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中国の原油輸入 10年で3倍 シェール増産の米国に肉薄
米国でシェールオイルの生産が急拡大し、世界の原油取引の流れは大きく変わった。原油輸入量で世界トップの米国では2014年に1日あたり740万バレルとなり、過去10年で3割近く減った。2位の中国の輸入量は同じ期間で約3倍と大きく膨らみ、2〜3年後には米国を逆転するとの見方もある。
米国ではシェール革命を追い風に、原油の生産量が過去最高の水準にある。その結果、07年に1千万バレルを超えていた輸入量は大きく落ち込んだ。
特にシェールオイルと性質の近い軽質油のナイジェリアなどアフリカ産の原油が打撃を受けている。10年まで100万バレルを超えていたナイジェリアからの輸入量は14年にはゼロの月も目立った。
ナイジェリア産を含め米国で余った原油を取り込んでいるのが中国だ。中国の14年の輸入量は日量約620万バレルと前年比で1割増えた。国内で新しい製油所の稼働が相次ぎ、原油需要が堅調なためだ。
14年12月の輸入量は日量700万バレルを上回った。原油価格が急落した局面で戦略備蓄の積み増しに動いたと見られる。
ただ、中国では経済の減速観測が強く、生産した石油製品が輸出に回っている側面もある。経済が輸出主導の製造業主体から内需中心へと移行するにつれ、エネルギー消費に占める原油への依存が下がる可能性もある。
国内在庫も積み上がっており、「今年の原油輸入量の伸び率は3%にとどまるだろう」(米シティグループ)との指摘もある。
先進国ではエコカーの普及や車離れもあり、原油の輸入量は減少傾向が続く。日本は14年の1日あたりの輸入量が350万バレルを下回り、過去10年で約15%減った。欧州でも景気低迷の影響もあり、ドイツやフランスの輸入量は減少が止まらない。
原油価格の急落を受け、新興国の原油輸入が増えるかどうかも今後の焦点だ。「原油安がインドネシアやインドなどの経済成長を促し、今年後半に原油の需要は回復基調に入る」との声もある。
[日経新聞3月11日朝刊P.19]
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