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中国と関係国には南中国海をめぐる溝を管理する能力がある
人民網日本語版 2015年04月10日14:42
ベトナム共産党のグエン・フー・チョン書記長が先日、中国を公式訪問した。グエン・フー・チョン書記長は中国の首脳や上層部と会談し、共同声明を発表した。(文:蘇暁暉・中国国際問題研究院国際戦略研究所副所長。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
中越にとって南中国海問題は避けがたい問題だ。昨年、ベトナムの船舶が南中国海で中国の石油掘削装置を強力に妨害したこと、ベトナム国内での暴動で中国企業が損害を受け、中国側要員が死傷したことで、両国関係は深刻に損なわれた。
グエン・フー・チョン書記長の今回の訪中では、南中国海係争についての議論が大いに注目された。両国はこの難題について建設的な共通認識にいたった。双方は南中国海をめぐる溝を共同で管理・コントロールし、南中国海における関係国の行動宣言(DOC)を全面的、有効に実行に移すとともに、協議による一致を基礎に南中国海における行動規範(COC)交渉を早期妥結し、係争を複雑化、拡大化させる行動を取らず、問題を速やかかつ適切に処理することで合意した。
中越による溝の管理・コントロールは決して空論ではなく、大局に配慮した双方の考えが背景にある。中国は一貫してベトナムとの関係を重視してきた。曲折を何度も経て、ベトナム側は南中国海係争の短期間での解決は困難だが、そのために両国関係のより重要な部分を軽視し、両国民の根本的利益に影響を与えるべきではないということをはっきりと認識した。こうした中、習近平国家主席はグエン・フー・チョン書記長と会談。双方は中越の伝統的親善を大切にし、維持し、両国の包括的・戦略的協力パートナーシップの持続的で健全な安定した発展を促す考えを強調した。共同声明で双方は「長期安定、未来志向、善隣友好、包括的協力」の方針と「良き隣人、良き友人、良き同志、良きパートナー」の精神を引き続き堅持し、しっかりと実行すべく努力し、中越関係の発展の方向性を常にしっかりと把握し、包括的・戦略的協力パートナーシップのたゆまぬ前進を促すことを重ねて表明した。関係の成熟によって双方は紛争が制御不能となることを防ぐ能力を得た。
溝を管理・コントロールする中越の能力は双方の特殊な紐帯に基づく。今回の共同声明で双方は、両国は政治制度が同じで、発展路線が近く、前途命運が関係しており、相手国の発展は互いにとって重要なチャンスであるとの認識で一致した。これは2011年にグエン・フー・チョン書記長が訪中した際の共同声明にはなかった表現であり、中越が交流の過程で相互の密接なつながりについて一層の認識を得たことを物語っている。
両国による溝の管理・コントロールには様々な意思疎通の仕方がある。中越間にあるのは政府間交流だけではない。両党はある程度の相互信頼を構築しており、党間交流は両国間の緊張を緩和し、関係を修復する有効なルートの1つだ。2014年8月に中共中央はベトナム共産党の重要人物、レ・ホン・アイン氏をグエン・フー・チョン書記長の特使として中国に招待した。これは南中国海情勢の緊張を緩和し、両国関係のプラスの方向への発展を促すうえで積極的な役割を果たした。
だが、南中国海の平和・安定の共同維持に向けた中越の努力は現実的試練に直面している。米第7艦隊のトーマス司令官はASEAN諸国が海上部隊を共同創設して南中国海をパトロールすることを提言したうえで、第7艦隊の支援を約束した。また、日本が空中パトロールの範囲を南中国海まで拡大することを歓迎するとしたうえ、日本がフィリピンなどに装備、訓練、作戦面で支援することを後押しするとした。米国のカーター新国防長官も初のアジア訪問で南中国海問題についてとやかく言い、南沙諸島の一部における中国の部隊駐屯、建設および施設維持活動を「軍事化行動」と位置づけた。
米軍当局がかき乱すのには、摩擦を激化させる狙いがある。中国と他の当事国はなおさらに妨害を排除し、溝を管理・コントロールし、最終的には友好的な協議・交渉を通じて係争を平和的に解決すべきだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年4月10日
http://j.people.com.cn/n/2015/0410/c94474-8876611.html
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