http://www.asyura2.com/15/kokusai11/msg/250.html
Tweet |
NATOが東欧に継続駐留 軍事演習を展開
バルト3国・ポーランド ロシアを抑止
【ビリニュス(リトアニア)=古川英治】ロシアと国境を接するバルト3国(エストニア、ラトビア、リトアニア)やポーランドを舞台に北大西洋条約機構(NATO)が大規模な軍事演習を繰り返している。連続した演習および加盟国が交代で部隊を派遣する輪番制により、継続的に東欧に駐留する体制を整える。ウクライナに軍事介入を続けるロシアを抑止するため、NATOの東欧シフトが鮮明になってきた。
NATOが6月に実施した軍事演習「バルトップス」には5000人超の部隊が参加した(バルト海に面したポーランド北部ウストカ)=ロイター
バルト3国では5〜6月にそれぞれ過去最大の軍事演習が実施された。「バルトップス」と名付けられた6月のバルト海での演習には17カ国から5000人超の部隊が参加し、戦艦50隻、空軍機60機を展開した。一連の演習にはこれまでに2万〜3万のNATO部隊が参加したという。
リトアニア国防省によると、同国には現在、米国、ドイツ、ポルトガルの部隊が駐留し、近くベルギー軍も合流する。今後もNATO加盟国の部隊が交代で駐留する体制の協議を詰めているという。米軍が着手したバルト領空のパトロールもノルウェー、イタリアなど各国の空軍が交代で担い、哨戒にあたる。
バルト3国は5月、NATOに対し、連隊を各国に常駐させるよう共同で要請していた。ロシアが2008年のジョージア(グルジア)侵攻に続き、ウクライナへの軍事介入に突き進んだことで危機感を強めた。各国の領空や領海付近でロシア軍の挑発的な行動も目立っており、NATOは東欧防衛の強化に乗り出した。
カーター米国防長官は6月、エストニアを訪問し、バルト3国を含む東欧に戦車などを配備すると発表した。リトアニアのオレカス国防相は「我々の要請はほぼ受け入れられた」と話す。NATO部隊の常駐に近い「継続駐留」を評価し、「侵略行為に団結して対抗する構えを示し、ロシアを抑止する必要がある」と訴える。
NATOは東欧の危機に48時間以内に対応する5千人規模の緊急即応部隊(NRRF)も2016年に本格的に運用する。欧州外交筋によると、ポーランドとリトアニアに拠点を置く方向で調整を進めている。NATO未加盟のフィンランドもロシアとの国境に展開する緊急部隊の準備を急ぐ。
NATOの東欧展開に反発するプーチン大統領は6月、大陸間弾道ミサイル(ICBM)を年内に追加配備すると表明。リトアニアとポーランドの間に位置する飛び地カリーニングラードには核弾頭の搭載可能な短距離ミサイル「イスカンデル」を配備した。ロシアとNATOが互いに反応し合い、軍拡競争の様相が強まっている。
[日経新聞7月24日朝刊P.6]
- リトアニア徴兵制復活 バルト3国 自国の軍備テコ入れ あっしら 2015/7/28 03:37:09
(0)
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。