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2015年07月07日 (火) [NHK総合]
キャッチ!インサイト 「決着するか イラン核協議」
出川 展恒 解説委員
(香月隆之 キャスター)
イランの核開発問題の平和的な解決を目指してオーストリアのウィーンで続けられてきた、
イランと欧米など関係6か国の直接協議は、7日の「最終合意」の期限を目前に、ぎりぎりの交渉が行われている模様です。
中東問題担当の出川展恒解説委員に聞きます。
Q1:
イランの核協議、いよいよ大詰めですね。
(出川展恒 解説委員)
A1:
はい。
ウィーンの会場では、期限とされる7月7日を前に、イラン、および、欧米など関係6か国の外相による全体会合が開かれました。
ある交渉関係者は、「まだ、いくつかの重要な問題が解決していない。それらが解決されなければ、協議が失敗に終わる可能性も排除できない」と述べ、合意を阻む重要な対立点が、まだ複数残っていることを明らかにしました。
合意に達するかどうか、予断を許しません。
(香月)
Q2:
残された重要な問題とは何ですか。
(出川)
A2:
詳細は明らかにされていませんが、当初は、大きく2つあると伝えられました。
ひとつは、「軍事施設への査察」、
もうひとつは、「経済制裁の解除」です。
これに加え、いくつか未解決の問題があるようです。
(香月)
Q3:
「軍事施設への査察」とは、どういう問題ですか。
(出川)
A3:
具体的には、首都テヘランの近郊のパルチンにある軍事施設への査察を認めるかどうかです。
欧米側は、イランが過去にこの施設で、核兵器の起爆装置の実験をひそかに行った疑いがあるため、真相を突き止める必要があるとして、この施設を対象に、IAEA・国際原子力機関による査察を認めるよう強く要求しています。
一方、イラン側は、この要求を拒否しています。
パルチンの施設は、核施設ではなく、一連の核協議の対象外だという理由です。
(香月)
Q4:
「経済制裁の解除」は、具体的に何が問題になっていますか。
(出川)
A4:
欧米側は、イランが「最終合意」を守っていることが確認されれば、アメリカやEUが独自に実施してきた経済制裁、すなわち、イランの原油輸出や金融取引を対象にした制裁を停止する。
ただし、もし、合意違反が見つかれば、制裁を元に戻すとしてきました。
これに対し、イラン側は、すべての制裁が直ちに解除されることが「最終合意」の前提だと主張してきました。
この問題について、イラン政府の高官は、6日午後、NHKなどに対し、大詰めの交渉で、制裁の解除の手順や時期について、大筋で一致したという認識を示しました。
しかし、関係者によりますと、国連安保理決議に基づく制裁、たとえば、イランのミサイル開発や武器取引に関する制裁を存続させたい欧米側と、制裁の解除を要求するイラン側の主張が対立したままとなっています。
また、イランが今後、核技術に関する研究開発をどのレベルまで進めるかについても、対立が続いています。
(香月)
Q5:
はたして合意は可能でしょうか。
(出川)
A5:
欧米側は、イランが、将来、密かに核兵器を開発する可能性を
完全に摘み取っておきたいと考えています。
一方、イラン側は、欧米側が経済制裁を全面的に解除するという確約を得たいと考えています。
根深い「相互不信」があるので、合意は簡単ではありませんが、「この交渉は、イラン核問題を平和的に解決する最後のチャンスだ」という認識は、両者の間で共有されているようです。
アメリカも、イランも、議会が強硬な姿勢をとり続けており、この機会を逃せば、合意は極めて困難になるからです。
交渉関係者の間からは、期限をあと2日間、7月9日まで延長する可能性もあるとする発言も聞こえてきます。
と言いますのは、アメリカ議会で5月に成立した新しい法律では、イランとの「最終合意」が7月9日を過ぎた場合、議会での承認手続きに60日間を要し、その間、制裁を解除できなくなる規定だからです。
万一、交渉が決裂すれば、ペルシャ湾を舞台に軍事衝突が起きる恐れもある極めて重大な問題だけに、双方の指導者には、これまでのいきさつに縛られない、思い切った譲歩で、何とか合意にこぎ着けてもらいたいと思います。
(香月)
ありがとうございました。
大詰めを迎えている、イランの核開発問題をめぐる協議について、
出川展恒解説委員に聞きました。
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/900/222386.html
- イラン核問題協議 合意目指し交渉期限延長へ あっしら 2015/7/08 02:57:19
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