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「私は神が創造した偉大な大統領になる」と語るトランプ氏〔PHOTO〕gettyimages
支持率トップの米大統領候補 大富豪ドナルド・トランプの暴走発言が止まらない! 「アビ(安倍)は殺人者」「金持ちが一番偉い」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/45165
2015年09月10日(木) 週刊現代 :現代ビジネス
■目立ってナンボの人生
来年11月の米大統領選にとんでもない男が名乗りを上げている。ドナルド・トランプ(69歳)。
全米にホテルやカジノ、ゴルフ場などを保有し、「アメリカの不動産王」と呼ばれる大富豪だ。その個人資産は1兆円を超えるともいわれている。そのトランプ、言うことがとにかく過激だ。たとえばこんな具合に。
「昨今の対日政策はだらしなさすぎる。その原因はキャロライン・ケネディ駐日大使だ。彼女はアビ(安倍)首相の接待ばかり受けていて、自分がなぜ日本に派遣されているのか、その意味すら分かっていない」
「アメリカは世界一の影響力を持った国だ。アメリカのおかげで日本が生きていられることを、分からせる必要がある」
仙台大学教授で元朝日新聞アメリカ総局長の高成田享氏が語る。
「トランプ氏のビジネスは相場師的で、勝ち負けを繰り返してきました。それでも最終的に莫大な資産を築き上げた。成功と失敗を繰り返し、最後は大統領を目指す。それはある種、アメリカンドリームのロールモデル(手本)なんです。
トランプ氏は生来の目立ちたがり屋。人生の最後に大統領の座を狙うのは、いかにも彼らしい」
トランプは「自己顕示欲の塊」——。その言葉通り、彼は今回の選挙演説でも数々の「暴言」を吐き、全米どころか世界で注目と顰蹙を集める存在となっている。
「メキシコ人は、犯罪を持ち込むレイプ犯」と言って不法移民を敵視。選挙番組で自分を批判した女性司会者には、「彼女の目は血走っていた。どこであれ、血が出ていた」と、月経を示唆するような下品きわまりない発言をして物議を醸した。
公の場でさえ、これだけ問題発言を繰り返すトランプ。ではオフレコではどうなのかといえば、はたして、さらに過激で下品で、とても報道できないような言葉を繰り出している。
たとえば人種差別発言。
「黒人は怠け者だ。黒人が私のカネを数えるのは好きじゃない。私がおカネを数えてほしいのはヤムルカ(ユダヤ人が被っている小さな帽子)を被っている男たちだ」
その差別意識は、もちろんオバマ大統領にも向けられる。
「もう黒人の大統領は必要ない。皆、オバマで懲りただろう」
「オバマの政策は全部失敗。特に『オバマケア』は貧しい人でも高額医療を受けられるというふれ込みだが、あの制度を利用するためには、貧乏人がトラクターにひかれるほどの大けがをしなくてはならない」
大統領を目指すトランプにとって、まず最初の目標は共和党の代表候補になること。そのライバルである元フロリダ州知事のジェブ・ブッシュについても、陰でボロクソに言っている。
「あいつはいろんな支援者から選挙資金を出してもらっている。そんなやつの言うことが信用できるか? その点、私は誰からも援助を受けていない。すべて自分のカネだ。なぜなら私はおカネ持ちだからだ」
そして、もし彼が代表に選ばれれば、本選で激突することになる民主党のヒラリー・クリントンについても、
「あの女はアメリカ史上最低の国務長官だ」
「自分の夫すら満足させられなかったのに、どうやってアメリカ国民を満足させるというのか」
と、夫の世界的に有名な不倫騒動を蒸し返して罵っている。
止まるところを知らぬトランプの舌鋒は、日本にも向けられる。日本との貿易関係について「我々は日本の車を輸入税ゼロで何百万台も買っている。それなのに彼らは、我々の牛肉を受け取ろうとしないのは不公平だ」と公の場で語りつつ、裏ではこうも言っている。
「私が大統領になったらこんな問題は15秒で解決できる。『お前らの車に莫大な輸入税を課してやるからな』と言えばいいだけだ。これは9歳の息子でも分かる、簡単なことだ。そうなったらアビは慌てるだろう」
「アビは、ほんとにとんでもないことをしてくれた。円の価値を徹底的に落として、アメリカ経済を破壊しようとしている。アビはアメリカにとって『キラー』(殺人者)だ」
■言えない「本音」を代弁
もはや言いたい放題——。トランプの発言は、まともな大人が聞いたら眉をひそめるようなものばかりだ。
ところが驚くことに、CNNが行った直近の世論調査によると、トランプの支持率は共和党候補の中で1位であるばかりか、ヒラリーをも抑えて全候補のなかでトップに立っているのだ。
一体どういうことなのか、前出の高成田氏はこう分析する。
「安倍政権も含め、世界中でナショナリストが台頭しているが、トランプ氏はその『世界代表』とも言える。特に白人至上主義者から支持を集めています。トランプ氏を支持する人は、彼が自分たちの普段は言えない『本音』を代弁してくれているように思うのでしょう」
トランプの傲慢な思想の背景にあるのは、その圧倒的な資金力だ。
「カネを持っているやつが一番偉い」
「私が持っているテレビ番組に出演した女はみな、私を誘惑してきた」
「私と他の候補者の最大の違いは、私の女たちのほうが美人だってことだ」
トランプは「アメリカは弱くなり過ぎた。アメリカ人の多くは勝つことにこだわっていない。だから私は彼らを『負け犬』と呼ぶ」とも言い、自分が大統領になった暁には、「強いアメリカを取り戻す」と公約している。
気になるのは、こんな人物が本当に大統領になってしまう可能性があるかどうか。元TBSワシントン支局長で現在、解説・専門記者室長の杉尾秀哉氏は「最終的にトランプ氏が共和党の代表候補になるとは考えにくい」と分析する。
「トランプ氏の過激な発言を支持する人も、内心では彼が大統領にならないという前提で、今は面白がっているだけです。トランプ氏の発言は下品すぎて、さすがに都市部のホワイトカラーには受け入れられない。
ただ、彼は共和党の指名が得られなかった場合でも、独立系候補として大統領選に出馬すると言っているので、保守層を地盤とする共和党の票をある程度は奪うでしょう。トランプ氏出馬の影響は決して小さくないのです」
大富豪の暴走はまだまだ止まらない。
「週刊現代」2015年9月12日号より
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