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イスラエル選挙がもたらすもの ようこそ!! 浅川嘉富の世界へ
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投稿者 お天道様はお見通し 日時 2015 年 3 月 22 日 21:45:48: I6W6mAZ85McLw
 





ネタニヤフの「素」が出た形相
彼に導かれるイスラエル人はこれから先、取り返しのつかないカルマを積むことになるかもしれない


17日行われたイスラエルの議会選挙は、中道左派と労働党との統一会派のシオニスト・ユニオンがリードしているとされた事前の予想とは反対に、ネタニヤフ首相が率いる右派リクードが多数を占めるところとなった 。

しかし、リクード党の議席数は30で過半数には達しなかったようなので、少数党と連立を組むことになりそうである。強固派の右派勢力を取り込むことが予想されることから、パレスティナとの和平交渉は頓挫し、オバマ政権との関係はさらにぎくしゃく することになりそうである。現に投票日前日、ネタニヤフ首相はパレスティナ国家は実現させないと、恐ろしい形相で語っている。 我が身を守るため本性(素)が出た恐ろしい形相がテレビカメラにとらえられている。

この選挙結果を受けて最も危惧されるのは対イラン問題である。もしも、リクード党が強固派の右派勢力と組んだ時には、イランの核施設への空爆は避けられそ うもない。核問題協議が山場を迎えようとしていることは承知の通りであるが、その成り行き次第によっては、そう遠くない内、 ブラッド・ムーンまでに空爆が実施されることにな りそうである。

「ネタニヤフ首相・米議会で演説」に記したように、ネタヤニフ首相は米国の議会でオバマ政権が進めているイランとの核問題交渉を強く非難し、「このまま交渉が続けられるようなら、イランに対して制裁強化の道を選ぶことになるだろう」と、大規模空爆の実施を予告している。

彼が選挙期間中にも関わらず米国に出向いて、なにゆえこれだけの発言をしたのかというと、次のような裏事情があったからである。 日本のマスコミはまったく伝えていないが、実は昨年、イスラエル政府はイランの核開発施設を空爆する寸前のところまでいっていたのである。
それが実施されなかったのは、オバマ大統領が「イランを空爆するなら、イスラエルの戦闘機の撃墜命令を出す」とイスラエルにくぎを刺したからである。このニュースはクウェートのアラブ語新聞「アル・ジャリーダ」が報じているものなので 、間違いない情報だ。

そのため、ネタニヤフは米国議会で声を大にして先制攻撃を予告し、次に攻撃を実施する時に、オバマから再び脅しをかけられないように先手を打ったというわ けである。どうやらこれから先、イスラエルの連立政権の行方とネタニヤフの発言からは、一段と目が話せなくなってきそうである。 状況次第で、新たな中東戦争の狼煙 (のろし)が上がることになるからだ。


パレスティナ国家実現は絶望的に



図@ 1967年時のイスラエルとパレスティナの領土区分




図A 現在はイスラエルの入植によってパレスティナの領土は、
虫に食われたように小さくなり、ちりぢりになってしまっている



イスラエル選挙の最終日、ネタニヤフ首相は「私が政権を担うことになるなら「パレスティナ国家は実現させない。入植地での住宅建設はこれからも続ける」と発言している。選挙の先行きに不安を感じた彼は、右派勢力を取り込むために言ってはならない禁じ手を使ってしまったのだ。

これで、パレスティナとの和平交渉は事実上ストップとなり、彼が政権を担う限りパレスティナ人の長年の願いであった国家の樹立は実現不可能となってしまった。

読者の多くは、今パレスティナ領土がどのような状況になっているのか、ご存じない方もおられるかと思われるので、簡単に説明しておくことにする。上の図 @が1967年当事のパレスティナとイスラエルの領土区分であった。1947年以来の4回にわたる中東戦争によって、イスラエルがパレスティナから 奪い取った地中海沿いの領土が薄青色の部分である。

パレスティナは領土を奪われただけでなく、ガザ地区と分離されてしまったのである。それから約半世紀が経過した現在はさらにひどい状況となっている。 ヨルダンに接した東側の領土がイスラエルによって 不法に入植され、次々と削り取られて小さくなり、図Aのような虫食い状態となってしまっている。

この入植問題は国際社会からは違法とされているものの、イスラエルは意に介せず今もなお入植を続けており、パレスティナ人の住む土地は、まさに虫に食いちぎられた葉っぱのよう な状態と化している。イスラエル政府は国際社会からの批判などどこ吹く風とばかりに、 国民が入植しやすいように、入植地の不動産価格や税金を低くする措置をとって、入植政策を押し進めている。

虫食い状態にされ、切り離された土地に住むパレスティナ人たちの生活水準は、入植地のイスラエル人に比べるまでもなく低く、高い失業率の中、極度の貧困生 活を送っている。こうした経緯を見てみると、ここ半世紀にわたるイスラエル国家がパレスティナ人に為して来た所業は、大変なカルマ となって我が身に戻って来ることになりそうである。 おのれさえ豊かで平和な暮らしが出来れば、隣人がいかに苦しもうが構わないというのでは、 因果応報のカルマの掟から逃れることは出来そうもない。

イスラエル人は今回の選挙において、自らの意思で悪因を為す政府を選んだのだから仕方ない。 半世紀を超すパレスティナ人たちの苦しみや悲しみ、さらには、中東を戦渦に巻き込む危険性を考えれば、彼らが背負うことになるカルマは小さなものではなさそうだ。 旧約聖書のマタイ伝が伝えるハルマゲドン(最終戦争)で、イスラエルがどのような状況に置かれるかを知ったら、そのカルマの大きさが分かろうというものである。 




パレスティナから取り上げた入植地には立派な家が建ち並び、住民は豊かな生活を送っている 。
その様子を貧困に喘ぐパレスティナ人たちは、長い間、隣から眺め続けているのだ。





一方、次々土地を取り上げられたパレスティナの住民は
狭い土地で、失業に喘ぎながら貧しい生活を送り続けている





イスラエル選挙がもたらすもの ようこそ!! 浅川嘉富の世界へ
http://www.y-asakawa.com/Message2015-1/15-message46.htm




 

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コメント
 
01. 2015年3月23日 04:04:29 : hRHDOPUoY2
ゴラン高原の水もイスラエルは一人占めにしている。
アメリカの国民の税金は、イスラエルの兵器に使われている。アメリカ国民の有識者の中には、このことに対して愚かだと憤る人も最近増えてきている。
中東に援助をするならばガザの子供達に全て行きわたるようにしたら良い。人道的な支援を一番必要としているのは子供達だ。

02. 2015年3月23日 11:14:02 : nJF6kGWndY

>新たな中東戦争

当面、ネタニヤフはオバマが消えるまで待つのが得策だろう

ただ、その間に、イランが大人しく核開発を控えると考えるのは甘いから

超マイナーシナリオとしてイスラエルによるイラン原発攻撃もないわけではないが

イランも空爆は、ある程度、予想しているから、成果はあまり期待はできない

まあ、だから超マイナーシナリオにとどまり、メジャーシナリオとしては

せいぜい、またミサイルの備蓄を増やしたハマスの攻撃に対して

再び進軍し、パレスチナで多少、人が死ぬ程度だろうな


03. 2015年3月23日 13:10:43 : nJF6kGWndY

フランスが強硬というより、オバマの米国が弱軟化したというのが正しいけどね

http://jp.wsj.com/articles/SB11871187576556893798304580531594258229922#printMode

仏、イラン核交渉で再び強硬姿勢―米と対立の恐れも
By JAY SOLOMON AND LAURENCE NORMAN
2015 年 3 月 21 日 17:58 JST

ケリー米国務長官(左)とイランのザリフ外相。スイス・ローザンヌでのイラン核問題の解決目指す6カ国交渉前に(20日) Agence France-Presse/Getty Images
 【ローザンヌ(スイス)】イランの核問題をめぐる交渉で、フランスが再びイランに対して強硬姿勢をとりつつある。枠組み合意の期限が今月末に迫るなか、フランスは米国のオバマ政権と対立する恐れもある。

 オバマ大統領は20日、フランスのオランド大統領と電話会談を行い、対イラン政策を議論するとともに、見解の統一を図ろうと努めた。ホワイトハウスは両首脳が合意に向けて「全力で取り組むことを再確認」する一方、「イランが残る課題を解決するために措置を講じなければならないと指摘した」と明らかにした。

 フランスの外交官は枠組み合意の期限を前に、米国などに対し、国連制裁解除のスピードやイランの核研究の抑制など重要な点で譲歩しないようおおっぴらに迫ってきた。

 フランスは枠組み合意の期限について、米政府とは異なった見方のようだ。3月末は「形だけの」期限であり、必要であれば良い合意にこぎつけるために参加国はイラン政府を待つべきだと主張している。

 スイスで行われてきた協議が20日に終了した後、フランスのジェラール・アロー駐米大使はツイッター上に「3月末を絶対的な期限とすることは非生産的であり危険だ」と投稿した。

 欧州の政府関係者によると、フランスのローラン・ファビウス外相は19日、ローザンヌにいる交渉チームに電話し、国連制裁を急速に緩和するような合意は結ばないように強く求めたという。

 ジョン・ケリー米国務長官はローザンヌでのイランのジャバド・ザリフ外相との5日間にわたる直接協議でも打開策に至らなかった。ケリー長官は21日にロンドンに移動し、フランスのローラン・ファビウス外相や英独外相と会談する。

 交渉参加国の担当者は25日にもスイスに戻り、協議を再開する見通し。


04. 2015年3月23日 21:02:05 : fiZqj1DwhY
アメリカ政府内にはネオコンが入り込んでいるので、オバマは政府内で強硬派とも退治しなくちゃならない。
残された任期の間に中東問題の解決の道筋をひとつくらいはつけておきたいところだが、ネタニヤフの政策は新自由主義でありネオコンと非常に相性がよくネオコンとイスラエルのシオニズムはこれまた近しい。
イスラエル国民にとってはネタニヤフの経済政策は御免被りたいが、アラブで自分たちと手を携えることのできる隣国がない状況(そうしたのはイスラエルでありイスラエル人だが)では、強硬路線を選ぶほか選択肢がない。
イスラエルもまた危機に瀕している。
危機バネによってネタニヤフが4選も果たしている現状は、如実にそれを表しているのだ。

05. 2015年3月25日 02:18:27 : axDvVA5njg
アメリカに共和党政権ができる事を、ネタニヤフも安部も期待しているんだろうな。

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