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米西海岸の巨大断層、一気に動く可能性も
家屋だけでも被害総額約32兆円との予想
サンアンドレアス断層の活動でマグニチュード7.8規模の地震が発生したとの想定で行われた訓練の様子(11月17日) E
By JIM CARLTON
2016 年 11 月 21 日 11:02 JST
【サンフランシスコ】米カリフォルニア州の南北約1300キロにわたって走るサンアンドレアス断層。科学者たちは長年、この断層で活動があっても、それは部分的なものにとどまると考えていた。
ところが最近、連邦政府や州および学界の研究者が行った調査により、南北に続く断層の大部分で一気に活動が起こり、大惨事を招く可能性があることが分かった。保険各社はこの研究結果を踏まえ、サンアンドレアス断層が州全域で活動を起こした場合の新たな被害分析に取り組んでいる。
同州アーバインの不動産分析会社コアロジックによる分析では、甚大な被害が想定されている。
サンアンドレアス断層の約800キロメートルにわたって破壊が生じた場合、マグニチュード8.3規模の地震が発生し、最大350万棟の家屋が被害を受けると予想されている。北部だけで断層が動いた場合の被害は160万棟で、南部だけであれば230万棟とみられていた。
断層が一気に動いた場合、家屋被害だけでも総額2890億ドル(約32兆円)に達するとコアロジックは試算する。これまでは北部だけの場合は被害額が1610億ドル、南部だけであれば1370億ドルと予想されていた。
2014年8月にカリフォルニア州ナパで起きた地震で倒れたワインのボトル ENLARGE
2014年8月にカリフォルニア州ナパで起きた地震で倒れたワインのボトル PHOTO: GETTY IMAGES
研究者らは、カリフォルニア州全域に被害を及ぼすマグニチュード8.0以上の地震について、少なくとも2500年に一度は発生する可能性があると指摘。「われわれが話しているのは、極めてまれな地震についてだ」とコアロジックのシニアプロダクトマネジャーで地震学者のマイクレア・ボルトン氏は話す。
しかし、カリフォルニア地震公社(CEA)の関係者は、州全域に被害が及ぶとの予想で地震保険の保険料に上昇圧力がかかる可能性があると話す。
CEAのグレン・ポメロイ最高経営責任者(CEO)は、同州では地震保険に加入している世帯は全体のわずか10%程度だが、このコアロジックの分析結果で増える可能性もあると話す。ポメロイ氏は「こうした分析が出ると、保険をかけていない財産が大量にあることを(人々に)思い出させる機会になる」と述べた。
2014年に出された調査結果で研究者らは、サンアンドレアス断層の北部もしくは南部のいずれかの端で発生した活動がそこだけにとどまらず、断層に沿って数百キロにわたって生じ、2011年に日本で発生した東日本大震災のようなマグニチュード9.0規模の地震が発生する可能性があると結論づけた。
この研究に参加した米地質調査所(USGS)の地球物理学者モーガン・ページ氏は「科学者たちはサンアンドレアス断層に沿って破壊が発生するかどうか確信がなかった」とし、「だが今、かなり可能性は低いとしても、起こり得ると考えている」と述べた。
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