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温暖化で地球が傾く!?
2016.7.28(木) 経営プロ
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史上最悪の暑い夏に?
この5月、インドで国内史上最高気温となる51度が記録された。51度にもなったのは西部ラジャスタン州のファローディという街だが、この日はほかにも多数の地点で観測史上最高気温となった。
今年のインド各地の気温は平年より3〜5度高く、首都のニューデリーでは、4月以降、40度を超える日が続き、5月中旬の時点で少なくとも440人以上が熱中症などで死亡したという。
これが温暖化の影響かどうかは不明だが、インドでは昨年も2400人以上が熱中症などで死亡したというから、今年だけの異常気象とは片付けられないのではないだろうか。
そんななか、アメリカ航空宇宙局(NASA)が気になる警告を出した。4月の世界の気温と海水温が観測史上最高を記録したというのだ。
今年4月の気温と海水温は1951年から1980年の平均と比べて1.11度上回ったのだとか。これまで平均を最も上回ったのは2010年で、その時は0.87度。それよりも高い今年は、観測史上最も暑い夏になる可能性が高いという。
原因の一つとしてエルニューニョが考えられるものの、今年のものは過去最大規模というわけではなく、やはり、複合的な地球温暖化の影響が疑われている。
温暖化の影響で怪現象相次ぐ
温暖化がいわれるようになってから久しい。何となく耳慣れてしまい、我々はその危険性に鈍感になりつつあるのではないだろうか。しかし、最近、また新しい異変が報告されている。
本コラムは「経営プロ」の提供記事です
たとえば、シベリアでは2014年頃から直径30メートルにもなる穴が次々と出現して、人々の関心を集めているという。いん石によるもの、ロシア軍の秘密兵器によるもの、はたまたエイリアンが作ったなど、さまざまな説が唱えられたが、調査によって地球温暖化によるものと判明したとのこと。どういうことかというと──。
シベリアの永久凍土のなかには低温・高圧でメタンが氷状になったメタンハイドレードが存在するのだが、温暖化の影響で永久凍土が溶けてメタンガスが発生、空中に噴出する際に巨大な穴を作ったというのだ。穴のなかを調査したところ、底では異常なほど高いメタン濃度が測定され、メタンハイドレードの噴出が裏付けられたとのこと。
メタンは二酸化炭素以上の温室効果を持つガスだ。温暖化─メタンガス噴出──温暖化という悪循環に陥る危険性が指摘されている。
さらにショッキングな話がある。アメリカのジェット推進研究所によると、地球の北の自転軸が東に動いているというのだ。なぜそんなことが起こっているかというと、温暖化で地球の重量バランスが崩れたためという。
もともと、北の自転軸はわずかずつ移動していることは分かっていた。最後の氷期にカナダ全体とアメリカ北部を覆っていた北米氷床が消えたためとされている。
ところが、2000年辺りから、その速度がそれまでの倍にもなっているのだとか。グリーンランドの氷床と西南極氷床が溶けたことと、陸地の土壌の保水配分が変わったことが原因という。特にユーラシア大陸全体で土壌の保水配分が変化したことが大きいとのことだ。先に触れたシベリアの大穴も無関係ではないのかも知れない。
2013年のデータによると、主な温室効果ガスである二酸化炭素の国別排出量は、中国が最も多く28.7パーセント、ついでアメリカ15.7パーセント、インド5.8パーセントで、日本は3.7パーセントの5位だった。
日本が経済規模に比べて排出量が低いのはいうまでもなく優れた省エネ技術のお陰だ。しかし、5位というのは決して褒められた順位ではない。言い古された言葉ではあるが、人間が住める地球を次の世代に繋ぐため、温暖化対策をまだまだ考える必要がありそうだ。
*本稿は経営・ビジネスの解決メディア「経営プロ」の提供記事です。
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http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/47484
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