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韓国、中国と戦略対話 国政報告、外交安保を中心に 北朝鮮にらみ対中傾斜
【ソウル=峯岸博】韓国外務省は10日、国会の外交統一委員会に提出した国政監査報告で、中国を「戦略的協力パートナー」と位置づけ、外交安全保障を中心にハイレベルを含む4つの中国との戦略対話を稼働させる方針を明らかにした。2日の中韓首脳会談を踏まえた。不透明さを増す北朝鮮問題や低迷する韓国経済をにらみ、中国との連携を一段と強める。
「4つの戦略対話」の筆頭は、韓国青瓦台(大統領府)で北朝鮮核問題などの外交安保政策を仕切る金寛鎮(キム・グァンジン)国家安保室長と中国外交担当トップの楊潔篪国務委員(副首相級)の協議だ。金氏は緊張緩和で合意した先の北朝鮮との南北高官会談の韓国代表を務めた。北朝鮮への厳しい態度で知られ、韓国内では「北朝鮮が韓国で最も恐れる相手」(韓国政府関係者)とされる。韓国は2013年11月以来のハイレベル協議の開催を急ぐ。
このほか、中韓の外交・国防当局の局長級らの協議や、外交、南北統一、国防、開発、対外経済政策、歴史などに関する政府系研究機関の合同会議に加え、韓国与党セヌリ党と中国共産党による政党間協議などを再開する方針を示した。
韓国外務省が国会議員に報告した資料によると、3日に北京で開いた抗日戦勝70周年記念式典への朴槿恵(パク・クネ)大統領の出席は「困難を伴う戦略的決断だった」と指摘。一方で「式典の前後、米国との緊密な協議を通じて(韓国の)中国傾斜への懸念を払拭した」と強調した。
中国への接近を強める朴大統領の最大の狙いは北朝鮮問題だ。2日の習近平国家主席との会談で「緊張を高めるいかなる行動にも反対する」ことで一致した。中国から韓国に戻る専用機の中では「中国と速やかに韓(朝鮮)半島統一論議を始める」と話した。
朴氏の支持率が50%を超えるなど韓国では訪中は成功したとの見方が多い。だが、中国の厚遇をアピールする韓国政府に冷めた声もあがっている。中韓首脳会談での習氏の発言について、韓国青瓦台の最初の資料では「中韓はこれまでで最良の友好関係に発展した」となっていたが、内外の記者団への資料提供を急ぐ過程で誤訳があり、その後、「中韓は友好的な隣国」などとトーンダウンした。
韓国紙・朝鮮日報は社説で「中国傾斜の副作用も侮れない。中国は状況が変われば言葉も変わるという前歴が少なくない」と指摘。京郷新聞は「中国の役割論、誇大妄想」と題する北京特派員のコラムで「北朝鮮は中国にとって憎いが、決して容易に別れられる存在ではない。憂慮されるのは南北すべてが中国の手中に収まる状況だ」と韓国政府に警鐘を鳴らした。
[日経新聞9月11日朝刊P.6]
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