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コラム:英総選挙、労働党単独過半数は相応のテールリスク
2015年 05月 7日 14:47 JST
Robert Cole
[ロンドン 6日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 7日に投開票が行われる英総選挙はこの数年で結果が最も読みにくい。依然として基本シナリオは、単独過半数を確保する政党がない左派連立政権の誕生だ。
ただ、BREAKINGVIEWSの選挙結果予測(reut.rs/1Gpfwgk)をスコットランド国民党(SNP)の支持率が予想より低い点を反映する形で手直しすると、野党・労働党が単独過半数を確保する確率もゼロとはいえない。労働党が単独過半数を得られれば、少なくとも政策は予測可能になる。
労働党の「勝利」は、同党が経済や課税制度で取りがちな政策に懸念を抱いている向きにとってさえ、姿勢が定まらない連立政権よりはましだろう。不安定な連立政権では、例えばSNPが政策決定でキャスティングボートを握ったり、さらには政権が日々のリスクに直面して不安定化してまた総選挙を行うよう迫られることになる。
BREAKINGVIEWSの選挙結果予測はほとんどが経済や金融にまつわる要因に基づいており、幅広く予想されるSNPの躍進という事態と平仄が合う。つまり労働党や自由民主党が保有するスコットランドの議席の80%がSNPの手に渡ると想定されている。これは最新の世論調査結果ともおおむね一致する。
しかしもし有権者がニコラ・スタージョン党首率いるSNPへの投票に二の足を踏み、労働党や自由民主党から奪う議席数が50%(それでもまだかなりの数字だが)にとどまれば、ミリバンド氏が率いる労働党は下院(650議席)でかろうじて過半数(326議席)を獲得できるかもしれない。ブックメーカーが予想するこうした選挙結果の確率は100対1。確かに実際に起こる公算は小さいものの、平均から極端に外れた事象の発生確率(テール)としては最も高い部類となるだろう。
英総選挙が予想外にはっきりした結果で終わる可能性もある。ニック・クレッグ党首率いる自由民主党が想定より多くの支持を集めれば、保守党と自由民主党が再び連立を組むこともあり得る。産業界で支持されているこのシナリオが実現した場合、保守党のキャメロン党首は首相の座にとどまるだろう。
それに加えてSNPの候補への支持が意外にかなり低い場合、こうした結果で終わる可能性はもっと高まる。BREAKINGVIEWSの予測にSNPの獲得議席数が予想より少ないという先の想定を織り込めば、保守党と自由民主党が336議席を積み上げる可能性がある。
投資を手掛ける有権者にとってはこの結果が最も望ましいだろう。しかし右寄りであれ左寄りであれ、明確な結果が出れば混乱状態よりも事態はるかにはっきりする。選挙後の先行き不透明で利益を上げる機会はごく短時間かもしれない。
●背景となるニュース
*英国は総選挙の投開票が7日に行われる。
*BREAKINGVIEWSのインタラクティブ・カリキュレーターは以下のアドレスをクリックしてご覧ください。
reut.rs/1Gpfwgk
*オッズチェッカーのウェブサイトは以下のアドレスをクリックしてご覧ください。
bit.ly/1GYGmt7
*世論調査の画像は以下のアドレスをクリックしてご覧ください。
reut.rs/1QEWFkf
http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPKBN0NS0BP20150507
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