http://www.asyura2.com/15/kokusai10/msg/548.html
Tweet |
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0ND08V20150422
焦点:欧州急進政党の躍進頭打ちか、ギリシャ以外で政権獲得は困難
2015年 04月 22日 13:14 JST
[ブリュッセル 21日 ロイター] - 前週末のフィンランド議会選でユーロ懐疑派の「フィン人党」が第2党となっただけにピンとこないかもしれないが、欧州全域に広がっている急進政党の躍進は頭打ちの局面に入ったかもしれない。
世論調査によると、5年に及ぶ景気悪化を背景に1月の総選挙で急進左派連合(SYRIZA)が勝利したギリシャを除けば、他の欧州連合(EU)加盟国では年内に急進政党が政権を握ることはなさそうだ。
景気に回復の芽がみられるほか多くの国で失業率が下がり、燃料価格が下がって金利も低いといった要因を支えに、中道右派や中道左派など主流政党がこれまでに失った議席の一部を取り戻すだろう。
EU離脱を掲げて昨年の欧州議会選で英国で第1党となった英国独立党(UKIP)は有権者からの厳しい視線にさらされて苦戦しており、5月の総選挙ではわずかな議席を獲得するにとどまりそうだ。フランスなどほかの国でも、特段の危機が起きない限りポピュリスト政党は伸び悩むとみられる。
パリ政治学院のクリスチャン・ルケスナ氏は「有権者は気ままに行動して2回目の選挙では批判票を投じる傾向が強く、選挙の行方はより流動的になる」と話す。
急進政党は既にとりわけ移民、欧州統合、ユーロ圏の周縁国支援などの問題で主流政党にある程度勝利を収め、地歩を築いた。
ドイツ、オランダ、フィンランドでは右派政党の勢力拡大により政府が対ギリシャ追加支援に対する態度を硬化させた。ドイツの当局者によると、ショイブレ財務相がギリシャ政府に非常に厳しい態度で臨んだのは、反ユーロを掲げる政党「ドイツのための選択肢」(AfD)からの突き上げをかわすためだったという。AfDは欧州議会では議席を獲得したが、ドイツ議会ではまだ議席を手にしていない。
英国やフランスでも主流の保守政党が違法な移民や「ベネフィットツーリズム」(労働のためではなく社会保障給付を得るための移民)への対決姿勢を強めているが、これはUKIPや国民戦線に攻撃の糸口を与えないようにするのも狙いの1つだ。
もっとも、急進政党はギリシャ以外の国では単独で政権を握る可能性が低く、連立政権に加わって主張を後退させるか、政権入りを見送り野党として声高に要求を叫ぶか、いずれかの道を選択せざるを得ない。連立政権に加わって主張を軟化させれば支持は後退するだろう。
バーミンガム大学の欧州政治の専門家、ティム・ホートン氏は「こうした急進政党にとってはおそらく、政権に参画せずに影響力を行使しようとする方が良い」と話す。
一方、欧州政策センターのジャニス・エマヌイリディス氏はポピュリスト政党人気の波は頭打ちとの見方にそれほど強い確信は持っておらず、何かをきっかけに再び勢いを取り戻すかもしれないとみている。
エマヌイリディス氏は「もしギリシャがデフォルトに陥れば、かなりの数の国で事情が大きく変化する。ポピュリスト政党は『われわれの言った通りになったではないか』と主張するだろう」と述べた。
地中海を渡って欧州に違法に入ろうとしていた人たちが乗った船が沈没し大量の死者が出た事件をきっかけに今後移民問題をめぐる議論が激化したり、欧州域内でイスラム教過激派からのさらなる攻撃があれば、右派のポピュリスト政党を活性化させる可能性もある。
(Paul Taylor記者)
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。