、馬氏の国民党が独立志向の強い民進党に敗れる結果となった場合、中台首脳会談が大きく裏目に出たと見なされるだろう。

 状況は同じままではあり得ないという中国政府の主張にも一理ある。中国の最強の論点は最も単純な論点、すなわち「世界は変わった」である。中国の経済と安全保障に関する利益は、その範囲と複雑さを一気に増した。他の大国と同様に中国も、世界の公益を守る役割を担わなければならない。旧来のバランスを乱してはならないと言うのは、地政学上の事実を無視することだ。20世紀の目で21世紀を見ることはできない。そもそも、勃興する大国が沿岸海域の支配権を握ろうとしなかった前例に思い当たるだろうか。

 とはいえ、中国の野心が米国と衝突することもまた必至だ。これまで、東アジアにおける米国の存在が地域の平和を保障してきた。しかも、米国は請われて東アジアに関与している。中国の近隣諸国は米国の存在の縮小ではなく拡大を求めてきた。ベトナムは、米国が高度な武器を十分に売ってくれないことに腹を立てている。考えてみてほしい。オバマ米大統領のアジア回帰政策に対して、アジアの大半の大国から上がっているのは弱腰すぎるという批判だ。

 東アジアは、中国の台頭により風景が作り替えられたという単純な理由から、同じままにはとどまらない。米国の優位はすでに失われている。しかし、中国も覇権を握ることはできない。新しい秩序は双方を受け入れなければならない。どちらの側であれ、それに外れる行動に出れば、スパルタとアテナイのように衝突することになる。

By Philip Stephens

(2015年11月6日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO93695980W5A101C1000000/


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