http://www.asyura2.com/15/kokusai10/msg/530.html
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※ 先行投稿
「アジア投資銀の衝撃:英王立国際問題研究所ディレクター「なぜ日本も米国から自立して判断しないのか」」
http://www.asyura2.com/15/kokusai10/msg/524.html
※ 関連参照投稿
「AIIB外交戦から見える「日中分離」政策とアジア経済牽引二頭立て馬車方式:日本はイソップの狐意識から脱却を」
http://www.asyura2.com/15/kokusai10/msg/359.html
「中国 AIIBで日米と意思疎通続けたい:福田元首相が見せた鳩山元首相的役回り:46ヶ国が参加表明」
http://www.asyura2.com/15/kokusai10/msg/389.html
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[迫真]アジア投資銀の衝撃
(5)「不愉快きわまりない」
英国がアジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加を表明した3月12日。米財務長官のルー(59)は電話に飛びつき、30分にわたってまくし立てた。「去年の秋から中国提案のどこがどう変わったのか。こんな抜け駆けが許されるのか」
上院の委員会で証言するルー米財務長官(3月、ワシントン)=ロイター
相手は英財務相のオズボーン(43)。「やはり参加することにした。内側から中国の動きを監視するから」。食い下がるルーを冷たく突き放した。
実はルーを含む主要7カ国(G7)が英の異変に気づいたのは2月下旬だ。昨年秋に日米欧はG7議長国の独財務相、ショイブレ(72)を中心にAIIBの創設メンバーに入るのを見合わせる方針で一致していただけに、衝撃的だった。
米国は欧州連合(EU)も昨秋、創設メンバーにはならない意向を内々に固めたとみていた。「EUの方針とも矛盾するじゃないか」。ルーの度重なる説得に耳を貸さない英国。「そこまでして副総裁ポストが欲しいのか」。米国務省高官は米英同盟の落日に声を失った。
基軸通貨ドルと国際通貨基金(IMF)や世界銀行を軸に、国際金融秩序の頂点に君臨してきた米国。アジアに金融の橋頭堡(きょうとうほ)を打ち立てようとする中国国家主席、習近平(61)の動きは「露骨な挑戦」(米財務省幹部)と映る。
米議会では、対中強硬派の多い野党・共和党が上下両院の多数派を占める。
「不愉快きわまりないもくろみだ」。共和党幹部は今年3月、米政府高官にAIIBへの参加は容認できないと通告した。米政府が中国に協力を持ちかけようにも、議会が関連法案を通す可能性はゼロに近い。
「アジア開発銀行(ADB)内に中国主導のインフラ投資ファンドをつくってはどうか」。昨秋以来、ルーと米財務省は日本の当局とともに中国側にAIIBの「代替案」を水面下で持ちかけてきた。しかし、議会がIMF向けの追加出資さえ拒み続けるなかで、米の提案は説得力を欠く。中国は一蹴した。
「日本の姿勢は変わっていないよな」。疑心暗鬼の米財務省は、親しい日本の当局者に探りを入れる。オバマ政権は中国の対米攻勢が、AIIBだけで終わらないことを知っている。
(敬称略)
大越匡洋、矢沢俊樹、赤川省吾、富山篤、小滝麻理子、渡辺禎央、佐竹実、黒瀬泰斗が担当しました。
[日経新聞4月18日朝刊P.2]
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