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2017年3月の地震活動のまとめ
3月後半から全国的に地震の静穏化が始まっていると思います。
全国と各地域の集計ごとに簡単なまとめをつけました。
全国集計:
1月分:153件(M4以上:36件:24%、震度1:094件:61%、震度2以上:59件)
2月分:144件(M4以上:45件:31%、震度1:080件:56%、震度2以上:64件)
3月分:161件(M4以上:29件:18%、震度1:102件:63%、震度2以上:59件)
まとめ:
月ごとの地震数で比べると、特に3月は異常とは見えません。しかし、前半である3月16日までの16日間と、後半である17日以降の15日間で比べると、全く傾向が異なっています。
3月前半の16日間の地震数:88件、M4以上:26件
3月後半の15日間の地震数:68件、M4以上:08件
つまり、3月後半から地震の静穏化が全国的に始まっているのです。そのことは、北海道から中部地方までで言え、関西地方以西ではそれほど明瞭ではありません。このことは、多分、房総半島東方沖の海山に大きく西向きの圧力がかかりつつあり、そのために、東日本の陸域にかかる圧力が減少した結果、地震数の減少が起こっていると解釈できると思います。
以下、前半:3月16日までと後半:17日以降で分けた地域別地震数(M4以上地震)です。
====前半ー後半(M4以上地震の前半ー後半)
北海道:09−02(03−01)
東 北 :23−12(15−04)
関 東 :13−22(03−01)
中 部 :08−01(00−00)
関 西 :01−04(00−00)
中 四 :03−06(00−00)
九 州 :28−20(03−01)
沖 縄 :03−01(02−01)
上に見るように、震度1以上を計測した地震数で見ても、M4以上の地震数で見ても、前半と後半では大きく変化しています。後半の方が地震数が増加しているのは関東地方、及び、関西地方と中国・四国地方のみです。関東地方を除いて北海道から中部地方までと九州から沖縄までは後半の地震数は減少しています。また、全国的にM4以上地震は後半に減少していて、前半は26件あったものが、後半は3分の1以下の8件しかありません。
北海道から中部地方の中で、関東地方のみが地震数が増加しているのは、房総半島東方沖の海山に太平洋プレートの西向き沈み込み圧力がかかっていて、その海山からの圧力が陸域へ伝わりつつあり、そのため、関東地方の陸域地震が増加しているのだと思えます。房総半島東方沖の海山に太平洋プレートからの西向き圧力が集中してしまっているため、東北とかの陸域へ伝わる圧力が減少しているはずです。
311前の東北地方の地震数推移は2010年8月:31件、9月:41件、10月:56件、11月:14件、12月:14件、2011年1月:11件、2月:28件となっていて、4か月程度前から始まっています。よって、今後もこの静穏化が継続した場合、関東地方の大地震が今後数か月程度で発生する可能性があります。
なお、北海道や東北、そして関西や中国・四国地方の3月前半の静穏化がこの地域での大地震の前兆である可能性は多分ないと思います。ただし、関東地方で太平洋プレートが大きく西へ沈み込むと、その結果、例えば北海道の襟裳岬の南東沖の襟裳海山には日本海溝全体の西向き圧力がかかることになり、M8以上地震発生の可能性は相当に高くなると思います。同様に、西日本一帯の中央構造線の北側はもともと熊本地震の震源域付近から東向きの圧力が働いていて、そこへ西向きの圧力が加わるので、九州北部から中国地方、関西、中部と言った地域で大地震が起こりやすくなると思います。
地域別分類:
1.北海道
1月分:09件(陸域:4件、海域:5件)(M4以上:1件)
2月分:11件(陸域:5件、海域:6件)(M4以上:5件)
3月分:11件(陸域:6件、海域:5件)(M4以上:4件)
まとめ:
2月以降M4以上地震が激増しています。3月16日以前9件、17日以降2件で3月後半に地震数が激減しています。関東地方での大地震が起こらずとも、M6以上の地震の発生が切迫していると思います。
2.東北
1月分:48件(福島県以南:17件、宮城県以北:31件)(M4以上:27件:56%)(震度1:22件:46%)(M4以上の震度1:09件:19%)
2月分:34件(福島県以南:18件、宮城県以北:16件)(M4以上:22件:65%)(震度1:15件:44%)(M4以上の震度1:09件:26%)
3月分:35件(福島県以南:16件、宮城県以北:19件)(M4以上:19件:54%)(震度1:24件:69%)(M4以上の震度1:11件:32%)
まとめ:
3月16日以前件:23件、17日以降:12件で後半は地震数が半減しています。M4以上地震は前半が15件、後半が4件で4分の1に激減です。北海道と関東地方に挟まれて、その結果、後半の静穏化が極端に出ていると思います。ただし、近い将来の東北での大地震の発生は日本海側を除いてないと思います。
3.関東
1月分:31件(陸域:20件、海域:11件)・(震度1:23件:74%)・(M4以上:04件:13%)・(伊豆・小笠原:05件)・(M4以上の震度1:02件:06%)茨城県沖:04件、茨城県南部:03件、茨城県北部:14件、千葉県東方沖:02件
2月分:43件(陸域:25件、海域:18件)・(震度1:27件:63%)・(M4以上:07件:16%)・(伊豆・小笠原:04件)・(M4以上の震度1:02件:05%)茨城県沖:08件、茨城県南部:05件、茨城県北部:16件、千葉県東方沖:05件
3月分:35件(陸域:18件、海域:17件)・(震度1:24件:68%)・(M4以上:03件:09%)・(伊豆・小笠原:04件)・(M4以上の震度1:01件:03%)茨城県沖:05件、茨城県南部:06件、茨城県北部:06件、千葉県東方沖:08件
まとめ:
月別の推移でみると、3月に特に異常はみられません。しかし、3月前半と後半では大きく地震発生状況が異なりました。3月16日までの16日間と3月17日からの15日間で見ると、陸域、海域の地震の起こり方が大きく変化しました。
前半合計13件、陸域;1件、海域:12件(内、千葉県東方沖が8件、よって海域12件の内67%が千葉県東方沖)
後半合計22件、陸域:17件、海域:5件(陸域地震17件の内茨城県の地震が12件。その他の4件の内3件は千葉県。海域4件に千葉県東方沖地震は0件)
千葉県東方沖地震の後半での発生はゼロであり、このことからも、房総半島東方沖の海山へ太平洋プレートの沈み込み圧力がかかっていることが分かります。つまり、地震が起こることは地殻の目が詰まることであり、3月前半に千葉県東方沖の震源域では目が詰まってしまい、底で地震が起こらない代わりに、より西側、つまり、より陸域に圧力が伝わり、その結果、陸域の地震がどんどんと発生するようになっているのです。
4.中部
1月分:05件(岐阜県:1件、長野県:1件、山梨県:1件)
2月分:06件(岐阜県:2件、長野県:1件、山梨県:3件)
3月分:09件(岐阜県:7件、長野県:1件、山梨県:0件)
まとめ:
3月16日以前:8件、17日以降:1件。後半は激減です。
岐阜県での地震が3月に多発しています。これは、岐阜県がひょうたんのように中央部がくびれた形をしていて、その上側が東北地方や関東地方からの西向き圧力に反応しやすいからだと思います。なお、岐阜県美濃中西部( http://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/earthquake/list/?e=432 )が4件、岐阜県飛騨地方( http://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/earthquake/list/?e=430 )が3件で、どちらも3月16日までに発生しています。
5.関西
1月分:10件(大阪府:5件、和歌山県:2件)
2月分:07件(大阪府:2件、和歌山県:2件)
3月分:05件(大阪府:0件、和歌山県:4件)
まとめ:
3月16日以前:1件、17日以降:4件。
3月は1月と比べると地震数が半減しました。昨年10月:7件、11月:8件、12月:8件という推移であり、この3月は地震静穏化の可能性がないとは言えないと思います。大阪府での減少が目立ちます。
6.中国・四国
1月分:5件(陸域:4件、海域:1件、鳥取県:3件)
2月分:8件(陸域:4件、海域:4件、鳥取県:4件)
3月分:9件(陸域:7件、海域:2件、鳥取県:1件)
まとめ:
3月16日以前:3件、17日以降:6件。
2月の海域での地震の多発が収まってしまいました。しかし、地震数は増加傾向であり、九州の地震数増加の影響を受けていると思います。その意味で、愛媛県あたりや島根半島あたりでM6以上地震が将来発生する可能性が大きくなりつつあると思います。
7.九州
1月分:39件(陸域:32件、海域:07件)(熊本県:31件、日向灘:0件、北九州:0件、南西諸島:4件)M4以上:2件
2月分:31件(陸域:19件、海域:12件)(熊本県:16件、日向灘:1件、北九州:3件、南西諸島:4件)M4以上:5件
3月分:48件(陸域:29件、海域:19件)(熊本県:24件、日向灘:4件、北九州:6件、南西諸島:6件)M4以上:4件
まとめ:
3月は明らかに地震数が増加しています。2月に比べて50%程度の増加です。また、日向灘、北九州(福岡県と佐賀県の地震、五島列島を含む)での地震も増えています。海域の地震が増加しているのは、日向灘や福岡県北西沖の地震が起こったからです。日向灘や、中央構造線の北側である九州北部での地震活動活発化が現在起こりつつあると思います。
3月16日以前:28件、17日以降:20件。3月16日以前には、M4以上地震4件の内3件、南西諸島での地震6件の内5件、日向灘での地震4件の内3件が発生しました。北九州(福岡県・五島列島)での地震については3件と3件で違いはありません。以上のことから、フィリピン海プレートに加わる圧力の低下が3月後半に発生したのだと思います。
8.沖縄
1月分:5件(M4以上:2件、台湾付近:0件)
2月分:4件(M4以上:3件、台湾付近:0件)
3月分:4件(M4以上:3件、台湾付近:1件)
まとめ:
3月8日に台湾付近の地震が発生しました。今後、この地域での地震活動の活発化があると思います。昨年10月:8件、11月:11件、12月:9件という推移です。今年になってからの地震数は減少しているので、この意味で今後近い将来大地震が起こる可能性が高いと思います。
2017年04月01日20時50分 武田信弘
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