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肉を過剰摂取する人類を「最悪の事態」が襲う!過剰肉食を推進する「大きな存在」があった!
http://biz-journal.jp/2016/07/post_16041.html
2016.07.26 文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事 Business Journal
筆者は、誰が何をどう食べようが、どれほど食べようが、それはその人の自由だと基本的には思っています。つまり、食べているものについて文句をつける気など、さらさらないことを初めに申し上げておきます。
それにしても、昨今の「動物性たんぱく質」偏重傾向にはいささかあきれ気味です。愚かな説に、まんまと乗せられる人ばかりとは思いたくもありませんが、「どの程度の動物性たんぱく質を摂取するのが適切なのか」という問いに対して、明確に答えられる人は、それほど多くはないでしょう。
消化酵素の質や量は人によってかなりの違いがあり、体調や年齢、その日の気候によっても消化能力に変化があります。それを承知の上で、たんぱく質の適正な摂取量に関してひとつの目安になるのが、最新の栄養学でいわれている「1日に体重1キログラム当たり0.8グラム程度」というものだと思います。
体重70キロの人であれば1日に56グラム、60キロの人で48グラム、50キロの人で40グラムのたんぱく質を摂ればいいというわけです。これは1日の摂取量なので、1食だともっと少なくなります。しかもこの数字はたんぱく質の量であって、「肉を100グラム食べたからたんぱく質を100グラム摂った」ということにはなりません。
米などの穀物や豆類などからもたんぱく質は摂れますし、野菜類にも植物性のたんぱく質は含まれていますから、それも計算に入れると、動物性たんぱく質の量は意外なほど少なくてよいということになります。
■肉50グラムでも摂取適正量オーバー
具体例を挙げて考えてみましょう。体重60キロの人の1日当たりの適正なたんぱく質摂取量を48グラム(60キロ×0.8グラム=48グラム)と仮定して、1日2回食事をするのであれば、1回の食事で24グラムのたんぱく質を摂ればよいと考えます。
1回の食事の重量を500〜600グラム程度とすると、動物性たんぱく質(この場合、料理された肉や魚のことを指しています)が10%でよいとする筆者の説では、50グラムの肉または魚を食べることになります。そこに含まれているたんぱく質量は、概算で12グラム程度です。
加えて、これも筆者が唱えている説を採用すると、未精製の穀物を30%摂取した場合には、ごはん1杯の重量は約150グラムですから、その中に含まれるたんぱく質約4グラムを摂取できることになります。
さらに、穀物と2:1の割合で豆類を食べると仮定して、そのたんぱく質が約7グラム。野菜類や、味噌などの調味料、だしの中に含まれるたんぱく質を合わせて、大体3グラム摂取するとします。これらを合計すると、たんぱく質量は26グラムです。1日2回の食事を摂るとすれば、合計52グラムのたんぱく質摂取となり、適正量より若干オーバー気味、ということになります。
このように、1食当たりに食べる肉や魚の量は、50グラムでも多すぎるくらいなのです。これが、筆者の主張している「オプティマルフードピラミッド」(本連載の初期に説明しております)の根拠になっています。
たんぱく質は、動物性であれ植物性であれ、消化器内で自分の消化酵素によって、一旦アミノ酸に分解され、体内で合成されて自分のたんぱく質になるため、重要なのはたんぱく質ではなく、分解されて体内に存在するアミノ酸なのです。そして、動物性のたんぱく質を分解するより、植物性のたんぱく質を分解するほうがはるかに体に負担がかかりません。よって、アミノ酸は植物性の食品から得るほうが合理的なのです。
植物性の食品だけで食事を組み立てようとする場合に注意すべきことは、不足しがちなアミノ酸が3種類あることです。トリプトファン、リジン、メチオニンの3種類ですが、これらはすべて必須アミノ酸ですから、確実に食事で摂取しなければなりません。
そこで、穀物と豆類を2:1の割合で摂れば、この3種類のアミノ酸が不足する心配はなくなります。リジンは穀物には不足していますが豆類には豊富に含まれています。また、トリプトファンとメチオニンはその逆で、豆類には不足気味ですが穀物は豊富に含んでいます。つまり、穀物と豆類を2:1で摂れば、ちょうどお互いの不足分が補い合えるので、理想的なアミノ酸の摂取量となるのです。
食事は、食品単体で考えて構成するよりも、全体を見渡して、また何回かの食事を通して、どのような比率で食べるべきなのかを考えるほうが合理的です。その時に参考になるのが、オプティマルフードピラミッドなのです。
■肉の過食は人類全体に悪影響を及ぼす
もうひとつ私たちが考えなければいけないのは、人類全体のことです。もしも今以上に、多くの人たちが過剰に動物性たんぱく質を摂取しだしたら、どうなるでしょうか。間違いなく、私たちは破滅します。それほど多くの動物の肉を生産するために、飼料となるトウモロコシや大豆などを大量に生産しなければならなくなり、非常に非効率な農業をせざるを得なくなるのです。
また、穀物飼料を食べることで出る牛のゲップに含まれるメタンガスが、どれほど地球の温暖化を進めているかについても考える必要があるでしょう。
これは今でもそうですが、過剰な肉食を勧める人たちの背後に何が存在しているのかも考えなければなりません。食肉は、牛に限らず豚も、鶏も、トウモロコシや大豆が形を変えただけのものです。つまり、本当に売りたい、消費させたいのはトウモロコシや大豆なのです。では、トウモロコシや大豆が売れて儲かるのは誰かを考えてみてください。
どのような説であれ、過剰な肉食を勧める人たちの背後には、トウモロコシや大豆を売って儲けたい人たちがいるということを忘れないでください。また、そのことに気づきもせずに、過剰な肉食を勧める人たちのことは、哀れな人たちだと思ってあげてください。
そんな人たちも、いつかは気づく日が来るかもしれません。それについては、期待して待つしかありません。だからこそ、重要なのは気づいた人から正しい食生活を実践し始めることなのです。
(文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事)
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