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ロシア、朝鮮半島に送電推進
北朝鮮とビジネス評議会
【モスクワ=田中孝幸】ロシア、北朝鮮両政府は25日、モスクワで企業経営者を交えて経済協力の具体的な案件を話し合うロ朝ビジネス評議会の初会合を開いた。双方はエネルギー協力の一環として、ロシア極東の余剰電力を北朝鮮と韓国に送る3国間の大規模な送電事業を本格的に進めることで合意した。北朝鮮内で鉄道インフラ改修に早期に着手する方針も申し合わせた。
評議会にはロシアのガルシカ極東発展相と訪ロ中の北朝鮮の李竜男(リ・リョンナム)対外経済相が出席した。ガルシカ氏はロシアの国営水力発電会社ルスギドロと韓国水資源公社が朝鮮半島を縦断する送電事業の具体的な検討に着手したと明らかにしたうえで、実現を急ぐ考えを示した。
同席者によると、北朝鮮側も送電事業を積極的に進める意向を表明。来週にロ韓両社の幹部が韓国のソウルで事業に関して協議することも了承した。両社は送電ルートや費用などに関する第1次の調査報告を2カ月以内にまとめる予定だ。
これに関連し、ロシア政府系電力大手・統一電力システム東社の幹部も北朝鮮北東部の経済特区・羅先(ラソン)への電力供給を2016年にも始める意向を示した。
25日の会合ではこのほか、北朝鮮の首都平壌と西部の貿易港である南浦(ナンポ)をつなぐ鉄道路線の改修事業に関する調査をロシア企業が年内に終えることで一致した。北朝鮮側は改修を手掛けるロシア企業に見返りとして現物提供する資源権益について説明したという。
ロシアは韓国と北朝鮮のいずれとも良好な関係を保つ。朝鮮半島への影響力の拡大を目指すプーチン政権は昨年から北朝鮮との経済関係を強化する方針を打ち出している。中国との関係が冷え込んでいる北朝鮮もロシアの協力をテコに内部の開発を進めたい考えだ。
ロ朝韓のエネルギー協力が朝鮮半島の緊張緩和につながるとの見方もある。ただ北朝鮮をめぐる情勢は不透明感が強く、朝鮮半島を縦断する大規模送電の実現までには時間がかかりそうだ。
李氏は今回のモスクワ滞在中、有力視されている金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の今春の訪ロに関してロシア高官と協議した可能性がある。李氏はこの後、金第1書記の父の故金正日(キム・ジョンイル)総書記が02年に訪問してプーチン大統領と会談した極東の主要都市ウラジオストクも訪問する予定だ。
[日経新聞2月26日夕刊P.3]
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