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国際金融、米主導に転機 G20会議閉幕:米国批判の共同声明:戦後国際金融秩序の転換期
http://www.asyura2.com/15/kokusai10/msg/528.html
投稿者 あっしら 日時 2015 年 4 月 19 日 07:06:46: Mo7ApAlflbQ6s
 


国際金融、米主導に転機 G20会議閉幕
IMF改革遅れに不満噴出 アジア投資銀存在感

 【ワシントン=上杉素直】17日閉幕した日米欧と新興国の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は、国際通貨基金(IMF)や世界銀行を軸に米国が主導する国際通貨制度の転機を印象づけた。中国によるアジアインフラ投資銀行(AIIB)が期待を集め、IMF改革を怠る米国への不満が噴出。国際金融機関の主導権争いはドルを基軸通貨とする秩序を揺さぶっている。

 中国とロシア、インド、ブラジルに南アフリカを加えた新興5カ国が設立を目指す「BRICS銀行」。G20やIMF会合に併せて5カ国の当局者が集まり設立準備を加速した。ロシア中銀のナビウリナ総裁は地元メディアに「AIIBと補完し合える」と語った。

 中国が15日に創設メンバー57カ国を発表したAIIBは、G20会議でこそ論じられなかったが、会議参加者やメディアの関心を集めた陰の主役だった。

 新興国だけでなくラガルドIMF専務理事やキム世界銀行総裁が「協力する」と前向きなメッセージを発信した。途上国のインフラ整備を金融面で支えるという理念は国際社会の支持を得た。

 目立つのは、戦後の国際通貨を主導した国際機関の劣勢ぶりだ。

 新興国主導の組織が台頭するのと対照的に、IMFはG20会議で批判を浴びた。2010年に新興国の発言力を高める改革で合意したが、拒否権をもつ米議会の反対で実現のメドが立たない。G20共同声明は「米国に対し可能な限り早期に批准することを強く促す」と名指しで行動を促した。

 米国と共同歩調をとる日本もAIIBの存在感の高まりは認めている。「公正なガバナンスなど国際的に確立したスタンダード(標準)に基づくことが大事だ」(麻生太郎財務相)と繰り返し訴え、AIIBへの参加を表明したドイツ財務相との個別会談では問題意識をすり合わせた。

 「後から振り返れば、あのときが戦後のブレトンウッズ体制の転機だったとなるかもしれない」(国際金融筋)。国際機関での発言権を低く抑えられた新興国は、先進国の問題解決能力に疑問の目を向け、自ら動き出した。経済力を増す新興国と新体制をどう築き上げるかが問われる。

[日経新聞4月19日朝刊P.3]

 

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コメント
 
01. 2015年4月20日 21:25:21 : jXbiWWJBCA

世界の経済当局者が抱える悩み―成長減速の中IAN TALLEY
原文(英語)
2015 年 4 月 20 日 12:55 JST

世界経済の減速で当局者が抱える悩みは大きい(写真中央はギリシャのバルファキス財務相) mike theiler/Reuters
 国際金融危機への対応から6年を経過した現在、主要国の経済政策担当者らは危機管理モードから脱却し、経済成長率を長期的な落ち込みから押し上げようと四苦八苦している。
 低インフレ、重債務、高失業率、そして金融市場の混乱など、世界経済は長年、数々のトラブルにあえいでおり、経済成長率は低水準で低迷している。
 ギリシャのデフォルト(債務不履行)懸念や中国の大幅な経済鈍化といった新たに浮上した脅威を含め、こうした緊張要因を受けて、各国当局者たちは潜在的なトラブルに対して改めて警戒感を強めている。
 米ワシントンでは先週から、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議のほか、世界銀行および国際通貨基金(IMF)春季総会が開催されていた。ここに集まった世界の財務相と中央銀行総裁は、石油価格の下落など欧米を含めた先進国への明るい兆候を模索していた。だが、ここで明らかになったのは、多くの国が金融危機の後遺症に苦しむ中、今年の世界経済成長率の見通しが引き続き3.5%にとどまるということだった。

世界のGDP成長率の推移(青:先進国、グレー:新興国)
 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は「活力ある成長について語るのは時期尚早だ」と述べた。
 切迫感の高まりをよそに、当局者らは、ギリシャ緊急支援をめぐる交渉がほとんど進展していないことを認めた。そして、金融当局者らは、通貨の不安定性、低インフレ、重債務が均衡的な世界経済の回復への脅威となっていると警告する一方、中央銀行の金融刺激策や競争力強化を目的とした各国の経済改革を求める以外、世界規模の問題を是正する方法について合意に達することができなかった。
 IMFのラガルド専務理事は、世界の政策担当者が行動を起こさなければ、低調な成長見通しが現実味を帯びてしまう恐れがあると警告した。
 多くの主要新興国は、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを開始した場合に予想される潜在的ショックが見られる前だというのに、経済が減速または縮小している。これ以外にも、ギリシャのデフォルト(債務不履行)とユーロ圏離脱の可能性、金融バブル、ウクライナ問題、そして中国の経済鈍化などのリスクがあり、より大きな懸念を広げている。政策立案者たちが世界の成長を引き上げる措置の弾みを付けようと希望する中で、懸念が大きくなっているのだ。
 メキシコ銀行(中央銀行)のカルステンス総裁(IMFの国際通貨金融委員会の議長でもある)は、「世界経済は森の中から抜け出していない」と述べた。同総裁は、政策担当者らは、世界経済を2009年のリセッション(景気後退)から脱却させるため金融緩和を支持したが、実体経済以上に金融市場でリスク志向が高まったと指摘し、これが不安を招く不均衡だと指摘した。
 IMFは長年、成長加速のため各国が経済の抜本的改革の策定と実行を行うよう求めてきた。
 メキシコのビデガライ財務相は「これは、何度も繰り返されるテーマだ」と述べ、「世界は金融政策に過剰依存しており、恐らく、構造改革への努力は十分でない」と語った。
 G20諸国によるいくつかの経済成長策は、総じて挫折している。国内政治が経済改革を一層難しいものにしているため、この犠牲となっているのだ。ビデガライ財務相は「こうした問題に対処するための政治プロセスは、単純ではない」と述べ、「このため、金融政策に大半の負担が生じている」と語った。
 一連の会合で各国当局者たちは、好材料に焦点を当てようと努めた。米国経済は、緩慢だとはいえ加速している。ユーロ圏はリセッション(景気後退)の瀬戸際から脱した。インド経済は今や中国を抜き、世界で最も成長している新興国になっている。そして、石油価格の低下は、他の主要エネルギー輸入国の経済成長を刺激する可能性がある。
 しかし、一連の脅威は依然として、世界の投資家やエコノミスト、そして当局者たちを神経質にしており、投資を妨げ、成長見通しを暗くしている。

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