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【モスクワ=田中孝幸】ロシアの連邦捜査委員会は7日、2月末に起こった野党指導者ボリス・ネムツォフ元第1副首相の射殺事件に関与した疑いで、容疑者2人を拘束したと明らかにした。犯行を計画し、自ら実行した疑いがもたれている。事件発生から約1週間で捜査は大きな節目を迎えたが、真相解明につながるかは予断を許さない。
ロシア連邦保安局(FSB)のボルトニコフ長官によると拘束されたのはロシア南部カフカス地方出身のアンゾル・グバシェフ、ザウル・ダダエフの両容疑者。プーチン大統領も2人の拘束について報告を受けたという。
ロシアメディアによると捜査当局者は犯行に使われた車や通話記録、防犯カメラの映像などから両容疑者を割り出したと語った。犯行の詳細な経緯や動機については明らかになっていない。
ネムツォフ氏は2月27日深夜、モスクワ中心部のクレムリン(大統領府)近くの橋の上でウクライナ人女性と歩いていたところを射殺された。捜査当局は現場の状況から「事前に周到に計画された暗殺」と判断。プーチン大統領が徹底捜査を指示していた。
今回の事件では、実行犯にネムツォフ氏の殺害を指示した「黒幕」がいる可能性が高いとみられていた。捜査委は7日、これに否定的な考えを示唆したが、捜査関係者はインタファクス通信に対し、2人に殺害を命じた勢力は外国にいる疑いがあると語った。
捜査当局者はこれに先立ち「ロシアの対外的なイメージを悪化させることを狙ったウクライナの犯行の可能性」に言及していた。一方、野党勢力は政権側の関与の疑いがあると指摘した。
ウクライナのポロシェンコ大統領は、同国東部へのロシアの軍事介入の証拠を公表しようとしたネムツォフ氏をプーチン政権が殺害したとの説を唱えていた。
2人の逮捕で事件の捜査が幕引きとなる可能性も否定できず、野党勢力からは捜査当局の説明の信ぴょう性を疑う声も上がる。ネムツォフ氏の側近の野党指導者であるイリヤ・ヤシン氏はロイター通信に「真犯人であるかどうかに関係なくスケープゴートの逮捕ですべてが終わるのなら、政治的暗殺は続くだろう」と語った。
ロシアでは近年、プーチン政権に批判的な記者や人権活動家などの殺害事件が相次いだが、その多くが未解決のままとなっている。
殺害されたネムツォフ氏は1990年代にエリツィン政権下の若手改革派として台頭。97〜98年の第1副首相在任時には北方領土交渉にも関与した。プーチン政権では野党に転じ、最近は政権の対ウクライナ政策への批判を強めていた。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM07H3R_X00C15A3FF8000/?dg=1
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