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【9月12日 AFP】ドイツの年金生活者フランク・ディトリヒ(Frank Dittrich)さんはこの4週間、午前8時から午後7時までベルリン(Berlin)の難民登録センターに並ぶ人たちに飲み水を渡している。
「家でテレビの前に座っているよりもずっと有意義な時間の使い方だよ」と、ディトリヒさんはAFPに語る。「登録希望者が多すぎて政府には絶対に対応しきれない。だから手伝わないとね」と、ディトリヒさんはあっさりとした口調で語った。
今年予想されている難民申請者80万人の受け入れ準備が進められているドイツでは、ディトリヒさんのような大勢の市民が、第2次世界大戦(World War II)後最大規模の難民支援に自発的に参加している。
難民の一時収容施設の隣に自宅兼スタジオを構えるアーティストのアンデレル・カマーマイアー(Anderl Kammermeier)さんは「毎週末、あるいは毎晩、難民のための物資を積んだ車が次々にやってくるのが見える」と語る。「われわれの歴史、ドイツの記憶と関係していることなのだろう。ほぼ全てのドイツ人は、かつて難民あるいは移民だった家族を持っている」
ノーベル文学賞作家ヘルタ・ミュラー(Herta Mueller)氏は「私も難民だった」と題した独大衆紙ビルト(Bild)の論説で、ナチス・ドイツ(Nazi)の統治下で数十万人規模のドイツ人が国を逃れたことや、その後に大勢のドイツ人が東欧や東ドイツの共産圏を逃れたことを振り返り、「ナチスを逃れて亡命した人々はみんな助かった。…過去に他の国々がドイツ人にしてくれたことを、ドイツもしなければならない」と述べた。
歴史家のアルヌルフ・バーリング(Arnulf Baring)氏は「われわれが今行っている善行はなんであれ、過去にわれわれが犯した悪行、とりわけナチス時代のそれとつながりがある」と述べる。同氏によると、反移民の論調が出るたびに、ソーシャルメディアで激しい反論が巻き起こっているという。
■自身や家族の体験が原動力
ドイツのDPA通信の委託で英世論調査会社ユーガブ(YouGov)が実施した調査によると、難民支援を手伝った人は、すでにドイツ人の5人に1人に上っている。カマーマイアーさんによると、難民の一時収容施設に寄付した人の多くは、最近ドイツに移住した人や、家族が移民だった人だという。
難民の一時収容施設では、2人の難民を連れた若い男性が、2人の受け入れを許可してほしいと施設責任者を熱心に説得していた。
匿名を条件にAFPの取材に応じたこの若者は、ボランティアで難民たちの通訳をしていると述べ、「私はドイツで生まれたけれど、両親はイラン出身だ」と語った。若者は「手伝わなければならないと感じたんだ」と述べ、毎日仕事帰りに一時収容施設を訪れ、「通訳でも車の運転でも必要なことはなんでもしている」と語った。「ただ人間的であろうというだけさ」(c)AFP/Hui Min NEO
http://www.afpbb.com/articles/-/3060090?pid=0
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