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【モスクワ=田中孝幸】ロシア通信は7日、野党指導者ボリス・ネムツォフ元第1副首相の殺害容疑で拘束された2人のうち、ザウル・ダダエフ容疑者はロシア南部チェチェン共和国の治安部隊の幹部だったと伝えた。捜査当局はすでに拘束しているアンゾル・グバシェフ容疑者に加え、同容疑者の弟ら3人の身柄も押さえたうえで、8日に計5人の逮捕状を裁判所に請求した。
これを受け、モスクワの裁判所は8日、5人の容疑に関する審理を開始。ダダエフ氏は殺人への関与を認め、正式に4月28日までの拘留が決まった。一方、他の4人のうち3人は殺人容疑を否認した。
現地の治安当局者によると、ダダエフ容疑者は同共和国のカディロフ首長の下で特殊作戦に当たる「セーベル(北)大隊」の1つの部隊の副司令官だった。容疑者の1人がプーチン大統領に忠誠を誓うカディロフ氏の特殊部隊の幹部だったことで、事件の背後関係を巡って臆測を呼びそうだ。
これに関連し、インタファクス通信は同共和国の首都グロズヌイ市内のアパートで7日夜、ネムツォフ氏の殺害事件の容疑者の1人が治安部隊に包囲された末、手りゅう弾で自爆したと伝えた。拘束された5人との関係はわかっていない。
グバシェフ容疑者はダダエフ容疑者のいとこで、いずれも30代。両容疑者はチェチェン共和国に隣接するイングーシ共和国で拘束されたという。事実なら2月27日深夜にネムツォフ氏を殺害してから数日間で南に向けて約1700キロメートル逃走したことになる。
ダダエフ容疑者らの犯行動機に関する供述は明らかになっていない。インタファクス通信によるとダダエフ容疑者の母は7日、「息子は10年にわたって治安機関でイスラム過激派や犯罪者集団と戦ってきており、犯行は信じられない」と語った。
ネムツォフ氏は2月27日深夜、モスクワ中心部のクレムリン(大統領府)近くの橋の上でウクライナ人女性と歩いていたところを射殺された。ロシアの野党勢力は政権側が組織的に犯行に関与した疑いがあると指摘。一方、捜査当局はこれを否定。ウクライナのポロシェンコ政権やイスラム過激派が首謀者である可能性を示唆してきた。
チェチェン共和国を巡っては2000年代にロシア軍による人権侵害などを批判した多くの記者や人権活動家が殺害された経緯がある。カディロフ氏はプーチン氏を支える保守勢力の強硬派として知られ、事件直後には「西側の特殊機関が犯行を計画したのは疑いない」と語っていた。
殺害されたネムツォフ氏は1990年代にエリツィン政権下の若手改革派として台頭。97〜98年の第1副首相在任時には北方領土交渉にも深く関与した。プーチン政権では野党に転じ、最近は政権の対ウクライナ政策への批判を強めていた。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM08H1B_Y5A300C1FF8000/?dg=1
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